ひとりごと.gif
2015.08



一気に梅雨明けした関東地方、そんな時期に111cup Rd.3FSW

灼熱地獄でした。

 不具合解消か

オイル漏れとアイドリング不調に悩んでいたわけだが、一つはパーツのクォリティ、もう1つは非常にシビアな内容だった。

先ずはオイル漏れ。 実は完治を確認したわけではないが、おおよその察しがついた。 私が今積んでいるエンジンにはエリーゼパーツで購入した部品が多いのだが、その中にオーバーホールキットというのが有り、これはエンジンを分解した際に交換するガスケット類やオイルシール類が一式セットに成っているものだ。

ローバーが倒産した直後からオイルシール類の品質が怪しくなり、以前お世話に成っていたグローリーでもオイルシールを頼むとインド製など怪しい国で作られたものが届くように成り、十中八九とまでは言わないが、カムのオイルシールやクランクオイルシールなどは高い確率でオイル漏れを起こしていた。

クランクオイルシールの金色バーションは一時期外れ率が高く、キットに入っていても使わずに捨てる人も居たほどだ。 しかしその後、少し品質が向上したのか、使用しても明らかに不具合を起こす割合が減少して安心していたのだが、今回私が使用したのは外れだったようだ。

左が三貴プリパレーション、通称ミキプリから取り寄せたロータス純正クランクオイルシール。 右が装着していたメーカー不明のゴールドクランクオイルシール。 ゴールドクランクオイルシールとは私が勝手に呼んでいるのだが、その表面がコールドに輝いていて分別しやすいので。

内側のプレート高さが違うのが解るだろうか。

先ほど以外の箇所にも見た目に違う点が幾つかあり、それらを表していこうと思う。 まずは裏面。 左のロータス純正は溝にリブが有るのだが、ゴールドクランクオイルシールには無い。

次に致命的な所。

ロータス純正は内径が76.2ミリなのだが、使用していたゴールドの方は同じ76.2ミリをあてがうと...

2ミリも広がっていた。

先程のリブが無いために強度が足りずに広がってしまったのか、オイルシール材の品質が良くないのか、シールに嵌められているスプリングの強度が足りないのか。 何れにしても、こう解りやすく劣化して貰うのでは使いものにならない。 今年積んだエンジンだぞ。

半年で劣化するようでは話しにならないだろう。

ということで、次回からは非常に高価だがミキプリからか、若しくは英国ロータス本社からオイルシール類は取り寄せることにした。 抑々、もうエンジン壊れて欲しくない。 こう壊れてくれると心が折れて車に対する熱意が冷めてしまう。

 

さて、それではアイドリング不調の方だが、貴兄はスロットルのバタフライバルブはどのようにセットしているだろうか。 私は全閉時に完全なる全閉にするとバタフライバルブがスロットルに張り付くことに成り、それが元でコーナーからの脱出時などでジワッとアクセルを開ける際にスティックした状態となり、結果的に強くアクセルを踏むことと成り繊細なアクセルコントロールが出来なくて苦渋を舐めたことが有る。

それ以来、私はほんの僅かにスロットルを開けた状態でバタフライバルブをセットするように心掛け、あの忌々しいスティックが起こらないように対策を講じてきた。

このように僅かにバタフライバルブ周囲に隙間が開くようにしていた。

しかし、今回はそれが仇になったようだ。 御存知の通り、今回エンジン交換時にブローしたエンジンの破片がインマニにまで吹き返されてきていた。 そして、その威力は相当なもので、スロットルのバタフライバルブにまで衝撃を与え、バルブの軸に僅かなガタを与えていた。

そして、そのガタのために今までのバタフライバルブセットではガタの分だけスティックしやすくなり、結果的に更にバタフライバルブを少し開けるセットにしていたのだ。

その開けた分をECUが制御できず、アクセルを開けていると判断していたようだ。 それでアイドリングが安定せず、数秒の制御で正規なアイドリングに落ち着くような状態だった。 この間、僅か数秒なのだが、アクセルオフで車速が落ちることが期待できないのは街乗りでは恐怖と成る。

