2020年は封印していたソロキャンプツーリング、夏だけはどうしても行きたい。 東京から訪れることを拒否している所も多々あることは承知している。 ファミリーキャンパーが来なさそうな幕営地を探し、その管理者へは事前に連絡して受け入れてくれる事を確認。
万が一、当日に辿り着けなかった場合には当日に幕営地変更となるが、それもソロキャンプツーリングの一部。 基本的には天候だけ持ってくれれば、私は走り続ける。 私は一般的な思考を持っていない。 走り出すとガソリンが尽きるまで、若しくは生理的要求が発生しなければ殆ど休まず走り続ける。
勿論、心に響く景色があれば止まる。 私のソロキャンプツーリングは日本の美しい景色を見ながら移動するのが目的。 まだ見ぬ日本の風景を探して彷徨う。 寒がりの私は夏が大好き。 2020夏、旅に出た。
今回のルートはこのような感じ。 基本的に私の旅は高速道路を使用しない一般道の旅。 だが、今回は紀伊半島を巡っている時にウインカーが故障して手信号に成ってしまい、荷物をすべて下ろして修理する気にもなれず、旅をするテンションが無くなってしまったことから、無念では有るが一日短縮して鈴鹿から高速道路を使用して帰宅した。
初日の目玉は磐梯吾妻スカイライン、浄土平。 私は山と荒涼とした景色が好みなことから、どうしてもルートは山を中心としたところになる。 そして、人が集まるところが苦手なことから、誰もがご存知の場所は早朝の人が少ない時間帯を狙わざるを得ない。
画像では浄土平の良さが表現てきていない事から、時間が許せば動画を御覧いただきたい。 特に此処は駐停車禁止のため、止まって写真撮影も出来ない。 大好きな志賀草津高原ルートは白根山より東側が単車の通行を禁止しており、今年は走ることが出来ない。 走行可能であれば、間違いなく走りに行きたいところだ。 私は本州では一番の絶景だと思っている。
米沢から胎内に抜ける国道113、此処は過去に走行したことがない道である。 日本中の道を走破したいと思っているため、極力未走行のルートを選択するのだが、事前に調べると、沿道は長閑な景色が広がっており、私が好きな清流とローカル線も有る。
そのローカル線を走る気動車と途中で遭遇、これは上手く行けば駅での写真が撮れるかも。
このような本数しか走っていない米坂線、なんという幸運。
初日は胎内の公営野営場。 本来は場内への乗入禁止ですが、砂利の上なら良いよと言われて助かった。 なんてことのない野営場だが、やはり乗入禁止だとファミリーキャンパーが少なくて快適。 子供や若者が多いと煩くて。
遅い昼食を戴いていたらビールが飲みたく成り、冷えたビールを飲んでしまったので風呂に行けなくなってしまった。 失敗。
二日目
延々と新潟県を南下。 新潟県の広さを思い知ったあたりで、富山県。 大好きな北アルプスの西側。 立山あたりは景色もよく、走っていても気持ちが良い。 そこからは有峰湖というマイナーな湖へ。
山間のワインディングは走りやすいが、真っ暗なトンネルには驚嘆。 思わずペースダウンしてサングラスをずらして走行。 単車のヘッドライト程度では全く見えない。 特に夏の明るい日差しで慣れた目から、真っ暗なトンネルに入るのは危険。
富山県からマイナーな道で飛騨市へ。
殆ど車が走っていない。 私の狙い通り。
走ったことのない道を走るのが狙いだったので、もう一度富山県方面に戻り目的地へ。
このキャンプ場は近くに天然温泉が有るから選択したのだけど、30キロ先まで行かないと食料品が買えない。 管理人さんが、子供に信号を教えられないと嘆いていたほど。
温泉が近くて食料なし、食料は入手しやすいけど風呂がない。 そのような便の良くないところだから人が少ないのだけれど。
仕方なく、富山の町まで急いで北上。 食料とお酒が無ければ夜が台無し、夜は星空の下で焚き火をしながら酒をいただかなくては野営の意味が損なわれる。
町から帰ってくるとき、何やら怪しい黒い雲。 またか。
また、ヤツが来る。
と、ここでヤフーナビが変な道へ案内。 とても私の単車で走るような道ではない林道へ案内しやがった。 道はどんどん狭くなり、空からポツリポツリと奴が来た。 道が狭すぎるのと、落石や小枝などで荒れている舗装林道、とても速度が出せない。
なんとか走り抜けて野営場近くの温泉に到着。 今日はシッカリと温泉に浸かる。 日に焼けた肌に温泉が滲みる。 極楽極楽と風呂を出ると外は土砂降り。 なんでだよ。
少し小降りに成った時を見計らって野営場へ。
野営場につく頃には再び晴天。
スッキリ、サッパリしたはずなのに雨に打たれてガッカリ。
汚れた単車を少し洗ってパチリ、それが上の写真。
三日目
大好きな岐阜県の道を存分に走ろうとルートを作成したものの、雨。 なぜ、奴は私の行動に付いてくるのだろうか。 天気予報では雨がない日を選んで作成したルートなのに、だ。
五箇山の合掌造りを少し見て、白川郷はスルー。 山を幾つか超えると天気は回復し、岐阜県特有の暑さに耐えつつ、それでも岐阜県特有の景色を堪能しながら南下。 岐阜県は長良川という清流が街の中心部付近にも流れており、その光景がとても落ち着く。
私と私の両親が岐阜生まれというのも有るが、岐阜県は落ち着く。
