今月も書くことが無いのだが、近場へW800に跨り鰻を食べに行った際、トップギア2,500rpmからスロットルをガバッと開けるとクラッチが滑った。 ゆっくりとスロットルを開ければ問題ないがガバッと開けると滑る。 下のギアでは問題ない。
距離は51,300km、この程度の距離で滑るのだろうか。 荷物を大量に積載して走ることが多いことから、負荷が掛かっている走りをしているのは間違いない。 一度、ケチって賞典で頂いたクルマ用のオイルを入れたのが原因かもしれない。 ま、成ってしまったものは仕方ない。
バイクを購入した店に行って見積もりを頂いたが、工賃を見て尻込み。 うむ、大した手間ではないので自分でやろう。
今回購入したパーツリストは以下の通り。
フリクションプレート 130881133 8枚
クラッチプレート 13089027 7枚
クラッチスプリング
921450844 5個
クラッチカバーガスケット 110601891 1枚
液体ガスケットはトヨタ純正ドライブジョイのシールブラックを使用
必要なものはクラッチカバーを駐めているヘキサゴンボルトを外すための六角のソケットレンチ、クラッチスプリングを脱着するための10mmのディープソケット、そしてガスケットを剥がすためのスクレーパーかカッターの刃、私はカッターの刃を使用した。 パーツクリーナーとエンジンオイルは当然必要。
(今回、純正パーツはすべてMonotaROから購入)
まずはエンジンオイルを抜いてから、邪魔になるブレーキペダルと右側のステップを取り外す。
クラッチカバーのヘキサゴンボルトをすべて緩めたら、ゴムハンマーなどを用いて軽く叩いてやるとカバーはパカッと外れてくれる。
クラッチカバーもクラッチ本体も、全てスラッジなど一切なし。 やはりノンポリマーのエステル系エンジンオイルを使用するのは正解だと思う。
先にガスケット面を綺麗にするかクラッチを外すか悩んだが、ゴミが中に入ることを想定してクラッチを後から外すことにした。
スクレーパーを使用している画像は無いが、クラッチにウエスを被せて作業した。 もし、クラッチにゴミが付着したとしても、どうせ廃棄するものだからゴミが付着していても問題ない。
上の画像はクラッチを外しているところ。 クラッチが滑り始めたので、フリクションプレートに多少なりとも劣化しているのかと思ったが、大きな変化は見られなかった。 僅かに滑る程度では大きな変化は発見できなかったが、何にせよこの手の症状が出たら早期に交換するのが良いだろう。
クラッチプレートもケチらず交換、スプリングも交換。 そうそう、スプリングは3mmほど新品のほうが長かった。 これは経年劣化で縮んだのだと思われる。 もしかしたらスプリング交換のみで復活したかもしれないが、前述のように一旦滑り出しているのだから劣化しているのは間違いない。 ここはケチらず全交換で。
新品のフリクションプレートを組む際は、ケチらずオイルにベッタリと浸してから取り付けるべし。 まだ私が少年の頃にヤマハのXJ400という単車のクラッチが滑って交換したのだが、その時は手でフリクションプレート表面に色が付く程度に塗って組み替えた。
その後、オイルを入れて試走に出たのだが、クラッチ繋いだ瞬間にウイリー。 あれには驚いた。 湿式多板クラッチはシッカリとオイルを塗布しなければならないのだと身を持って覚えた。
そういえば、あの時は確か37,000km程度だったはず。 ならば51,300kmで滑ってもおかしくはないか。 あれから40年も経っているけれど。
さて、MonotaROにパーツを頼む序にエアクリーナーも発注した。 偶々、訳ありで安くなっているものがあったので。 エアクリーナー、今まで清掃はしているが一度も交換していない。 古くなって劣化を感じたら交換するつもりだったが、スポンジに新品同様の弾力が残っている状態なのだ。
私の車両はブリーザーパイプを加工しており、ブローバイのオイルミストがクリーナーを汚すことなく、エアクリーナーの中はカラカラなのもあり劣化しにくいようだ。
訳ありと書いてあったが、私が見る限りでは不具合は見当たらなかった。 開封されたわけでもなく、傷があるわけでもない。 安く購入できて得させていただいた。
最後に参考になるかは疑問だが、クラッチ脱着の動画を撮ってみたので載せておく。 交換時間は30分程度で完了したが、動画は5分程度に短縮している。