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2024.04



私のエリーゼに入れようと思っているサスペンションの試作品を友人のエリーゼに装着して試走

 サスペンションの試作

少し気が早いかも知れないが、某ショップに依頼していたS1エリーゼ用の試作サスペンションが出来たので、友人のエリーゼに装着して筑波サーキットを試走してきた。 

車高は98mmと聞いていたが、どうみても98mmとは思えない。 私のエリーゼと同様の車高に見える。 新品のバネを装着してから少し時間が経ったことによりバネが馴染み、初期の縮みが発生して車高が落ちたのだろうと邪推。 私が装着したアイバッハのバネも、装着してから数日経つと車高が落ちた。

一方で、車体にウマを掛けて持ち上げてバネを伸ばした状態を数ヶ月維持した後、再び着地させると車高が上がるという経験もしている。 そのようなことから、これは初期馴染だと邪推した次第。

サーキットのピットが空いたので、ピットに入れて車高チェック。 うむ、やはり低くなっている。 だが、この程度ならサーキットを走る車両としては問題ないだろう。

この車両は初期型エリーゼのスタンダード。 アルミのブレーキローターは鉄製に交換しており、更にエアコンが装着されているので少し重いが、それでも720kg程度だろうか。 エンジン本体はスモールバルブの非力なスタンダードに少し手を入れてあると聞いた。 

ピストンがノーマルで圧縮比が変わっておらず、スモールバルブなので劇的な変化は望めない。 かつてトロフェオという車種が売られていたが、その程度だろうか。 パワーチェックしたら130馬力程度だったらしい。 ECUは純正からエメラルドに変更しているが、純正ECUは経年劣化で私のも不調になったので車齢を考慮すると交換しても良いと思う。

エメラルドのECUはエリーゼの定番、メーカーからポン付けできるキットも出ているぐらいだし、価格も所謂フルコンと比較すると一桁違うほどの価格で購入できた。 今は円安で少し高くなっているようだが、それでも有名どころのECUよりは遥かに廉価。

でも待てよ、ECUを交換しているのにセキュリティが効いているのは何故だろう。 ECUを交換することで面倒なセキュリティは無くなる筈だ。 もしかしたら私の聞き間違い、記憶違いかもしれない。 このクルマには純正のセキュリティがついていたので。

 

この日の気温は20度。 3月とは思えないような暖かくて気持ちの良い気温に上がった。 寒がりの私としてはありがたいのだが、サーキットを走行するには一桁の気温が望ましい。 尤も、このクルマはエアコン付きの暖房なしという南国仕様なので、私は冬に乗ることは出来ないのだが。

と、少し言い訳めいたことを前振りして望んだ結果、ベストタイムは1分5秒8。 トロフェオと同等の130馬力でタイヤがA052ならば何とか及第点か。 3年も筑波2000をエリーゼで走っていないためタイムは期待できないと思っていたが、何としてでも出しておかねばならないと思っていた5秒台は辛うじてクリア。

これなら現行ネオバAD09で冬なら5秒台、111cupのE3クラスでも腕があれば上位を狙えるだろう。 でも、C君には敵わないかな。 オーナーさん、今は怪我の後遺症でサーキット走行はもう少し先になりそうだけど、サーキット走行が可能になったら是非とも一緒にレースへの参戦を、と誘っておいた。 このクルマなら楽しく戦えますよ、と。

さて、肝心のサスペンションだが、一言でいうと硬い。 街乗りは苦痛な領域なほどに硬い。 段差は全てガツンと来るし轍ではハンドルを取られる。

ではサーキットではどうか。

A052という良いタイヤを履いているので怖さも手強さも全く無いが、やはり硬いと思う。 概ね私が適切だろうと推測する空気圧までタイヤの空気圧を下げて走行したが、それでも路面のアンジュレーションでクルマが跳ねる。 私的には縮みの減衰を弱くしたい。 これが速さに繋がるのであれば多少は我慢するにしても硬いと感じた。

