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2023.06



エリーゼ、数年の沈黙からサーキット走行再開に向けての行動開始

 エリーゼ、サーキット走行に向けての行動再開

諸事情が解決し、漸くエリーゼでのサーキット走行再開に向けて、行動を再開できるように成ったのはホームページの扉に記載した通り。 

私のエリーゼ、初期は111Sの個体にクァンタムのサスペンションと給排気と冷却能力追加のみのライトチューン。
これが第一期

これにGTウイングとアンダーパネルを装着して空力武装して111cupのE2クラス上限で戦ったが、上のE1クラスは食えるものの、過給器付きのE0クラスには歯が立たず。
これが第二期

VVCエンジンのビッグバルブを生かしながら、VVCエンジン対応のハイカムを入れ、ハイコンプピストンと4スロにより戦闘能力向上。およそ180馬力しか無いが、軽量ボディを生かせばスーパーチャージャーに何とか挑めるように成った。
これが第三期

だが、やはり富士スピードウェイや鈴鹿サーキットを走らせると、どうしてもパワーが足りない。 世の中の流れ的にガソリンで走る官能的なNAエンジンが今後新たに出ることは困難となり、ロータスもエリーゼ・エクシージのライトウェイトなラインナップも終了。 もう二度とNAエンジンのライトウェイトマシンは出てこないことが概ね確定してしまった。

NAエンジンの最高傑作と思っているポルシェのGT系エンジンとBMWのM系エンジン、そしてホンダのVTEC。 フェラーリやランボルギーニ、マクラーレンは余りに私の生活とは乖離しているので除外するとして、この内の一つにも乗らずに私のクルマ趣味を終わらせて良いのかと自問自答。 

老い先が見えているので老後の資金も構築する必要があるが、老後に生活できる程度の資金はギリギリ残しておくことを心に誓いつつ、家内に内緒で少し使って私のエリーゼにVTECエンジンを搭載して公認車検も取得することを決意。

これが第四期なのだが、思ったような仕上がりに至らないところで諸事情が発生。

そして今月、漸く諸事情が解決して第四期の再スタートとなった次第。

もう完全に腕は錆びついているので、焦らずに少しずつ再開に向けて用意を開始したいと思っているが、悲しいかな、もう私に残された時間は先が見えており、視力も体力も落ちてきているのを実感している今日このごろ。

腕で劣るのであれば、車の性能だけは何とかしたい。 この相棒には最後まで連れ添って貰いたいし、今後、このようなクルマが世に現れることも望めない。 コイツとはもう20年以上連れ添ったが、最後に気持ちよく走れる官能的なエンジンが欲しい。

そう思って、VTECを積む決心をしたわけだが、結果は御存知の通り。

これは一年ほど前にパワーチェックした際のデータ。

この時、VTEC K20Aに戸田のハイコンプピストンを入れ、カムも戸田の定番A3に交換、スロットルは70mmのシングルにスカンク2のインマニ。 だとすると、目標馬力は250PSでトルクは22kgmというところか。

だが、期待を大きく下回る結果に愕然。 その時は愕然としたことを表に出さないように苦心したが、非常に落胆したのは言うまでもない。 (漸く、今になって気持ちを吐露する事ができるように成った)

「何かがおかしい」

「何かがおかしい」そう思ってはいたが、それを素直に伝える事ができない状況だった。 このままでは駄目だ、サーキット走行を再開するためにはクルマを納得出来る状態にしたい。 と、なると、それを叶えてくれる人に頼むしか無い。

そのようなことから、今、私のエリーゼは今までとは違うアプローチで某所に預けている。 ご存知の方も居るかも知れないが、先方にご迷惑をお掛けしたくないので、どうか、ご内密に。

その方に色々と調べていただいたところ、根本的なところにミスが有ったという。(今までお世話になっていたところには、とても良くしていただいて居たので、怒り・恨みなどは一切ないことは書いておきたい) 

