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2015.06



7年の時を経て、漸くFSWで2分3秒を切れるようになった

 富士スピードウェイ

私は富士スピードウェイは好きではない、どちらかと言うと嫌いなサーキットである。

旧コースも直線番長が君臨できるサーキットであったので、私はその時点から好きなサーキットでは無かったが、ティルケの設計によって更に意地悪な後半レイアウトとなって嫌いなサーキットと成ってしまった。

このサーキット、軽量で小さなパワーで戦う車両には辛い。 コーナーで何とか前に出ても、長いストレートではテクニックを持ち合わせていないドライバーでも、パワーが有る車両であれば容易く追い抜いて行く。 

嘗てはGT-Rが席捲していたが、今はフェラーリやランボルギーニ、若しくは水冷ポルシェ911の存在感を魅せつけられている。 偶に鼻息の荒いR35のGT-Rがいると言う事だが、血気盛んな35乗りは殆ど見ないので稀な存在だろう。

街なかでは頻繁に見るようになったトヨタと富士重工から売られている新86やBRZ、これらをサーキットで見る機会も増えたが、ロードスターとロータスの方がサーキットでは頻繁に見かける。 何処のサーキットでもロータスとロードスターを見ないことは殆ど無いと言って良いほどだろう。

話の矛先は突然変わるが、ロードスターとエリーゼ系ではライン取りが異なる。 特に顕著なのが最終コーナー。 一概には言えないが、ヴィッツを含むパワーが余り無い車両は最終コーナーを大回りし、其れ以外の車種は比較的小回りをすると思っている。 というのは以前にも書いた。

エリーゼでもタイムを出す周の場合には、わざと大回りして最高速を稼ぐ場合もありだと思う。 私は性格的にセッカチなので、大回りは好まないというか出来ない。

さて、そんな富士スピードウェイだが、2008年に2分3秒1を出してから、ヨコハマタイヤのネオバは2度も大きなモデルチェンジが有ったにも関わらず、8年間も足踏みして3秒の壁を超えることが出来なかった。

一方で、私の車は昨年から空力武装しているのはご存知の通りだが、ここ富士スピードウェイでは逆に足枷となって最高速は15キロも落ち、111cupで言うと一番下の非力なクラス、E3の車両に最高速が負けてしまうほど。

少しでも抵抗を減らそうとして、リヤウイングは水平にし、タイヤの内圧は冷間でイツモの温間の圧に調整して走ってみたが、結果は惨敗。 2分3秒前半を刻むのがやっとだった。

何処で読んだかは覚えていないが、空力武装した車両と、そうでない車両のタイム比較をする企画があり、結果的には空力武装した車両が結果を出していた。 そんなことから、私の不甲斐ない結果には落胆したのだが、今年は小手先の対策はやめて空力を生かせる筑波仕様で走ってみた。

結果から言うと漸く3秒を切ることが出来た。

Aコーナーや100Rでアクセルが踏め、コーナリングスピードやボトムスピードが上がった。 私の車両では中途半端な抵抗軽減措置を施すよりも、ダウンフォースを齎す仕様のほうが結果が良かった。

とは言っても、まだこの仕様で攻めきれておらず、彼方此方でとっ散らかって醜態を晒しているのだが、恥を忍んで公開するので貴兄の参考に成れば幸いだ。

 

上の表は今回のラップタイムとセクタータイム(LAP+Web)によるが、タラレバでは1秒台中盤。 一般的にタラレバタイムは現実に成る可能性が乏しいのだが、私の経験値からすると+0.4秒までは実現可能。

と、すると、1秒台は夢物語ではない。 実現する可能性があるということだ。

僅か143馬力、15年前に作られた15万キロを走ったポンコツがラジアルタイヤで富士スピードウェイを1秒台で走れるとしたら楽しいではないか。

 

そうそう、私としては珍しくジャパンロータスデイというイベントに参加した。 単に寄り合いに参加するだけであれば私は行かないが、7月に組まれている111cupの第3戦が富士スピードウェイなので、練習枠が有るというので参加した次第。

海外からの取材班に偶々私の車両が載ったらしい。 ポンコツな私の車が綺麗に見える。 流石フォトショップの使い方を心得ていらっしゃる。

 

 雑記

■導風板

富士スピードウェイを走ると後半セクションでブレーキが厳しくなるように成った。 これはスプリッターを装着したことにより、車両下部に空気が流れる量が減少し、ブレーキに当たる走行風が激減したからではないかと推察している。

ではロアアームに導風板を設けて冷却する方法は如何だろうか。 昔乗っていたBNR32のGT-Rでは、テンションロッドに導風板を装着して、それなりの成果が出ていた事を思い出した。 抵抗に成るのではとも思ったが、そもそも大量の風が導風板に当たるのであれば、導風板の面積を減らせば良い。

だが、今回つぶさに観察してみると、ベンチレーテッドディスクブレーキへ風が流れる方向は、車体内部から外側ではなく、外側から入って外側に排出される仕組みになっていた。 つまり内側から導風板やダクトでローターの中心部に走行風を当てても、吸入される口が空いているのはローターの外側なので、大して効かないだろうということ。

シリーズ2は知らないが、少なくともシリーズ1の純正形状は此のように成っている。

それでも唯一の救いは、ローターのバックプレート下部に、ボールジョイントが干渉しないように切り欠きが有り、其処にローターが見えている。 スリット内部に風を当てるのではないことから、効果は期待できないが、やらないよりはマシだろう。

