のっけから端ない姿で申し訳ない、残念乍ら今年もトラブルとは付合って行かざるを得ないようだ。
暮れに袖ヶ浦フォレストレースウェイのスポーツ走行で〆と思っていたのだが、その際にパワーバンドの最高出力発生回転域に於いて息つきを起こすという、誠に癪に障るトラブルが露呈したのは書いただろうか。
このトラブルが仮に燃料系だとしたら、そして一瞬薄くなるとしたらエンジンにダメージを与えかねない。 なんにせよ、このまま放置しても改善が見込める筈など無いので思いつく所から確認作業を開始した。
そのようなことから手持ちの燃圧レギュレーターを交換しようと、先ずはサージタンクを外したのだが、ふと此の時にイグニッションコイルの劣化が頭の隅を過った。 そう、点火コイルの先端がエンジンの振動でダメージを受け、定期的に交換せざるを得ないパーツなのだが、昨年はトラブルから余りエリーゼに乗らない時期が多く、室内にあるアルミ製シフトレバーは白く腐食していたような有り様だった。
そうなっていると言うことは、点火コイルの電圧攻撃を食らった所が腐食していても何ら不思議ではない。 ではとプラグコードを外してみると、プラグキャップから白い粉が飛んだ。
中央に見えるのが点火コイルである。 今時の車ではないので旧態依然な形状である。 尤も、此の方がメンテナンスはし易いという面も有るので、一概に最新式の方式が良いとは限らない。
さて、では端子の部分はどうなっているか、もう貴殿も察しが付いていると思うが、、、
見事に腐食して粉を吹いており、金属光沢など微塵も見られない。 真鍮の筈だが、緑青のようなものも見て取れる有り様だ。
それではキャップの中はどのような状態なのだろう。 などと白々しいことを書くまでもなく、貴兄の想像した通り下記の如き酷い有り様だった。 此方も緑青が発生しているようにみえる。 こんな状態、電気の師匠Nさんが見たら卒倒し、私は見放されそうだ。
だが、一方でこの状態を喜んでいる私が居る。 そう、これだけ酷い有様なら、修正すれば改善されそうではないか。 どう転んでも、これは悪い方向には行かないのが解っているだけに心は軽い。 病気だな。
では早速、改善作業に取り掛かろう。
このような所は荒療治に限る。 手持ちのリューターでグリグリと力技を掛けようかとも思ったが、先ずは人間の繊細な手仕事で様子を見ることとした。 私が頻繁に陥る、「急いては事を仕損じる」。 近道をしようとして遠回りというパターンを今年は少しでも振り払いたい。
手持ちの研磨材に柔軟性の有るマット状の物が有ったので、適当なサイズにカットし、ラジオペンチに噛ませて研磨してみた。 すると再び白い粉が大量に噴出。 手にも確かな感触が有ったので、この方法は割りと外していないのかと。
さて、では端子はどのような状態になったか確認してみよう。
此方は金属光沢が戻った。
ほほぅ、此方は見違えるほど綺麗になったではないか。 というか、こんな状態になるまで放置するなよと言うことだ。 今年から半年に一度、この部位は清掃することにしよう。 同じような使い方をしていない貴兄に於かれても、この部位は定期的に点検することをお勧めしておく。
何故なら、この作業で息つきは完治したからだ。
しかし、今年の走り始めはウデの劣化が著しく、スポーツ走行枠の最終周でベストタイムという体たらく。 しかも、ベストシーズンなのに自己ベストから1秒近くも遅く話にならない。 ヘタクソになったな。
悲しいのはそれだけではない。 息つきが直ったと喜んでいたのだが、筑波サーキットの1ヘアを曲がっている時に何かが転がっているような、擦れているようなガラガラという音が枠の後半から発生するようになってしまった。
早速思い当たる所を素人整備で探ったが、マフラーの遮熱板が劣化してボディーにあたっていたのと、オルタネーターの冷却ダクトを固定していたタイラップが外れてブラブラしていたのは確認できた。 これらが左コーナーでエンジンが右側へ荷重により動いて断続的に接触していたのだろうか。
そんな簡単なトラブルなら大歓迎なのだが、そんなに甘くない気がする。 一番気がかりな冷却水へのオイル皮膜も相変わらず発生しているし、何となくだが、エンジンの音もブローした時と同じようにガサツな音がしている気がして気が気ではない。
エンジンブローだけは勘弁して欲しい。
正月明けから暫しの間は暖かだったので、近場へ出掛けたのだが、月末に成り東京にも降雪。 一気に寒くなったが、それでも日が昇って少し暖かさを感じたので出かけてみた。
今年はキャンプツーリングを計画しており、テントやらシュラフなどを少しずつ揃えているのだが、春になっていきなり練習なしで出掛けるのはトラブルの元となりそうなので、近場の河川敷にスーパーカブでデイキャンプをしてみた。
私は心配性、且つ小心者でもあるので荷物が多い。 近場にデイキャンプに行くのでさえホムセン箱の600サイズがイッパイに成った。 テントはスノーピークのアメニティドームS、通称アメドSという滞在型のキャンパーには比較的人気のあるソロツーリスト用のタイプを選んだ。 強者は軽くて前室のないタイプを選択すると思うが、オッサンは夜の一人宴会を重視した。 本当は軽くて大きい小川キャンパルのステイシーネストが欲しかったのだが、テントに6万円は捻出できなかった。
此の日はデイキャンプということでシュラフもマットも持参しなかったが、テントと椅子、そしてバーナーとラーメン鍋だけでホムセン箱が一杯に成ってしまったのは誤算だった。 キャンプに出る際には此等に加え、寒がりの私は厚手のマットとモンベルの#0と#3を用意したが、化繊のバロウバッグ#0はとてつもなく大きいシュラフなのだ。 ホムセン箱を少し加工して外に括りつけられるようにする必要があるかもしれない。
ま、悪友たちに「荷物多すぎ」と言われるのは既に覚悟しているので、私は私なりの方法で楽しもうと思っている。 どのみち基本的にはソロのキャンプツーリングを計画しているので設営や撤収に時間がかかっても迷惑は掛けないし。 それにしても暖かくなるのが楽しみだ。 どこへ行こうか地図を眺めているだけでも楽しい。 菅生や鈴鹿への遠征時にテントを張るのも良いかもしれない。 但し、其処へ私のエリーゼで行けるのかが問題だが。
ふふふ、それにしてもここからの眺めには顔が緩む。