その方が公開しているブログにコメントが記載されており、情報に強い貴兄は既にその記事を既に読まれたかもしれない。 因みに、記事を読んだ某氏から直ぐにダイレクトメールが送られてきて驚いた。 私如きが隠しても仕方ないかも知れないが、先程も記載した通り現時点ではショップ名は非公開にしておこうと思う。

その方がセッティングしたのが、表紙のデータ。

基本セッティングは前回のまま、根本的なミスのみ払拭してダイナパックを回した結果が緑の線。 この時のパワーは220PS、トルクは20kgm、両方とも概ね1割のアップ。 だが、これは給排気に手を入れたノーマルK20Aのレベル。

ここからがチューナーの腕の見せ所、ピンクの線はリニアに出力することに拘ったセッティングだろうか。 パワーとトルク、両方とも二次曲線的な出力特性と成っている。 これは実戦では扱いやすい特性ではないかと素人ながら邪推しているが、最終的には246PSの22kgm。 これで概ね想定している数値が出たが、空燃比は13台となりインジェクターが足りなくて非常に危ない状態だという。 

一方で、7000rpmに谷があり、高回転域ではパワーの頭打ちが見られる。 これはエキマニとマフラーが原因だという。 それを改善すればパワーの谷がなくなり、更にパワーも上乗せが出来るらしい。 但し、エキマニの形状を良くするためにはトランクを少し犠牲にしなければ成らないという。

どうするか。

ここまで来たら給排気とも理想的な状況にし、インジェクターも交換してエンジンの実力を発揮させてやりたい。 ということで、トランクの加工に加えて4スロも入れることにして依頼。 そして、もうこうなったら後悔したくないので徹底的に、ということで、エンジンも開けていただき、ヘッドもシッカリと作り直すことにした。

もしかしたら、その他にも更に手を入れるかもしれないが、「全てお任せ」することにしてしまった。

そのような経緯があり、行動は再開したが、エンジンはバラして組み直すことにしていただいたので、手元にエリーゼが戻ってくるのは、もう暫く待たねばならない。 ならばと、何度も壊れたドラシャもオーバーホールしていただき、加工と実績のある特殊なグリスを入れていただくように追加でお願いをした。

うむ、愈々終のクルマだな、そうなってくると足も変更したくなる。

ということで、某所に相談に行ってきた。 

私、予てからダンパーの縮み減衰はバネが適切なレートであれば殆ど効かなくて良いと思っており、現在装着している3ウェイのダンパーも伸び側しか弄らず、2ウェイとか3ウェイなど、私には宝の持ち腐れになるのは見えているので、伸び側だけ減衰調整があれば良い。

車高調整は先端の首のところで行うのではなく、ケースにネジ切りを設けて、ケースの部分で車高調整が出来るのがベストと思っている。 通称「別タン」、ダンパーの追加タンクも取り付けが面倒になるだけなので、オイル容量が必要なだけ稼げていれば別タンは無しで良い。

バネは細かくレートが分かれている内径2.25インチ(57.15mm)のフォーミュラに使うバネが良いと思っているが、アイバッハもハイパコも入手が困難だったり時間が掛かったりするのが難点。 私に知識がないだけで、他にも良いメーカーがあれば余り拘りはないが、あのメーカーだけは動きが変だしヘタリが早いので嫌だ。

などと長い話をしてきてしまった訳だが、嬉しいことにワンオフを快諾していただけた。 クルマが仕上がってきたら工場入りさせていただき採寸し、ダンパーメーカーに発注するらしい。 だが制作期間は2ヶ月とのこと。 ここまできたらトコトンやるしか無い、もちろん了承。 2ヶ月で理想的なものが出来るなら万々歳である。

そして、もう一つ。
それは冷却系。

私の車両を見たことある人であれば、特徴的な導風板が付いた空冷式オイルクーラーが装着されているのをご存知かと思う。 そして、それはダウンフォースを失う方向に向けて取り付けてあるだけでなく、アンダーパネルに排熱口があるために、フロントのダウンフォースがダブルで抜けてしまうのだ。