前走車が減速した際に、アクセルを閉じればエンジンブレーキで減速できていたことが、ブレーキを用いなければ減速できないフラストレーションは余計な神経をつかうことと成り苛々させる。

結果的にどうしたかというと、微妙な落とし所を狙い、ロータススキャンを使用しつつECUが「クローズ」と判断するギリギリの所を探った。 しかし、それでもアクセルの開け始めに「コクッ」となり、明らかに軸のガタを感じるので、このガタが進めばスティックするだろう。 そうなったら素直に諦めて交換するつもりだ。

上の画像では確認し辛いが、僅かにバタフライバルブ回りに空隙が有るのだ。

と、そんな事をしていたら111cupの開催直前に成ってしまった。 いつもながら何とか間に合ったが、7月は練習量ゼロである。 今まで嘗て練習なしでレースに臨んだことはないので惨敗だろう。 そうでなくとも富士スピードウェイでのレースは良い思い出はないのに。

 

 111cup Rd.3 FSW

富士スピードウェイにて111cupの第3戦。

いつものように...ではなく、此処最近は少しモチベーションが上がらず、起床は2時半だが、風呂に入って排泄を済ませ、ユックリと3時半頃自宅を出発。 それでも空いている都内をスルリと駆け抜け、4時前には東京インターから東名高速へ。

それにしても今日はエンジンの掛かり方がイマイチで、なんだか嫌な感じ。

いつもなら、弾けるように1500rpm迄タコメーターの針が踊り、始動用サイレンサーを装着してはいるものの近隣に申し訳ない気持ちになりつつエンジンを目覚めさせるのだが、今日は燻るような仕草を見せてエンジンが掛かった。

セーフモードではないが、気分が良くない。
弾けるように掛かるのが元気な掛かり方なので。

そして、東名高速で早朝の一般的な流れに乗ると、エンジンから変な共鳴音がする。 何か金属が擦れ合っているというか、
タイミングベルトが樹脂と擦っているのかのような。 とてつもなく憂鬱な気分に落ちていく。

万が一、タイミングベルトだとするとダメージを食らってしまうので、嫌な音がしない回転域を探すと、少しペースが速いが仕方ない。 早目のペースで一気に大井松田インターまで走った。

此処からは国道246。 下道で走る長距離トラックが多いのだが、今日は少なめ。 此処も比較的スムーズに流れている。 

途中のコンビニで朝食を買い込み、富士スピードウェイに到着。 が、今日はイベントなので西ゲートと勝手に思い込んでいたが東ゲートのようだ。 慌てて、車を東に移動させる。 ゲートに入る瞬間、前方から赤い車が見えた。 白いストライプが入っている、奴だ。 33号車だ。 

因縁は此処から既に始まっていたようだ。



■予選

「お互いの潰し合いに成らないように間を空けようぜ」
と、赤い33号車には言っておいたのに、案の定絡んで来た。

当然のことながら此方もカチンと来てバトルに。

しかし、これではダメだと間を空けて仕切り直し。 
と、スローダウンしてホームストレートに戻ってくると、既にチェッカーフラッグが振られている。

あー、やっちまった。
酷いタイムしか刻めなかった...
これでは何のために速く来ているんだか。
予選結果は総合6位、クラス2位に沈んだ。



■決勝

予選トップはスーパーチャージャーの空力武装なしの車両(E0)。
2位は私と同じE1クラスだが、決して私が勝つことは出来ない達人111R(NA)。

既にヘルメットの中ではフェイスマスクが汗でズブ濡、吸い取ることが出来なくなった汗が額を伝って目に入る。 車内の温度は60度ぐらいだろうか。 外気温36度、熱せられたアスファルトの上で耐火のレーシングスーツにヘルメットを被るという我慢大会のような状況での決勝レースが始まった。

スタートは軽くミスって遅れる情けないイツモの状態。 左からはスーパーチャージャーのパワーを活かした4号車(E0クラス)。 右からは忌々しい33号車。

忌々しいやつはスタートが上手いので私のイン側に飛び込んでくる。 これは想定通りだが、1コーナーのブレーキングで少々元気が良すぎ、タイヤをロックさせながらアウトに膨らみ、先行していた14号車が恐れ慄く。

