ついに、私のS1エリーゼに載せたVTECに火が入った。
これをどれほど心待ちにしていたことか。
まだやらねば成らない大変な事は多々あるが、漸く此処まで来たかという嬉しい気持ちを押さえきれず、大阪での仕事帰りに店主に電話し、工場に立ち寄らせていただいた。
エンジンの初期慣らしのために私のクルマは工場から出されており、エンジンを掛けて良いよと言われたが、何となく私は店主から「完成したよ」と言われてから触るのが良い気がして、丁重にお断りをし、店主のてによって火を入れていただいた。
S1 Elise K20改4スロ.mp4
やはり4スロは良い、心が踊る。
この手のエンジンが好きな男心を擽ってくれる。(上のmp4をクリックすると動画が見られる筈)
ピストンはワイセコの鍛造、コンロッドは軽量X断面、メタルはF1にも使用されているブラックメタル、スラストベアリングも強化品でガスケットはホンダ純正、修正面研を施して圧縮比は12.8程度とのこと。
さて、それではエンジン搭載完了までの記録を残しておこうと思う。
まずはクラッチ。 店主から電話があり、協議の結果エクセディのメタルタイプを依頼したのだが、そのために作業が遅れてしまった。 というのもメーカーに在庫がなく、メーカーからクラッチが届くのを待って作業を再開したからだ。 これで一月は遅れてしまったが仕方ない。 話し合いを行ったところ、私の使い勝手ではメタルが良い、というためだ。


元々着けていたのもエクセディ。 しかしそれは一般的な樹脂タイプで、カバーもノーマルと変わらぬ私好みの地味なものが装着されていたのだが、それでは今度のエンジンには役不足ということで、メタルクラッチにした次第。 因みに同じエンジンを積んでいる友人と、某ショップのデモカーもエクセディのメタルを着けていて全く問題ない、と聞いているので安心・信頼できる。

セルギヤは前回のK20Aにも戸田レーシングのメタルギヤを入れていたが、そのエンジンは店主が下取って下さると仰ってくれた。 A3カムやフェレアのバルブ、リン青銅のバルブガイドや戸田のオイルパンなどを装着したまま一式で下取っていただくことになったため、また新たにセルギヤを組込むこととなった。

次はエンジンマウント。
元は上の画像のような取付方法だったが、ブラケットが負けてクラックが入ってしまっていたので、点で支えるのではなく面で支えるよう、下の画像のように改良していただいた。


元々は三点支持だったが、もう一つのホールがエンジンに有ったので、四点支持にしていただいた。 全てフランジ付きボルトに変更したかったらしいが、残念ながら一箇所は通常のボルトではタイトすぎて入らないので、此処は仕方なく頭の小さいヘキサヘッドのボルトにしている。
そして、もう一つ。 エンジンの下部を支えるステー位置がシリンダーブロックの変更により高さが変わる事と、エンジンの角度についても店主の考えがあり、ステーについても加工をしていただいた。


ここで何故トヨタのオイルフィルター(品番90915-10003)が、こんなところに付いているのかと思った貴兄は鋭い。 K型VTECのエンジンはオイルフィルターの場所がエリーゼのトランクに隠れてしまうだけでなく、エンジンの下からもタイトなS1では交換するのは至難の業なのだ。
そこで、前回お世話になったショップに依頼してオイルフィルター位置は移動して戴いていたのだ。 その際、入手しやすく安心安全、信頼のトヨタ製が良いだろうとのことから、名機4AG、AE86用のものを流用している。
実はこのオイルフィルター、2ZZ-GEのエンジンにも使われている、そう、エリーゼやエクシージに載せられている2ZZエンジンも同じオイルフィルターなのだ。 これなら全国のトヨタでも入手できるし、オートバックスなどでも必ず置いてある筈だし、エリーゼを扱う店にも置いてあるはず。
エンジン搭載は簡単にポンッというわけには行かず、一つ一つクリアランスを気にしながら、且つ、今後の整備性やクラッチ・ミッションのメンテナンス性も考えながら構築しなければならないため、載替キットが販売されてはいるものの、それを購入すれば簡単にポン付けできる訳では無い。 簡単に載せ替え出来ると思っていたら大間違いなのだ。