冷却性能は抜群なのだが、ダウンフォースが無くなるというトレードオフは今となっては失敗だと思っている。 これに対処するために、アンダーパネルを延長して今どきの出っ歯なエアロフォルムにしているのだが、私は流行りで装着したのではなく、アンダーステアをどうにかして消そうと思って四苦八苦した結果である。

今回の計画ではアンダーパネルの排熱口を塞ぎ、クラムシェルに設けた開口部も塞いでしまい、勿論、導風板も撤去。 ラジエターとオイルクーラーを一体式にした物をワンオフ作成したいと伝えた所、廃棄されたラジエターを直ぐに持ってきて下さり、私が計画していた案を廃棄ラジエターに直書き。 (10番のホースに必要なコアの段数を確保+下側をラジエター、という案)

それをラジエター屋さんにそのまま提示するのだろう。 ラジエター屋さん、これは解りやすい筈。 私の仕事分野と同じで、仕事ができる人は先ずスケッチなどで大まかな完成形を記載して表現。 そしてそれを元に双方の意見を集約しながら、問題点などを確認。 彼は仕事ができる人の典型、解りやすく伝えるのも技術だと思う。 

ということで費用は嵩むが、積年の悩みが一気に解決しそうで年甲斐もなくワクワクしている。

あ、一つ言い忘れた事を思い出した。
その内容を備忘録として記載しておこうと思う。

私のエリーゼに装着している燃料タンクは、エリーゼパーツで購入したアルミタンクを装着しているのだが、燃料の偏り防止構造が正しく機能しておらず、燃料計が急に増えたり減ったりする。 あるとき、帰宅時にRefillと液晶パネルに表示されて、あと10リッターかと思っていたのだが、次の日に自宅でエンジンが掛からずレッカーを呼んだことが有る。

結果は、なんとガス欠だった。

もしかしたら、燃料計の内部ゲージに原因があるのかも知れないが、気に入らないので交換してしまおうと思っている。 既にエリーゼパーツのバスケットには入れているので、納車時期とポンドの為替を見ながら発注したいと思う。

 

 

 雑記

昨年、車中泊で天候に恵まれつつ九州をグルリと回ったのだが、全く面白くなかった。 なので、今年はW800で回りたいと思っていた。 しかし、今年のゴールデンウィーク、始まりと終わりの天気がイマイチという予報。

そうであれば、晴天が予報されている4/30の深夜から出かければ、晴れは3日間ある。 3日あれば九州の行きたいところ、単車ならば回りきれるはず。 最終日は雨に降られてしまうが仕方ない。





画像を2枚入れたのは往復の道が重複しており、解りにくいからである。 初日の行程は青線。 二日目が緑線。 三日目は短い紫の線と赤い線。  紫が中途半端になっているのはW800が不調になり、仕方なく旅を終えて帰宅することにしたからである。 本来であれば、紫の線は九州の南部をグルリと巡る線を描いていたはずだった。

色々と記載するよりも動画を見ていただいたほうが解りやすいだろう。 You Tubeにソロキャンプツーリング動画を上げた。 時間のある方、興味がある方はご覧いただければ幸いである。



初日は日付が変わる前、自宅近くのイツモのガソリンスタンドで満タンにして出発。 天気は晴れ、月が綺麗に見えていた。

だが、なんということか、東名高速道路を西に進むと横浜を過ぎたあたりで「この先 雨」と電光掲示板に表示。

嘘だろ、今日は降水確率0%だぞ。



海老名のサービスエリアの数キロ前から豪雨。 
海老名SAで合羽を着て走るか、レーダーを見て決めよう。

サービスエリアに入ると、荷物を沢山積んだライダー達は私と同じように天気予報をチェックしている。 
そりゃそうだよね。 今日は雨なんて一滴も降らない予定だったし。

思わず、ZX6Rのお兄さんに声がけしてしまった、「予報と違いますよね、この天気」

「想定外で参りました」と、お兄さん。

「何処まで行くのですか」と尋ねると、今日は御殿場までらしい。 私は九州までと答えると、「フェリーですか」と。
普通はそうだよね、でも、私は自走です。 何とも言えない引きつった笑顔が印象的だった。