そんな元気な33号車とは対照的に、やはり私の今日の車は元気がない。 ふらついている33号車に追いつこうとするもエンジンにパンチがない。

コカコーラコーナーへのアプローチ、先程回避していた14号車が猛烈な加速で追従してきたが、並走するまでには至らないので少しブロック気味のラインで先に行かせていただく。 

オープニングラップはタイヤのグリップが100%ではないので、他のエントラントも8割程度のペースでインフィールドを走り、最終コーナーへ向かう。 この最終コーナーを甘く走った33号車の背後につくものの、空気抵抗の多い私の車両ではスリップ使っても追い抜くまでには至らない。

1コーナーのブレーキングで33号車がイン側に進路を変えた。 小さなコーナリングラインで確実に前へ出るつもりだろう。 そうはさせじと、アウトから目一杯レイトブレーキング。 まんまと33号車の前に出ることが出来たが、その後のリカバリーをミスった。

と、そんなことをしているとスーパーチャージャーの4号車が軽く抜いていく。 これは想定していたシナリオのうちでは最悪な展開だ。直線ではスーパーチャージャーに抜かれてコーナーで塞がれ、33号車にもやられてしまい、先頭集団から徐々に離れて万事休す。

ということに、成らないためには、スーパーチャージャー4号車と33号車がバトル状態に成るのがベスト。 そうやってお互いにイライラしている所をスルリと交わして前へ行きたい。

次の周、またまたホームストレートで同じような展開となり、プロのレースのような3ワイド(3台横並び)で1コーナーに進入。 此処でも根性見せてブレーキングを思いきり遅らせた。 姿勢は保つが立ち上がりが厳しい。 2台に先へ行かれるが、幸いな事に4号車が前だ。

4号車はコカコーラで速度が落ちる。 そして仕方なく33号車も追従する。 そして連なったまま100R。

チャンス到来、ここでアウトから仕掛けて2台をパス。 またもや3台横並びの痺れるバトルだ、是非とも車載動画で見て欲しい。 しかし毎周のように激しいバトルをしていると前走者との差が開いてしまう。 クラスが違うのだから出来る事なら無駄なバトルは避けたいところだ。

ヘアピンを立ち上がると、4号車が私の背後。
ふふふ、私の狙い通りの展開。

しかし、此後のインフィールドでマージン作らないとストレートでやられる。 全神経を集中させて4号車を引き離す。 背後では33号車と4号車のバトルになりチャンス到来。 と思いきや、アッサリと4号車が譲って背後は33号車。
あー、それはダメなパターン。

ストレートで祈りながらアクセル全開。 徐々に33号車と4号車が迫り来る。 また、先ほどと同じ展開か。 いや、此処は根性見せるよ。 

1コーナーは順位キープ。
そして得意のコカコーラと100R。

・・・・・よし、マージン作れた。
漸くこれで私の走りができる。

落ち着いて前を見ると、先を行く5号車とは随分と差がついてしまった。
彼はE2クラス、元ライバルの車両には負けたくない。

レーシングスーツが汗で重くなっている。
バトルに集中して忘れかけていたが、体中から汗が吹き出ている。
そりゃそうだ、36度の午後1時半からアスファルトの上でレースなのだから。

ここで集中力を切らしたら負け。
全力で5号車を追いかける。
ハイビーム、オン。

ストレートエンドのブレーキングをミスったらしい5号車、1コーナーアウト側縁石の上をジタバタしている。 これはチャンス。 次のコーナーはコカコーラと100Rだ、此処で詰めて、その先のシケインや13コーナーで更に詰めてやる。

最終コーナーでアウトから進入、奴の前に出る事に成功。 しかしヤツのエンジンが横で吠えている。 ECUの現車セッティングを行っている200馬力仕様と立ち上がり勝負となったが、残念ながらパワーが違いすぎて勝ち目はない。 だが、これは想定内。 確りとスリップを頂き、1コーナーでプレッシャーを与える。