だが、サーキットを走ると俄然生きてくる足だと感じた。 とにかく走っていて怖さが無い。 初めの数周は様子見で探りながら走っていたが、とても素直に走ってくれる。 私の運転では知れているが、思ったように走ってくれる。

コーナー進入でシッカリと荷重移動させてステアリングを入れなくても、ある程度は車のほうが曲がってくれる。 少しオーバースピードでコーナーに進入しても、だらしなく破綻することなど一切ない。 いわゆるバキ切りして進入し、巻き込んでリヤのグリップを失うような走りをしてみても、一気にリヤが破綻すること無くコントロール下にいてくれる。

うむ、もっと丁寧に運転してみるべきだった。 必要な舵角を入れながらボトムスピードを上げることが出来る足だと思う。 最終コーナーでボトムスピードを上げて少し頑張ると跳ねる時が有ったが、破綻では無いので安心して走れる。 跳ねなければ更にもう少し良い走りが出来そうだ。

翌週にショップに行って状況を報告すると、車重を考慮してバネレートを少し下げましょう、という事になった。 縮みの減衰も考慮してくれると良いのだが、この縮みの硬さがこの足の特徴なのかも知れない。 街乗りでは辛いが、サーキットでは、ただ単に突っ張る足ではなかった。

それとついでにブレーキのオーバーホールも依頼した。 このクルマのブレーキ、ピストンの戻りがイマイチで街乗りでは少し引摺るし、サーキットでもリリースした時の感触に少し違和感があったので。

因みにローターはノーマルでパッドはPFC。 ご存知だと思うが、私はPFCを愛用。 私と同じ番手のPFCが前後に装着されていたが、確か、もう少し感触は良かった筈。 これではPFCの良さが発揮できない、オーバーホールは必要だろう。 

エリーゼはブレーキと足が良くなければ楽しさ半減。 エリーゼはその2つと軽量によってパフォーマンスが発揮できる車両なので。

やはり低いな、このクルマ。

ところで、この車両、純正のアズール色とは少し違うのだが、とても綺麗で上品な色だと思う。 バケットシートも高級品が入っていて素晴らしいホールドなのだが、純正のシートベルトのキャッチャー位置が高くて肘に当たるのが良くない。 

ベルトはシュロスの四点が入っていたが、ウイランズの少し古いアンチサブマリンベルトが自宅に転がっていたのでオーナーさんにプレゼント。 やはり4点式だけではハンスをつけてベルトを締め上げると、ベルトの位置が上にズレてしまうが、股下ベルトを装着することでカッチリと決まってくれる。

シフトゲートは社外品に交換してあったが、とてもスコスコと入ってくれて気持ちが良い。 私のエリーゼにも欲しいぐらいだ。

水温は私としては少し高目と感じるけど、ローテンプが入っている訳ではなく、街乗りでも90度程度。 サーキットでは最高100度。 エアコン付き車両ゆえにコンデンサーがついているから仕方ないのかも。 

車高が低かったからなのか、1コーナー・1ヘアと2ヘアではフロントタイヤが何処かに当たる時があった。 それと最終コーナーでリヤが跳ねる時もあった。 車高は5mm上げて、バネはワンランク下げてみて試走してみたい。 そして、出来ればダンパーの縮み減衰は3割程度緩くして欲しい。

パワーはスタンダードよりは出ている130馬力との事だったが、私が覚えているスタンダード車両のパワーとの明確な差は感じられなかった。 ピストンがノーマルで圧縮比も変わっていない、バルタイもノーマルと言うので、劇的には変わらないだろうとは思うが、マフラーが細いと思う。 1800ccの排気量に対して50φでは役不足な気がする。

私は60φを当初装着していたが、途中で65φに交換したら空燃比が激変。 燃料を飲むようになり、セッティングをやり直して一回り早くなった。 と、このクルマのオーナーを少し刺激しておいた。