それより何より、今回は折角ピカピカに磨いてきたのに、あっという間にドロドロ。 悲しすぎる。

レーダーをみてみると、海老名の辺りだけに雨雲。 少し先からは雨雲が居ない。

少し小降りになったところで、皆さん走行再開。 私も走行用意開始。

走り出すと、数キロで雨はやんでお月様が再び登場。 私がソロキャンプツーリングに出ると、必ず雨が降るのは何故だろうか。


此処からは只管走行。 新東名を利用して、車の流れに乗って走行。 大体、制限速度+10km/h、つまり130km/h。
私のW800、130巡航は楽ではない。 殿様スタイルのライディングポジションなので、大体、100を超えてくると風圧で首が疲れてくるし、エンジンはタコメーターの2/3を使っているので余力が少ない。

そんな状態で途中でガソリンを補給しつつ、120制限区間を走り抜け。 まだ九州までは4回ぐらいガソリン入れないと辿り着けないのか、と、この先を考えると少し憂鬱になった。 それに加えて新東名は山間部を走るので気温が低く、冬用の上着を持ってくれば良かったと少し後悔。 グローブは真冬用を持ってきたが、それでも寒がりの私としては少し冷える。 これがあったので後にグリップヒーターを付けることを決心した次第。

神戸のあたりで夜が明けてきた。 中国道を走ろうかと思ったが、海沿いのほうが暖かそうなので海側のルートを選択。
岡山あたりで通勤ラッシュかゴールデンウィークの混雑かわからないが、混んできた。 走行している車種的に通勤ラッシュだろう。 ペースが少し低いものの流れては居るので、流れに身を任せて淡々と西に進む。

漸く関門海峡大橋を渡って九州入り。

目指すは三大カルストの一つ、平尾台。

昨年、少しだけ近くを通ったが、時間の関係でメインの場所には行けていないので、此処は今回の目的の一つなのだ。





天気も良いし、最高。

カルストのエリア、ゆっくりと走って堪能した。

時間的にはまだ早いが、腹も減ったしビールも飲みたいので、友人宅に向かってペースアップ。 この日は大分に住むエリーゼ乗り友人のご厚意で、広い庭に幕営させていただくことになっている。 



なんて広い庭なのだろう、羨ましすぎる。
彼は此処でオフロードバイクやバギーを走らせているそうだが、そんな事は普通、思いつきさえしない。

さて、では楽しみにしていた唐揚屋に向かおう。 なんでも、このあたりの唐揚屋はレベルが高いらしい。 前からその話を聞いていたので、温泉に入るよりも唐揚げでビールを飲むことで頭の中が一杯になっている。 出発前日に背中に出来たイボを取って貰う手術をしており、医者からは一週間は患部を濡らすなと言われていたりするのもあるが、頭の中は唐揚げで埋め尽くされているのだ。



友人お薦めの聖林さんに到着。

中に入ると様々な唐揚げの種類が掲げており驚嘆。 いや、どれを選べば良いのかわからないぞ。 店主にお薦めをお聞きして、胸肉と私の大好物である鶏皮串揚を購入。 荷物をデイパックに入れようと思ったが、その匂いに堪らず一つを口に放り込んだ。

美味い。
これはビール必須。 帰路の途中でスーパーに立ち寄り、ビールと焼酎を購入して用意万端。

友人にシシャモとイカの燻製を作っていただきながら、まずは唐揚げ。 そしてビール。 あぁ、最高っ。 疲れている身にビールが染み渡る。 が、ここで醜態を晒してはならぬと、私にしては珍しく500のビール二本で終了。 友人も拍子抜けしたようだが、旅先で醜態を晒してしまったら二度と友人の前に顔を出せない。

私にしては随分と大人の対応ができたものだと自分を褒めてあげたい。



九州では、こんな感じのマジックアワーが午後七時半。 東京なら真っ暗だよ。
トイレはその辺で、と言われているので夕暮れを見ながら、お構いなしに放出。

翌日の朝。 

いつものように早朝起床、幸いにして朝露が降りなかった事からテントはドライ、カラカラ。 お陰でテントは素早く撤収できた。 ここまでは良いのだが、大きい方の排泄をどうするかが問題。 周りには、それなりに家があり、クルマも通る。 完全に遮られた場所はないが、仕方ないので人生何度目かの野糞。