そして例のごとくコカコーラと100Rで勝負。
100Rのアウトから仕掛けて前へ出る。

続くインフィールドは落ち着いてこなし、最終コーナー。 5号車は車2台分ほど後ろにいる。 一つ順位を上げて総合5位、クラス2位でフィニッシュ。

しかし、此れで終わらないのが哀しい所。

帰宅の準備を手際よく纏め、エントラントの誰よりも早く富士スピードウェイを後にした私。 朝の始動が悪かったことから始まり、今回の走行ではイツモよりパワーが無いと感じており、それはこの酷暑によるものだと理解していたが、一般道でアクセルを少し強く2度踏みした時にそれは発生した。

息つきである。

過去に息つきが発生した場合の原因には2通りの要因が有った。 1つは電気系。 1つとは書いたが、その要素は2つ有り、点火コイル、プラグコードが過去にある不具合の要素だった。 そしてももう1つは燃料系統。 こちらも2つあり、1つは燃料ポンプ。 そしてもう1つは記憶に新しい、燃圧レギューレーターの不具合による燃料不足だった。

経験的に状況としては最後に記載した燃圧レギュレーターの不具合の症状に近い気がする。 

実は今回、サーキットへ向かう際の一般道で信号から発進して少し高回転域まで回す際、3,000〜4,000rpmでのレスポンスというかトルク感が悪く、パンチ力がないなとは感じていたが、それも暑さによるものかと自分を無理に納得させようとしていたが、帰路で明らかに症状が発生してしまった。

次のレースは9月中旬。 こうも暑くては唯でさえ練習に行く気が失せるのだが、また不具合が生じてしまっては練習にさえ行けない。 一体、次から次へとトラブルが来るのはロータスだからなのか、私の酷使が原因なのか。 何れにしてもモチベーションが落ちていく。

 

 雑記

■NDロードスター試乗

些か旬が過ぎた感が有るが、今だからこそマツダさんが太っ腹企画を打ち出してくれた。 新型NDロードスターを一日無料で貸し出すという企画だ。 正確にはマツダで扱っている各車種を10時から18時まで無料で貸し出すという企画、関東では関東マツダが実施しており、その中にNDロードスターも含まれていたのだ。

此れを知ったのは1ヶ月ほど前、私の借りたいマニュアルミッションで近場の店を探した所、筑波のパーティーレースに参加している某淑女がメンテを任せている関東マツダ花小金井店が該当したので速攻で申し込んだ。 流石にロードスターは人気があるようで2ヶ月先まで予約が入っていたが、偶々7月の某日だけポッカリと空いていたのだ。 恐らく、誰かがキャンセルしたのだろう。 何れにしてもラッキーだった。

私はNA6CE、NA8C×2と3台のロードスターに乗ってきた。 今でもロードスターは大好きな車の一台だ。 私に車の運転方法を教えてくれたのもロードスター、エンジンの構造を教えてくれたのもロードスター。 とても素直な操縦性で、肩肘張らずに街乗りが出来る一方で、サーキットでも楽しく走れる素晴らしい車。 その最新型に乗らせてくれるというのだから、乗らない手はない。

自宅から自転車で10分程度、例によってセッカチなので開店前に到着。 自転車置き場にママチャリを置いて、店内に。 ああ、ディーラーに来るなんて何年ぶりだろう。 きれいな店内、飲物のサービスなど、私如きに施して戴き恐縮である。 買わない客だしね。

さて、営業さんからひと通りのレクチャーを受けるが、先ず驚いたのはエンジンキーがない事。 USBメモリぐらいの電子ユニットを手渡され、ポケットなどに入れておいて下さいと言われた。 そして、クラッチとブレーキを踏んでエンジンスタートボタンを押すのだそうだ。

そのボタンを押してみると、思ったよりは勇ましい咆哮でエンジンが目覚めた。 これは演出されてるな、と感じたが、まぁそれも良いだろう。 エンジンを止めるのも同じボタンらしい。 次にロードスターなのだからオープンにする方法を確認。 リヤウインドウはアクリルとのことで軽くできているらしい。 そして窓だけファスナーで切り離すようなことなど不要で、乗車姿勢のまま片手で軽く開閉できる。