そして伊吹山ドライブウェイ。 高額な有料道路だが、一度も走ったことのない道なので一度は訪れなければならない。 ここでも天気が怪しかったが、なんとか私は降られずに済んだ。
山頂付近ではバズーカのようなレンズを装着したカメラマンが多数。 話を聞くと、イヌワシの幼鳥が今の時期だけ見られるという。 先程、それが見れたのだよと興奮気味に話してくれた。 何でもそうだが、趣味に没頭している人は熱い。
残念ながら、時間帯が遅かったので見事に観光渋滞に嵌り、道は楽しめなかった。 景色も頂上付近はソコソコだが、途中で絶景と呼べる箇所は少なかった。
さて、そこからは琵琶湖の東側を北上。 敦賀まで行くのだ。 できれば三方五湖レインボーラインにも行きたい。
頑張って走行したが、伊吹山ドライブウェイの渋滞で時間を沢山使ってしまい、レインボーラインには届かなかった。
四日目
朝から雷。 レーダーを見ると6時には豪雨の予報。 これはまずい。 急いで撤収して出発。 三方五湖レインボーラインを通り、琵琶湖の西側を南下し、京都を少し見学しつつ奈良へと向かう予定だったが、大幅に予定変更。 甲賀と伊賀という忍者の町を通り抜け、吉野杉の産地を経由して大台ケ原へ。
ここで少し山歩きをする予定だったが、途中でウインカーがつかなくなり、手信号。 和歌山の温泉が有る野営場に行く予定だったが、旅を続ける気にならなくなり、一路東京へ。 鈴鹿までは一般道を使用したが、とても到着できないし、手信号を使わずに済む高速道路を選択。 最後は土砂降りに遭いながら暗くなる前に帰宅。
今回選択したルート、初日は正解。 有峰湖もまぁ悪くはなかったが、岐阜で雨に振られたのと伊吹山ドライブウェイが残念。 大台ケ原も時間がなくて歩けなかったし、三方五湖レインボーラインは行くことさえ出来なかった。
次のソロキャンプツーリング
日本百名道とか日本の絶景と呼ばれているところは概ね訪れてしまった。 地方の知られていない絶景は未だ有る筈。 またクマがでるかも知れないが、人里離れた長閑な風景を見ながら走ろうと思っている。
夏のサーキットは過酷である。
9月に111cupの特別戦を実施する可能性があり、その筑波サーキットはお盆休みに第2ヘアピンの路面改修をしたというので、これは感触を確かめておく必要がある。
クソ暑い夏にエアコンなしのクルマで自走するのは正気の沙汰ではない。 サーキットに着く前に具合が悪くなりそうだ。
2年ほど前から車内で使用するサーキュレーター(小型扇風機)が手放せない。 アイリスオーヤマの安物なのだが、これが有ると無いとでは大違い。 吹き出す風は熱風なのだが、それでも体に当てると違うのだ。 渋滞に嵌ると熱風でも有り難い。
勿論、これは100V稼働なので、DCACコンバーターが必要になる。 電源が華奢なローバーエンジンのオルタネーターでは一抹の不安が有るが、電圧計を見ながら無理な負荷が掛からない程度の風力を使用する。
サーキットでは使用できないため、サーキットでは抵抗には成るが導風ダクトを使用する。 ラジエターから出る熱風も入ってきてしまうが、新鮮な空気が顔に当たると随分違う。 多くの空気を吸うためと、顔に当てるためにジェット型ヘルメットを使用している。
40代までは夏でも連続3本走行もしていたが、徐々に体力が低下。 今では1本を走るのが精一杯。 しかも、その1本さえ最近はマトモに走りきれなく成り、このような手段を用いて走行している。 そのような事をしているが、サーキット走行は楽しい。 この刺激がたまらない。 もう既に第一線で戦う能力が無いのは百も承知。 若い人、能力のある人には敵わないが、趣味として続ける分には十分楽しい。 楽しめる。
目当ての第2ヘアピン、私の感触ではグリップしない。 縦も横もグリップが落ちた。 油分が抜けていないのかも知れないし、改修後1週間も経っていないのでは能力を発揮できないのかも知れないが、アクセルを入れるとタイヤが空転してしまう。 これは手強くなってしまった。
林道二子山線
久しぶりに群馬の山奥へ行ってきた。 が、進むにつれて轍は減っていき、オフロードバイクの走行した形跡すら少なくなり、コーナーを曲がったら道がない。
U字溝だけが、向こうと此方を繋いでいるが、U字溝下の地盤がない。 まずは通れるのか自分の足で通行。 そして、その先に道があるのか確認。 まぁ何とか成りそうだが、400幅のU字溝、上を通る時は心臓バクバク。
先に進んでいくと、同様のアトラクションが数箇所。 その度に嫌な汗をかきながら進む。 すると大規模な土砂崩れ。 腕があればトライアルタイヤを履いているので行けないことも無さそうだが、なにせ一人。 そして、周囲からは獣臭。 土砂崩れの中に獣が巻き込まれたのか、周囲の山に獣が居るのかは解らないが、とにかく獣臭が強い。
急に怖くなり、写真も撮らずにUターン。
ということは、あの場所を再び通過せねばならない。 身体を山肌に当てながら、ゆっくりと確実に進む。 来る時より数段キツく感じた。 通過した途端に汗が大量に出て、心拍数が激増。 この緊張感は要らなかった。 やはり、此処は通過するべきではなかった。
私が断念した崖崩れの場所、ネットにて検索すると通過した猛者が居るようだが、一人で゜行動するのは無謀。 何かあったら他人に迷惑を掛けてしまうので、単独行動での無理は禁物である。