最中に新聞配達のバイクと犬の散歩をしている人が来て狼狽えたが、とりあえず、素肌だけは辛うじて衣服で覆って身を潜め、何とか気づかれずに済んだので一安心。 私はトイレに時間がかかるのだが、第二弾を行う気になれず、六時にはそそくさと出発。


さて、二日目は絶景の連続。 天候は最高の五月晴れ。

まずは何度来ても飽きない由布岳の絶景から。

五年前に来た時、ふと脇道が気になって登ってみたら、最高の眺めだった。 あの道を、昨年も登ったし、今年も登る。 確かGoogle Mapsには五年前には記載されていなかった筈だが、いつからか定番の絶景ポイントになったようで、地図に絶景ポイントとして記載されるように成った。



今年も最高の天気、素晴らしい眺めにうっとり。
眼下に見える、あの道を走るのも最高に気持ちが良いのだ。


そして、もっと鉄板な長者原。



2017年に訪れた時も良い天気だったが、今回は、まだ朝が早くてクルマもバイクも少なく、新緑が眩しい最高の写真が撮れた。 やはり長者原の景色はテンションが上がる。

この先を進んでいくと、暫くはあまり視界が開けない山道になるものの、突然、視界がひらける場所がある。



大観峰も良いけど、此処も良い。

此処からは視界がひらけて、阿蘇周辺の牧草地帯を走ることになるのだが、北海道程ではないにしても地平線的なものを感じる風景に出会えて気持ちが良いのだ。 日本全国、色々な道を走ってきたが、北海道と阿蘇周辺だけは別格。 手を振ってくれるライダーも多くて気分が高揚する。



此方は大観峰。 先程の展望所よりも阿蘇山に近いし、麓もよく見える。

私的には此処よりもラピュタの道が好きなのだが、崩壊後は通行止め。 今回は通行止めと解っていたので立ち寄らなかった。 この周辺にはケニーロードという私と同年代のライダーならご存知のケニー・ロバーツが気に入られたという道もあるのだが、昨年走ったときには失礼ながら余り感動的ではなかったので今回はパスさせていただいた。



そりよりは、この米塚。 何とも言えず好きなので、今回も立ち寄ってしまった。 この時期ならではの新緑がとても美しい。 荒々しい景色も大好物で、荒涼とした景色も大好物なのだが、それとは真逆の木が全く生えていない、なんとも緩い唯一無二の特異な形が好きなのだ。



こちらは定番の草千里。 もう何度も来ているので当初の感動は無いものの、気持ち良い場所であることに変わりない。

アスピーテラインと草津白根山から渋峠に向かう国道292、そして残雪の残る北アルプス周辺。 この三箇所が山岳道路としては私的には絶景トップスリー。 一方、平地的なトップスリーに、この阿蘇周辺は外せない。 他の2箇所は、やはり北海道かな、と思う。



今まで合計4回ほど阿蘇山には来ているのだが、その度に火口には規制がかかっており、一度も訪れることが出来ていなかったのだが、今回、漸く訪れることが出来た。 火山地帯の荒涼とした景色も先程書いたように好きなので、今回、訪れることが出来たのは非常に嬉しく思っている。

あの何とも言えない硫黄の匂い。 腐った卵とよく言われるが、皆さんは腐った卵の匂いを嗅いだことがあるのだろうか。 私は腐った卵は今までに経験がないが、まぁ言わんとしていることは理解できる。 しかし、自然の力は凄まじいなと再認識、地球が生き物のように感じられる。



阿蘇山から下りてくると、この風景。 何とも言えない、この荒涼とした感じが好みなのだ。

さて、この後は淡々と走って九州の南端に近いキャンプ場を目指すのだが、その前に「仙人の棚田」と呼ばれている棚田に興味があったので、かなりマイナーではあるがGoogle Mapsのナビに頼って向かった。 しかし、向かう途中で通行止めの表示が現れて不安が過ぎる。