私はモノトーンが好みなので、前回のK20Aエンジンの際に黒くしてもらったヘッドカバーを受継いでいるが、ヘッドカバーに傷が付いているのはエンジン搭載に尋常ではない作業を何度も行わねば成らなかったからだ。
上の画像をみても判るように、とても載りそうにないスペースに知恵の輪のようなことを行いながら何とかVTECを搭載。 これがトヨタエンジンのエリーゼなら数倍は作業が楽。 将来的にS2エリーゼからVTECに積替えることを視野に入れているのであれば、ローバーエンジンのエリーゼではなく、トヨタエンジンのエリーゼをオススメしておく。
因みにS3エリーゼもVTECは搭載できるが、S3エリーゼよりも古い年式のエンジンを積むことになるのと、年式が新しいと法規制も変わってくるので、公認車検を取得するのは非常に大変な苦労をしなければ成らないと店主は嘆いていた。
尤も、そのS3エリーゼは私の友人なのだが。
しかし、最初にS1エリーゼへVTECを載せようとした人の苦労は凄まじかっただろう。 相当な強い心がなければ挫けてしまうと思う。
さて、エンジン搭載が済んだのでエンジン始動。 とは行かない。
次はスロットルワイヤーの取り回し。 これがまた一筋縄では行かず、ステーをワンオフで制作して何とかなった。 というより、何とかしていただいた、だな。

ここでまた次の問題が発生。
4スロのファンネルが長くてファンネル前のクリアランスが足りず、必要なエアを吸えない。


いくら格好良いと言っても効率が悪くては話にならない。
戸田さんにはショートファンネルが販売されているので直ぐに発注。


これでも吸気効率が悪ければ、断熱材を切り取ってスペースを作っていただく。
元はエキマニが前を向いていたローバーのエンジンが載っていたので、車体が焦げないように断熱材が施されているのだが、今回のホンダVTECはエキマニは後ろ側になったため、こちらの断熱材は以前よりは必要性が低い。
4スロが付いたので、クランクケースからのブローバイガスを出すためのワンウェイバルブを、ISCVに供給するためのパイプを加工して接続。 スロットルバルブの後ろなので、これなら4スロは汚れにくいはず。

私のクルマは前回VTECを搭載するときに、マルチファンクションリレーは使用せず、トラブルが起きたときにわかりやすいよう、以前のショップ店主が工夫してリレーボックスを装着してくれた。 各々に必要な個別のリレーが装着されており、これは今度のショップも良いねと褒めていた。

リレーもHaltechも室内、助手席(付いてないけど)の後ろ。 ここならば、運転席から直ぐに確認できるし、助手席は外されているので、様々な作業を行うにも広くて作業がしやすい。
車内に各種配線が出てくるのが嫌な人は駄目だろうけど、私の場合はトラブルが発生した際に直ぐに対処できる方を優先。 配線ケーブルは纏めて整理すれば綺麗になるし。
リレーを見て思い出したので備忘録的に書いておこう。
私のエリーゼはスポーツ走行をする関係で消火器を取り付けているのだが、今は助手席のあった床面に固定しているが、荷物を積載する際に非常に邪魔になるので、このリレーの横辺り、燃料タンクの上にナットサートを立てて消火器を固定しようかと思っている。
一つ気になるのは、燃料タンクをアルミ製のものに交換しているのだが、ナットサートを取り付けるとアルミ板から少し燃料タンク側に突起が出るが、燃料タンクとのクリアランスが狭いと下穴を開ける際に燃料タンクを傷つけないように注意をしなければ成らない。
そうだ、そういえば点火系も今回強化品に変更していただいたのだった。 イグニッションコイルは店主イチオシのAPR。 私は違いのわからない奴なので、パーツの選定は店主にお任せしている。


あとはエキマニとマフラー、そして初期馴染を終わらせて各種セッティング。 更にドラシャの交換と公認車検。 それと、シフトケーブルの再設定とバックギヤにスピードセンサー噛ませて、シフトレバーを持ち上げる機能無しにすると仰っていたっけ。 あ、スピードメーターの修正もだ。 まだまだ、結構あるな。
ドラシャはS3VTECの友人のに装着した強化タイプは、私のには残念ながら装着できないそうだ。 S1エリーゼのフレームがタイトすぎて、等速ジョイントの部分がフレームにあたってしまうらしい。 これは、かなり残念。 装着できないということから、すでにドラシャは元の物を手間のかかる鏡面加工なども施してオーバーホールしてから装着したとのこと。
ドラシャは何度もトラブルが起きたのでトラウマになっている。 オーバーホールした際に中身を確認していただいたが、特に問題となる部分は無かったそうだ。