ということで、久しぶりにエリーゼでサーキットを走ったわけだが、やはりエリーゼでサーキットを走るのはとても楽しい。 私のクルマではないので全力で攻める、とは行かないが、それでも非常に楽しかった。 

実はスーパーセブンでも筑波1000を再び走らせていただいたのだが、車両トラブルが起きてしまったので此方は次回に持ち越し。 そのスーパーセブン、現在の仕様で私如きが走って41秒0なので、上手い人なら39秒を出せると思う。 再び私に乗ることを許していただけるのであれば、時期的に暖かくなっているだろうから40秒コンスタント、を狙いたい。

ところで、スーパーセブンは乗車位置が一般的な車両と違うので、運転が特殊だと思っている。 小さなステアリングなのだが、左腕がシフトレバーが生えているセンタートンネルに当たってスムーズなステアリング裁きが出来ない。、

そしてコーナリングスピードを上げていくと、ある領域からテールハッピー。 これも慣れ、もしくはセッティングなのかもしれないが、次回はダンパーも少しイジってみたい気がしている。 それと、今回のエリーゼと比較すると限界域が掴みにくい気がした。 エリーゼは長年乗っているからなのかもしれないが、割と自信を持ってコースを走ることが出来た。

こうして色々な車両に乗ることによって私自身のスキルが上がってくれれば嬉しいが、やはり自分の車で存分にサーキット走行を愉しみたい。

 

 雑記

先日購入したスパルコのレーシングシューズ、エリーゼの試走で履いてみたがバッチリ。 アクセルもクラッチもブレーキも、とてもフィーリング良く運転することが出来た。 シューズは大切だなと再認識。

 

 今月の整備記録

   消耗品交換パーツリスト(エクセルデータ)
    http://enthusiast.eos111.com/ELISE phase1 PartsList.xls

   
   
   
   

■ ベストラップタイムの記録
筑波サーキット
 コース2000

1分1秒020(2019.02 エリーゼ Sr.1 111S改の公認記録)
 F195/50R15 R225/45R16 A052
 ライドモーターワークスによるチューンエンジン+JENVEY4スロ+ハイコンプピストン+ハイカム
 ナイトロン全長調整式3ウェイ減衰調整ダンパー+アイバッハバネ
 JAN SPEED LARGE BOAエキマニ+EPマフラー
 GTウイング+自作スプリッター
 EMERALD K3 コンピューター

筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

富士スピードウェイ
 レーシングコース
2分00秒101(2018.07 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 F195/50R15 R225/45R16 AD08R
 ライドモーターワークスによるチューンエンジン+JENVEY4スロ+ハイコンプピストン+ハイカム
 ナイトロン全長調整式3ウェイ減衰調整ダンパー+アイバッハバネ
 JAN SPEED LARGE BOAエキマニ+EPマフラー
 GTウイング+自作スプリッター
 EMERALD K3 コンピューター
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
 

ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
袖ケ浦
 フォレスト
 レースウェイ
1分11秒643(2019.03 エリーゼ Sr.1 111S改の非公認記録)
 F195/50R15 R225/45R16 A052
 ライドモーターワークスによるチューニングエンジン+JENVEY4スロ+ハイコンプピストン+ハイカム
 ナイトロン全長調整式3ウェイ減衰調整ダンパー+アイバッハバネ
 JAN SPEED LARGE BOAエキマニ+EPマフラー
 GTウイング+自作スプリッター
 EMERALD K3 コンピューター
鈴鹿サーキット
 フルコース
2分25秒179(2018.12 エリーゼ Sr.1 111S改の非公認記録)
 F195/50R15 R225/45R16 AD08R
 ライドモーターワークスによるチューニングエンジン+JENVEY4スロ+ハイコンプピストン+ハイカム
 ナイトロン全長調整式3ウェイ減衰調整ダンパー+アイバッハバネ
 JAN SPEED LARGE BOAエキマニ+EPマフラー
 GTウイング+自作スプリッター
 EMERALD K3 コンピューター
スポーツランド菅生 1分44秒200(2011.07 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー

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