以前、迂回路があるだろうから大丈夫だろう、と高をくくって山道を進んでいくと見事に通行止めで迂回路なし。 延々と40km以上戻ったという苦い思い出がある。 Google Mapsを信用して進むと、酷い道を案内される場合も間々あるが、それまでは何とか成っていただけに、その時は愕然としたものだ。

そのようなことから、今回も不安な気持ちになりながら先に進んだわけだが、ガソリンの残量も少し怪しくなってきて益々不安な気持ちに。 ここで数十キロも戻るとなると、かなり危険だ。



「仙人の棚田」はそれなりに良かったが、此処に辿り着くまでの道は狭隘な酷道。 とりあえず舗装はされているものの、殆ど林道と呼んでよいほどの状況で、クルマだったら間違いなく私は途中で引き換えしたと思う。

しらびそ高原の近くにある「下栗の里」に近い感じだが、こちらの方が規模が大きいと思う。 しかし、よくもこんな所に棚田を作って生活しているものだ。 と、感心した。 そうそう、途中でカモシカやら鹿などが何度も現れたし、道に怪しい糞が落ちていたので、通行する際はご注意を。

旅から帰ってGoogle Mapsを確認すると、国道327はシッカリと通行止めと記載されていたが、この時はナビには表示されず。 幸いにして今回は迂回路があり、胸を撫で下ろした。 町までガソリンは持つのだが、チャンスが有ればガソリンは入れておきたい。 と、思いつつ進んでいくと、山の中にポツリとガソリンスタンド。

これ幸いと言うことで満タンにしたのだが、これが恐らくだが仇になるとは思いもしなかった。

そして、キャンプ場に向かって進んでいくと、突如としてインジェクターのエラーランプが点灯して息付き。 「えっ」と思いながらも先に進むしか無い。 キャンプ場に向かって進むが、エラーが起きたのはその一度だけだった。



酒谷キャンプ場に到着し、管理人さんに2泊の料金を支払い、テントを張りおえた。 さて、次は買物と温泉だ。

今日は温泉に入りたい。 温泉は日南駅の近くにある「ひなたの宿」を選んだ。 この時、時間は午後の四時頃。 まだ普通の人は町を歩いたり観光している時間だと思うが、風呂にはそれなりの人が居た。 入墨をバッチリ入れた元気の良い兄さん達がテンション高くて参ったが、温泉自体は堪能できた。

さて、あとは食料とアルコールだ。

近くのスーパーでしっかりと購入するつもりだったが、イオンなどの大きな店舗が無く、地元のスーパーという感じの小さな店舗に入ったのだが、品揃えが充実しておらず困ってしまった。 これならコンビニのほうがマシかもしれない。 それでも何とか一息つけられるだけの食料とアルコールを購入。 温泉にも浸かったし、後はぐっすり眠れるようにするだけだ。

と、思いつつキャンプ場に戻ったのだが、この時も一度だけエラーランプが点灯した。

電子制御スロットルのリンケージ、偶には注油が必要とバイクショップのメカさんに言われていた事を思い出したが、あの時はアイドリングが上がったり、燃調が少し濃くなる症状が出るなどで、息付きの症状は今回が初めてだ。 

まだ、この時は事を大きく捉えてはおらず、食欲とアルコール欲を満たすことに神経が向いていた。


翌日、九州の南端をグルリと回るルートをナビにセットし、いざ出発。

だが、程なくして息付きが始まった。 それも段々と頻度が上がっていき、とてもではないが平常心を保って旅を続ける気になれない状態だ。



都井岬まで、もう少しという所まで進んでいたのだが、症状が悪化する一方なので、ここで旅を断念。

不調なW800に失意の私、気が重い。 私は一度気が滅入ると中々そこから脱することが出来ない。 ネガティブ思考が私を支配していく。

暗い気持ちを抱えてキャンプ場に辿り着き、管理人さんに二泊予定だったが帰ることにしたことを伝えて返金精算。 そういえば、前回四国に行った時も二泊予定のところを一泊で帰ることにしたな。 何だか最近、こんなことが続いている気がする。 紀伊半島を巡っている時はウインカーのリレーが外れていて(帰宅してから解ったことだが)、ウインカーが使えない単車で旅をする気になれず、失意に私の心を埋め尽くされ、途中で引き換えしたことも有ったな。