とりあえずエキマニは今のものを使ってマフラーのみ再作成してパワーチェックをしてみると仰っていた。 これで目標としているパワーとトルクがでればエキマニは続投。 思わしくないようであれば再作成。
しかし、ご覧の通りS1エリーゼはとにかく狭隘。 その分、軽く出来てはいるが、何をやるにも努力と工夫が必要なのだ。

エキマニとマフラーの取回しが非常に厄介で、エキマニについては理想的な形状の市販品は無く、フレームの大幅な改造を行わない限り装着は不可能。 だが、私的にはフレームの改造は行って欲しくないというのが本音。
出来ることなら、フレームの改造を行わずに妥協できるエキマニにしていただきたい。 マフラー構築については、この狭いスペースの中でどのように構築するかが腕の見せ所。 今回は店主さんにお任せにしているので、良いものを作ってくれる事だろう。
因みに、私は仕切板無しのストレートタイプとしていただくように依頼している。 店主さん力作の静音マフラーがオススメだと言われたが、やはり私としてはサーキットオンリーの車両なので4スロに見合ったストレートタイプのマフラーに拘りたい。
ここまで拘ってしまうと能天気な私は300馬力に期待したいところだが、エキマニの取回しが厳しいことと、私の使い勝手的から、店主はサーキットでタイムが出るセッティングにすると仰っていたので、最大出力は280馬力を少し超えた程度になるのではないかと思っている。 但しトルクは最大30キロを超えて街乗領域から20キロ以上のトルクを発揮、何処から踏んでもグイッと前に出る出力特性を目指しているようだ。
でも、300馬力という浪漫は残しておきたい。
クルマが帰ってきたら、新しいサスペンションを入れなければならないし、前後ともアームの可動部はミネベアのフルピロボールに加工、そしてフロントのアップライトはS1エリーゼのアキレス腱であるハブベアリングから脱却するために、ごっそり一式をS2以降のものに変える予定だ。
既にホイールは用意済だが、データが無いのに私の勘で発注してしまったので上手く合わない可能性が高い。 既にリヤ側はS2化しているが、これもひと悶着有ってホイールのオフセットを安全側にしすぎてしまったため、現状ではホイールが内側に入りすぎていて格好良くないしコーナーの旋回能力にも影響が出るだろう。
ホイールを買い直すか、スペーサーで対処するかだが、それは後でも出来るので、まずは公認車検までを何とか早く仕上がるように祈っている。
新しいサスペンションのテストは早目に実施したいのだが、今年の夏は暑すぎる。 私のような高齢者にはサーキット走行は厳しすぎる。 先日、猛暑日にスクーターで千葉まで行った帰り、徐々に手足に痺れを感じて、頭痛も襲ってきて危なかった。
今までバイクに乗っていて熱中症になったことは無かったし、体力には少し自信もあった。 なので、加齢による劣化に身体だけでなく精神的なショックも受けた。 老化は確実に進んでいる。 兎にも角にも、もう少し涼しくなったらテストを再開させて最終的に減衰力とバネレートを決定させたい。
公認車検取得のための必要書類も店主にお渡ししたので、そちらの方も含めて年内には戻ってくることを楽しみにしている。 そして、足回りの一新に向けて、エリーゼパーツへ大量の発注も行ったが、物価上昇に加えて英国ポンドに対しての円が弱く、目が飛び出るほどの金額となってしまった。
私は自民党の首相が高市さんになったら更に円安になると思っていたので、首相決定前に発注したのだが、これが思いっきり裏目に出てしまった。
私はPFCのブレーキパッドを長年愛用している。 これはBNR32を新車で購入し、サーキットを走るように成った平成という年号が始まったあたりの頃からになるので、かれこれ35年ほどは経過しているかと思う。 それまではエンドレスやウィンマックスなど、名の通った国内メーカーの物を幾つか使ったのだが、PFCの圧倒的な性能には驚かされた。
だが、一方で温度域の合わない使用方法や、いわゆる慣らし・あたり付けを行わないと、ブレーキローターがレコード盤(今どきはレコード盤と言っても伝わらないかも知れないが)のように酷い状態になるので、大失敗もしている。
それに比較するとPAGIDのRSシリーズなどは扱いやすく、BNR32のフロントに入れたF40のキャリパーにはRS4-2の青パッドを使っていた。 当時は海外のネット通販はまだ黎明期。 今のように気軽に海外通販ができる時代では無かったので、選択肢は多くなかった。
さて、そんなPFCだが、エリーゼパーツやロータスのショップにフロントのブレーキパッドが欲しいと検索すると、"PFC-7824.08-14" とか
"PFC-7824.11-14"という物が提示される。
PFCのホームページでも、ロータス・エリーゼを検索すると下記のフィッティングデータが表示される。