まぁ、こんなことは興味ある人は既にご存知だと思うので肝心の試乗記に移行しよう。 場所は都内某所の峠道、一般道を車で走るのは2年ほど前にネズミ捕りで捕獲されて以来。 まずは安全を確認するため、トロトロと1往復。 この道、もう私のエリーゼでは走れないなと実感。 この道は走れそうではあるけど、此処に来るまでの道が無理だ。 スプリッターがモゲてしまう。

しかし一般道ってこんなにもデンジャラスだったか。 サーキットと違い、動きの読めないドライバーや、思いっきりセンターラインを割ってくるドライバーが居たりして危険すぎる。 嘗ては早朝や深夜などに徘徊していたが、昼間の峠がこんなにも怖いとは思わなかった。

とは言っても、少しはハイペースでどんな挙動を見せるのか味わってみたい。 少しは安全が確保できるところで私的に常識の範囲内でペースを上げてみた。

まず気になったのはアクセルペダル。 アクセルだけがオルガンペダルで下側にヒンジが有るタイプ。 これの欠点は支点が下にあるため、所謂ヒールアンドトゥを行うと、踵でアクセルを煽るのが重い上にシビアな開度を与えるのが困難。 これは私には無理。 仕方ないので足を真横に向けたヒール・アンド・トゥにするしか無かった。

ブレーキのサーボは乗り出して直ぐはサーボなしのエリーゼに慣れているのでカックンとしてしまったが、割りとすぐに慣れた。 ステアリングはパワーアシスト付きが一般的なのだろうが、路面の状況が手に伝わってこないのは好みではない。

一方でクラッチとギヤのフィールは秀逸である。 これは昔からロドスタの良い所。 軽くカチッと決まる。 エンジンと直結しているミッションからシフトレバーが直接生えているので、エンジンの振動が直接伝わるのは仕方ないだろう。 だが、ミッションマウントがやわらかすぎるのか、エンジンマウントが柔らかいのか、ワナワナと揺れるのは減点である。 このワナワナ、フロア全体というより車体全体の剛性が無いようにも感じてしまった。

街乗りで路面のアンジュレーションい゛常にワナワナするのだ。 
これはいただけない。

足は良く出来ているが、少しドタバタするのは何が原因なのだろう。 コーナーでは深くロールするが怖さはない。 非常に懐の深いセッティングで、一般的な乗り方をしている範疇では先ず破綻しないだろう。 トラクションコントロールをオフにして、少し意地悪な乗り方をしたが、それでも急激な破綻は怒らない。 十分にリカバリーできるし、4つのタイヤのグリップ感も腰に伝わってくる。 これでステアリングにも伝わってくれば更に安心なのだが。

どのような仕組みになっているのか解らないが、ネガティブキャンバーが付いていないように思えたが、タイヤが軋むような走りをしてもタイヤのショルダーは僅かに接地した程度。 接地面を有効に使えているし、アクセルでコントロールできるのも素晴らしい。

セオリー通りブレーキでフロント荷重を残してコーナーに侵入し、クリップあたりからアクセル全開にしてもフロントは設置したままトラクションが掛かる。 こんなセッティング、私のエリーゼにも欲しい。

1500ccということで、非力さを心配していたが、街乗りでは思った以上に俊敏に動く。 下のトルクが厚く、1トンの車重を感じさせない。 エリーゼに乗っている私が言うぐらいだから、一般的な車にしか乗ったことのない人なら動きはじめの俊敏さに惚れ惚れするのではないだろうか。

だが、先ほどのようにコーナーに向かってアクセル全開にすると1500ccを感じる。 中低速トルクは有るのだが、高回転のパンチはイマイチと言わざるをえない。 だが、つまらないかと言うとそうでもない。 持っている力を全て引き出して使い切るという楽しさが有るように思う。

レブリミッターも突然介入するのではなく、上質な介入をするので感心したが、レースでは一気にバババッと切って貰った方が分かり易い。 同様にトラコンの介入も上品だ。 最近の車を知らないので私の感覚が現代の制御とかけ離れているとしたら申し訳ない。 だが、最新の車に乗って関心したのは久しぶりなのでご容赦を。