今回、少しマシだったのは原因を払拭することは出来ないかと検討したこと。 まず、今できる事だけはしておこうという思考が頭に浮かんだのは我ながら評価して良いのでは無いだろうか。

ということで、インジェクションのエラーが出ていることから、インジェクションのカプラーを抜き差し。 O2センサーのカプラーも抜き差し。 ひょっとして、ガソリンが劣化していたとか、水分が混入していたとかも有り得ると思ったので、高速道路に乗る直前に新鮮そうなガソリンを供給していると思われるスタンドで満タンに。 

そして、なるべくアクセルを大きく開いて、インジェクターから燃料を大きく吹かせ、インジェクターにゴミが詰まっているのであれば、吐出量を多くして出してしまおうなどと、素人丸出しの愚行を実施。

この中の何かが功を奏したようで、高速道路に乗ってからは絶好調。 途中、ゴールデンウィークならではの(この日は5/3)大渋滞があり、低速走行も強いられたのだが、息付きもエラーも一度も出なくなった。

大分の友人には、念のために連絡を入れておき、彼の地元のバイク屋に預けて帰宅することも一時は考えたが、エラーが出なくなったことを途中で伝えた。 一瞬だけ引き返そうかとも思ったが、明日からの九州は天候が崩れるという予報もあるし、もう福岡まで来ていることから、やはり今回は帰宅することにした。

さて、九州の南端に近い所から一気に帰宅することに成ったのだが、その距離は1,400km。 今まで経験のない距離だ。 しかもクルマでなく単車。 馬鹿なことをするのは昔からだが、今回は我ながらバカだなと思った。

ま、これも旅の思い出にはなるし、次回からクタクタに成らずに走れる限界距離もわかったので、良しとしよう。

アクセルの開けすぎで右手の感触が薄れかけながら、東京の自宅に到着したのは午前1時半。 距離は1,400km、16時間だった。




今回の旅、夜中の走行では手が冷えて辛かった、と書いた。
近々、北海道のソロキャンプツーリングを計画しているのだが、北海道の朝晩は関東とは比較に成らない冷え込みをするだろうし、なにしろ私はとても寒がりなので対策としてグリップヒーターを装着することにした。

物はデイトナの、スイッチ分離型 ホットグリップ ヘビーデューティー 4Sn 79043。

他にも選択肢は色々と有ったのだが、私のW800はグリップのラバー長が125mmなので、それと同サイズのグリップヒーターを探したら、デイトナさんのが割りと評判も良くて安価だったので購入した。



ヒーターの消費電力を安定させるにはバッテリーから直接電源を取るのが一番。 メーカーの取説にはバッテリーから直接は駄目だと書いてあったが、それは当然のこと。 そのまま繋げてしまうと、バッテリーを上がらせてしまうから。

少し見づらい画像で恐縮だが、真ん中に写っているエーモンのリレーがわかるだろうか。 テールランプからの+電源をスイッチとして、リレーを介して電源を確保することにした。



7万キロの汚れが蓄積された汚い画像で申し訳ないが、リレーの位置はシート下のバッテリー真上にした。 昔の単車と違い、最近の単車は余分なスペースが非常に少なく、後付の電気配線やリレーを取付けるだけでも一苦労だ。 私の単車には、既にETCやUSBを2つも付けているのだが、今回のさらなる追加配線で恥ずかしいほど配線が煩雑になってしまった。



W800はインジェクションなので、タンクには燃料ポンプと燃料残量センサーの2つが配線されていて、タンクにガソリンが沢山入っていると配線を外す作業が非常に辛い。 燃料ポンプからホースを外すのも地味に面倒くさい。