これはパッド形状は7824で、コンパウンドは08か11で厚みは14mmという意味なのだが、そこまでの詳しいリストまでは見つけられなかった。 このあたりまでの詳しいリストが有ると流用とか考えられるので、ユーザーとしては助かるのだが。
で、私は以前から大きめのパッドを愛用していたが、残念ながらエリーゼパーツでは上記のパッドしか扱っていない。 数年前はアメリカの友人に依頼してアメリカのショップに"PFC-0045.97-15"を10セット近く頼んだ。 だが、そのショップも既に取り扱いをしなくなってしまった。
因みに、エリーゼのフロントブレーキパッドは、BNR32のVSPECやBCNR33、BNR34などのスカイラインGTRのリヤブレーキパッドと同じ。 GTRのリヤブレーキハッドが流用できるのだが、PFCのサイトを確認すると、何故かGTRのパッドも小さいタイプだ。
大きいブレーキパッドを調べてみると、対応車種はランチャストラトスとかフェラーリの246ディノだとか、ナローポルシェの911Sとか、車好きなら誰でも知っている名車ばかりだが、逆に既に絶滅車種ばかり。 裏を返せば、私等のエリーゼに装着されているAPのキャリパーは、こんな名車にも使われているんたぞ、ということでもある。
先日、ダメ元で下のパッドをエリパーに注文できないか、とメールを送ったところ、英国の在庫は2つだけだが、それで良ければ販売できるぞと返信が有った。
もし、エリパーで扱ってくれないのならば、国内でも少し高いが入手は可能なので、国内で"PFC-0045.08-15" 又は
"PFC-0045.11-15" を手に入れようかと思っていたが、エリパーで購入したほうが安かったので発注したが、アメリカの通販サイトに安いところが有ったので失敗したかも知れない。

さてパッドの大きさだが、見ての通り結構違うのだ。 コレに気づいている人、特にショップ関係だと結構いるのだと思うが、大きいパッドを扱っているところは少ない。 それともショップの皆さんコッソリとウチのオリジナルですよ、などといって販売しているのか。 初期の頃、woty
speedの某氏に話したら、暫くしてワイドタイプのパッドも商品リストに並んでいて、今でも並んでいるようだ。
注意事項としては、キャリパーのピストンを完全に戻しきらないと入らない。 また、ローターの厚みがノーマルより厚い物にも入らない。 ローターのベルの部分が突出しているタイプだと、パッドと干渉する。
などなど、注意しなければ成らない点が幾つか有るので導入する際は注意が必要。
ただし、上手く装着できればピストンの出は殆ど無いので極上のペダルタッチを得られる。 そして、パッドの面積も大きいので、より制動力を得られる。
通常、私は11コンパウンドを使用するが、このラージタイプの0045の場合は08コンパウンドで十分。 リヤには08コンパウンドしか設定がないので、前後とも同じになるが、08はコントロールしやすく扱いやすいパッドなのでオールマイティーに使えると思う。

制動力的には11の方が優れているので、リヤのパッドにも08コンパウンドだけでなく11コンパウンドも有れば嬉しいのだだが、みんなでPFCにお願いすれば作ってくれますかね。

三連休、貴兄は楽しめただろうか。
関東地方は割と良い天気だったが、残念ながら連続しての晴天という天気予報は無かった。 漸くキャンプツーリングにいけるまで足の怪我は復活したものの、東北へキャンプツーリングに行くぞ、もしかしたら頑張って北海道にも行ってしまおうか、などと考えていたが呆気なく断念。
今年は好天が続かないため泊まりでの遠出は出来なかったが、甲信越地方の降水確率が低い日が一日だけあったので、出掛けてみた。
画像はオモテ側のビーナスライン終点付近。 高度が一番高い位置なので雲が眼下に広がって気持ちが良い。 もう季節的には山は秋のようで、寒がりの私としては非常に寒かった。
この時、まだ10時頃。 まだ時間は有るし、翌日からは天気が良くないという予報だったので、もう少し足を伸ばすことにして富士山を目指した。 甲州街道から本栖みち、富士山をグルっと回って山中湖から道志みち。 行きのビーナスラインへは青梅街道・奥多摩・柳沢峠経由で全て一般道。
600kmほど走ったが、平地に降りてきたら38度の猛暑でビニールシートに載っている尻が汗の塩で爛れてしまった。 やはり猛暑は格好悪くても肌が弱い私はメッシュのシートカバーを装着したほうが良いようだ。