しかしこのスタイル、私的にはカッコイイとは思えない。 ズングリムックリしていてスマートな感じや可愛い感じがない。 一方でキリッとしていて威圧感があるかといえば、それも持ち合わせていない。 スポーツカーには個性がほしい。 初代ロードスターは可愛げが有った。 エランの劣化コピーとか言われたようだが、それでも良いじゃないか。 腰高に感じるデザインは好みではないので。

この白は有りだと思う。 少しグレーが掛かった白で私はいいと思った。 しかし車高の高さは如何ともし難い。 ゲンコツ1つ分下げたいね。

 

■クラッチブラケット

画像がなくて恐縮だが、先月号で呟いたクラッチブラケットのクラック、やはり生じていた。 しかし、生じていたのは目で見える範囲でなく、裏側の所だった。 何れにしても早期発見に繋がり、パーツ交換と成らずに済んだので良しとしよう。 

ローバーのエリーゼは可動部にクラッチブラケットが装着されているので、私のようにサーキットを幾度か走行するのであれば、この箇所は定期的に点検することをお薦めする。 いくら気をつけていても必ず割れる所だと認識して欲しい。 クラッチが切れなくなれば走行不能と成るので。

 

■バイク その1

梅雨明けした日に日光方面へ行ったのだが、予めルートを確認しておいたものの、情けないことに道を間違ってしまい当初走ろうと思ったルートから逸れてしまった。

やはりバイクにもナビは必要。 最初は安直にケーブルで直に繋ごうかと思っていたが、運転の邪魔になるのと、万が一転倒した時に二次災害の危険もあるので思い留まった。

それでは奮発するか、と、検索してみたが、ビーコムは高価なので除外、何とか廉価版を組み立てられないかと考えたところ、皆さんも同様な思考のようで、エレコムのLBT-PAR500AVが評判良いようだ。

こいつはマイクもついてるので電話にも出られるようだし、しかも連続起動18時間とか。 これならナビを使いながら音楽聞いても大丈夫か、私が毎年愚行している24時間耐久以外は。

そして拘りのスマホホルダー、此方はバイク用品ではソコソコ名のしれたミノウラをチョイス、iH-220-Sをポチッ。 そして序にUSBコネクターも拵えることで完璧な状態を目指す。 ヘルメットの内部には耳掛け式のオープンエアヘッドホン、オーディオテクニカ製をチョイス。 大凡、amazonで揃えたが一万円以内で収まったので良しとする。

ヘルメットに組み込むと気になるのは法規的な問題、カナル型のような耳を塞ぐものは違法なのは言うまでもないが、運転に支障を来さないオープンエアならば許されるとのこと。 よって、この組み合わせはボリュームに気を配って周囲の音を把握できる状態であれば違法ではないとのこと。

 

■バイク その2

車に対するモチベーションが下がっていた。 そして先月号で記載したように、沖縄でレンタルバイクに乗った。 そして、愚息二人の来春卒業が決まり、ようやく学費を払わなくて良くなるということでバイクを物色。

以前乗っていたカワサキのゼットツーを買い戻せればベストだが、いまや400万もするので手が出ない。 では、もうひとつ若い頃から大好きだった360度クランク、バーチカルツインのWに乗りたい。 こちらもW1SAやW3は高価だし、もう壊れる手の掛かるのは遠慮したい。

となるとW800だろう。

W800は2011年から発売され、今年で5年目。 もう熟成の域に入ってきたと思うが、どんな車両でも初期型が美しい。 所が初期型はリコールが有り不具合も起きるという。 しかし現行型は余りに格好悪い。 初期型のダークグリーンが良いと思っていたので、現行型を購入して外装を取り替えようかとも思ったが、100万では済まなくなるので予算オーバー。

と、悶々としながらネットを徘徊していると「これは良いな」と思わせる個体を発見。 それはW800改W1SA仕様。 私は黒タンクにエメラルドグリーンのW1SAを若いころに奥多摩で見た衝撃が未だに脳裏に焼き付いて離れない。 無骨ながらも美しい。 そしてあの音。

その仕様を作っている所が有るではないか。

しかし、価格を見て吃驚。 140万とか。 確かにエンジン以外は忠実に再現させているので費用は掛かっているだろう。 それだけ出すのであればW1SAの本物を購入できる。 