今回は燃料の残りが数リッターになっていたので、タンクは割りと軽かったのだが、それでもタンクを持ち上げながらカプラーを脱着するのは大変面倒だった。



スイッチはフロントフォークの上部に装着した。 これは着座位置からも見やすいし、操作性も悪くない。 ボタンをシッカリ押すことになるので、ステーなど使わずに操作が確実に出来るので、これで良いと思っている。



グリップの長さは先程書いたように、純正と同じ長さなので違和感なし。 だが、グリップからの配線は左右で違う位置に電源コードをセットしたためグリップの模様が左右で異なるが、これは仕方ない。 このキット、配線の長さがとても絶妙で、延長線をつけずに何とかギリギリで装着できた。 比較的コンパクトで、今どきの単車とは異なりシンプルな構成をしているW800でもギリギリなので、他の車種では配線は足りないのではないだろうか。



尤も、こんな面倒な作業、一般的にはショップに任せてしまうのが普通なのかもしれないが。

さて、7万キロを超えた我が愛車だが、まだ輝きは失っていないと思う。 メッキの箇所が多いことも有り、掃除してワックスを掛けてやれば、割と綺麗に見えるのが嬉しい。 オーソドックスな見た目に反して結構重たい単車なのだが、金属を多用していると、そのような利点もあるわけだ。

何より、日本中を旅している時に、日本の原風景にスッと溶け込んでくれるのが嬉しい。

 今月の整備記録

   消耗品交換パーツリスト(エクセルデータ)
    http://enthusiast.eos111.com/ELISE phase1 PartsList.xls

W800 オイル交換+フィルター交換 71,700km タクマイン匠10W-40 フィルター ユニオンMC560
ゴルフGTI オイル交換 41,392km タクマイン匠10W-40
W800 グリップヒーター装着 71,800km デイトナ スイッチ分離型 ホットグリップ
       ヘビーデューティー 4Sn 79043

■ ベストラップタイムの記録
筑波サーキット
 コース2000

1分1秒020(2019.02 エリーゼ Sr.1 111S改の公認記録)
 F195/50R15 R225/45R16 A052
 ライドモーターワークスによるチューンエンジン+JENVEY4スロ+ハイコンプピストン+ハイカム
 ナイトロン全長調整式3ウェイ減衰調整ダンパー+アイバッハバネ
 JAN SPEED LARGE BOAエキマニ+EPマフラー
 GTウイング+自作スプリッター
 EMERALD K3 コンピューター

筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

富士スピードウェイ
 レーシングコース
2分00秒101(2018.07 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 F195/50R15 R225/45R16 AD08R
 ライドモーターワークスによるチューンエンジン+JENVEY4スロ+ハイコンプピストン+ハイカム
 ナイトロン全長調整式3ウェイ減衰調整ダンパー+アイバッハバネ
 JAN SPEED LARGE BOAエキマニ+EPマフラー
 GTウイング+自作スプリッター
 EMERALD K3 コンピューター
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
 

ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
袖ケ浦
 フォレスト
 レースウェイ
1分11秒643(2019.03 エリーゼ Sr.1 111S改の非公認記録)
 F195/50R15 R225/45R16 A052
 ライドモーターワークスによるチューニングエンジン+JENVEY4スロ+ハイコンプピストン+ハイカム
 ナイトロン全長調整式3ウェイ減衰調整ダンパー+アイバッハバネ
 JAN SPEED LARGE BOAエキマニ+EPマフラー
 GTウイング+自作スプリッター
 EMERALD K3 コンピューター
鈴鹿サーキット
 フルコース
2分25秒179(2018.12 エリーゼ Sr.1 111S改の非公認記録)
 F195/50R15 R225/45R16 AD08R
 ライドモーターワークスによるチューニングエンジン+JENVEY4スロ+ハイコンプピストン+ハイカム
 ナイトロン全長調整式3ウェイ減衰調整ダンパー+アイバッハバネ
 JAN SPEED LARGE BOAエキマニ+EPマフラー
 GTウイング+自作スプリッター
 EMERALD K3 コンピューター
スポーツランド菅生 1分44秒200(2011.07 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー

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