2021の春にVTECを初期型エリーゼS1のフレームに載せてから月日は流れ、ECUの接続も終わり、いよいよエンジンに火を入れる所まで辿り着いた。
ECUのデータはHaltechの日本代理店から受領したノーマルK20Aエンジン用のデータ。 私は仕様をある程度代理店に伝えて、その仕様に近いデータを入れてリセッティングするものだと思っていたが、主治医から馬鹿な質問をするなと言われてしまった。
ノーマルエンジンベースのデータを元に、実車に合わせてデータを作り込んでいくらしい。
元々私はメカにも詳しいわけでもなく、電気系に関しては一般的な常識すら怪しい知識なので、代理店さんも過去に色々な車両を扱っているだろうから、ベースデータはいただけるのではと思っていたが、今回のような少し圧縮比を上げたエンジンに、代理店さんが苦労して作った成果品であるデータを簡単に渡すことはしないはず。
業種は全く違うが、私の職業でも他社に時間を掛けて作成した提案やアイデアを簡単に渡すことなど無いわけで、冷静になって考えれば馬鹿な質問をしたようだ。 どうも私は趣味でも仕事でも頭に血がのぼると安易な行動や発言をしてしまう。 地頭が良くないことがこのような時に露呈するのが恥ずかしい。
前回の画像ではエキマニは剥き出しでステンレスの鏡面仕上げが輝いていたが、後方排気になることで、ラゲッジエリアにダメージを食らわすのは必至。 特にS1エリーゼはFRP一枚で仕切られており、その仕切も非常に近く、何も処理しなければ炭化して最悪の場合は燃えてしまうことも考えられる。
そのようなことから断熱処理をお願いした。
元々はFRPで仕切られていたが、私の車両は4スロを取り付けていた時に、スロットルのメンテを行いやすいように大きな開口部を作っていたのだが、後方排気に仕様変更されたので、不燃材料のアルミ板で塞ぎ、熱伝導率が良いアルミを保護するために、ご覧のように断熱材を施工した次第。
さて、もうそろそろカウルが被さるのだが、その前に今一度配線の状態などを確認。 ECUはROVERエンジンの時と同様に室内にとお願いしたが、前回と同じような位置に収めていただいた。
下に見えるのはリレーボックス。 マルチファンクションリレーにする手法も有るのだが、故障した際の診断が容易なのは個別にリレーを装着する方法。 些か古い手法かもしれないが、ここは固く行きましょうということで、個別にリレーをつけてリレーボックスに収納。
さて、そんなエンジンの初始動はこのような感じ。
もう少し弾ける感じで始動するかと思いきや、主治医が言うようにノーマルエンジンのような感触だった。 さて、来月では走り出していると良いのだが。
そうそう、ローバーエンジンは今の所まだ売れ残っているので、欲しい方はご連絡を。