と、また悶々とした日々を過ごすことに成った。

取り敢えず息子たちが卒業して無事に就職できたら買うことにしたのだが、セッカチなので取り敢えずパーツを揃えることを始めた。

タンクには上の画像の初期型W1リバーエンブレム復刻版を付ける。 W1のレプリカを目指しているわけでは無いが、ノスタルジックな外観に仕上げたくて敢えて手入れの大変な黒を選択した次第。

ハンドルは脇を締めて乗るのが好きなので、少し狭めで絞ってあるハリケーンのBMコンチ3型。 ハンドル一本分手前で、ハンドル一本分アップハンドルとなり、これで私好みのポジションと成る。 これは車検証の記載変更が要らない範囲での修正。

Wシリーズならばグラブバーがなければ締まらない。 ということで、本当は純正品が欲しかったが生産中止とのことから、純正よりも美しいデイトナ製をチョイス。 しかし此れ、ウインカーと干渉するらしいので早まったかもしれない。

そしてマフラー。

これは悩んだ。

おとなしいワイバンクラシックとビートのナサートは何度も何度もYouTubeにて試聴したが、どうしても心に響かない。 私には優等生すぎる。 ホットランというハーレー屋さんが出しているのが心地よかったのだが、エキマニの造形が許しがたい。 エンジンから出た直後でエキマニがカクッと曲がった状態でパイプ同士を溶接しているのだ。 効率的な問題も有るが、手曲げ風に作って欲しかった。

音は心地よいだけに残念。

他にも何社か有るが、どれも決定打に欠けると思っていたら、一つだけ許容範囲のメーカーを発見。 鈴鹿にある大和ステンレス。 ここはW1のパーツも作っている本格派。 少々高価だが仕方ない。 キャブトン型のオールステンレス、音も選べるのだが、今回はスタンダードを選択してみた。

と、今はパーツを眺めてニヤニヤしてるところだ。

 

 

 

 

 

が、セッカチな私が待てるわけがない。

2014年モデルの走行4キロ、初年度登録は平成27年6月29日の新古車。 実質は新車と呼んでも良いだろう。 

外装には拘った。 スタンダードモデルの2014年式をベースとして、ライトとサイドカバーは黒。 タンクも黒だが、クロームエディションという限定車のタンクを選択。 そしてそのタンクとサイドカバーのエンブレムは外した。 その代わり、タンクにはW1の復刻版エンブレム、リバーマークを付けてみた。 フロントフェンダーとリアフェンダーはスタンダードのメッキ。 ホイールとエンジンはスタンダードのままとした。

ハンドルはやはり低く感じたので納車当日に変更。 シックリ来た。 

一見、往年のW1に似ているが所詮W800はW800。 エンジン型式が違うので幾ら手を尽くしても偽物と言われる。 自分の愛機が偽物と言われるのは忍びがたい。 よってW1は大好きだが、劣化コピー品とは成らないように現代のダブハチを目指す。

もう既に薄っすらとエキマニが色づき始めた。 エキマニだけでなく、バイク本体も私の色に染めてやろう。

 

 

 今月の整備記録

   消耗品交換パーツリスト(エクセルデータ)
    http://enthusiast.eos111.com/ELISE phase1 PartsList.xls
エンジンオイル&エレメント交換 156,300km タクマイン 匠 10w-40、エレメント:ユニパーツ
クラッチブラケット補修 156,300km 溶接補修
クランクオイルシール 156,300km ロータス純正
   
KAWASAKI W800 新(古)車購入

■ ベストラップタイムの記録
筑波サーキット
 コース2000
1分6秒683(2002.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

1分3秒599(2015.01 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 AD08R
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
 GTウイング

筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

富士スピードウェイ
 レーシングコース
2分02秒674(2015.05 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 AD08R
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
 GTウイング
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
 

ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
袖ケ浦
 フォレスト
 レースウェイ
1分13秒482(2014.12 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 AD08R
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
 GTウイング
鈴鹿サーキット
 フルコース
2分34秒157(2010.12 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
スポーツランド菅生 1分44秒200(2011.07 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー

[表紙へ戻る]