ということで、簡単な導風板を制作してみた。

これを装着して富士スピードウェイを走ってみたが、少しは効いているのか、ブレーキペダルが奥に入る度合いは僅かに減った。 ということで、もう少し大きな導風板を装着しようと思う。 因みに最高速度の低下に成るような走行抵抗は感じられなかった。

 

■オイル漏れとアイドリング不調

今回のエンジンに積み替えた直後からアイドリングの調子が良くない。

始動直後に正規の回転に落ち着くのだが、少しでもアクセルを開けるとアイドリングが1,100rpm辺りに暫く留まり、落ちてこない。 また、これが走行中だとアクセルをオフにしても1,500rpm辺りで膠着してエンブレが効かずに気持ちが悪い。

何れも十数秒すると徐々に回転が落ちて正規のアイドリングに落ち着くのだが、その経緯が長すぎて実用域で不具合が生じる。 また、クランクのオイルシールと思われるオイル漏れと、オイルパン辺りからもオイル漏れが生じている。 更に前述のアイドリング不調と連携しているのかもしれないが、マフラー出口に煤が溜まる。

大気圧センサーは数個交換して試したがアイドリングに変化なし。 アイドリングコントロールシステムも数個交換して試したが変化なし。 更にオーツーセンサーも数個交換したが変化なし。 更にさらに、スロットルも新品に交換してみたりスロポジ数個交換を含めて変化なし。

主治医のところでロータススキャンに掛けると、何かの整合性が取れていないという表示がされるのだが、それが何か解らないからスキャンに掛けているのだ。 特に街乗りで頻繁に使う回転域だけに非常にもどかしい

また不具合の闇に落ちてしまった、憂鬱。

ミッションケースの下端が濡れており、その飛沫がアンダーバネルからの走行風で舞い上がり、ドラシャの根本を濡らしている。 アンダーパネルはいつもドライで居て欲しいのだが、こうなると本当に憂鬱な気分になる。

 

■エアクリーナー

第2戦で大失敗したエアクリーナー、友人のツテで某社の試作品をテストさせていただくことと成った。 正直な所、エアクリーナーなんてどこのメーカーも大した差はないと思い込んでいたが、第2戦で苦渋を味わった今は意識が違う。

効率のよいエアクリーナーも大切だが、相性の善し悪しも関係すると学んだ。 貸与してくれた友人は、あのエアクリーナーで結果が出ているのだ。 とは言ってもスタンダードにカムを入れた状態なので、スモールバルブとビッグバルブや可変バルタイなどでも相性が変わるのかもしれない。

たとえベンチテストで結果が出ていたとしても、レースで結果を出せなければ私的には無意味。

レースでは様々なシチュエーションがあり、連続高速運転となるが、筑波や袖森などのコースと、富士スピードウェイでは状況が違いすぎる。 あらゆるコースで今までを超える性能を発揮してくれれば言うことなし。

と、御託を並べたところで私が正確なジャッジを出来るかは疑わしいが、私の出来る範囲での評価を下そうと思う。 比較対象は今まで使用してきたitgのスポンジ式エアクリーナーだ。

これは吸気が全てコールドエアとなるのと、配管が途中で絞られて流速を上げてからクリーナーのボックスに入り、そこでファンネル形状のスポンジクリーナーを超えてスロットルに流入する。

一方、貸与されたエアクリーナー、フィルターにはK&Nの湿式コットンフィルターを採用し、やはり途中に絞りの入ったインテークを介しているが、大きな違いはクリーナー先端がエンジンルーム内で開放されているのと、クリーナーからスロットルまでの間で絞りが入れられていること。

企業秘密が満載なようなので詳細は書かないほうが良さそうだが、どうしても解せないのがエアクリ先端の吸気口をエンジンルーム内としていること。

友人の計算ではラムエアは期待できないが、コールドエアによる充填率は20度と100度では2割ほどの差があるという。

エアクリ先端の形状がコールドエアに接続されているよりも、周囲を開放して吸気効率のアップを重視したほうが良いのか実走テストしてみるしかない。

取り敢えず第1弾は125φの空調ダクトの中にクリーナーを突込み、其処に100φのダクトを接続してアルミのダクトテープでテーパー状に塞ぎ、積極的にコールドエアをサイドインテークから導入する方法を作成してみた。

メーカーの取付要領ではエアクリーナー先端はダクトに接続せず、周囲にコールドエアーが導かれる状況を推奨している。 だが、敢えて私はオールフレッシュエアを試してみたいと思う。 そしてその後にダクトテープを撤去し、アルミダクトとジャバラホースの接続部に空隙を作り、吸気抵抗を極限まで減らした仕様も試してみようと思う。

しかし難儀なことが有る。 エリーゼの狭いエンジンルームでは簡単に工作ができ無いのだ。 インナーフェンダーを現地で脱着しなければダクトテープを剥がすことすら出来ないのだ。 また、アルミダクトも何度か絞ったり広げたりしていると、じきに形状が崩壊して再使用不可能になる恐れもある。

有難いことに貸与の期限は切られていないのだが、周辺部位がグズグズになる前に結果を出したいところだ。

 

■気分転換

憂鬱な気分を払拭するため、ここのところ月に2度ほど単車で行動している。 山も初春を過ぎて夏が近づいているので眼福な季節なのだ。 花鳥風月を愛でるには絶好の季節である。 ということで、先月も林道へ出かけた。

 

 今月の整備記録

   消耗品交換パーツリスト(エクセルデータ)
    http://enthusiast.eos111.com/ELISE phase1 PartsList.xls
エンジンオイル及びエレメント交換 155,850km タクマイン 匠10w-40
右後ハブベアリング交換 155,900km エリパー

■ ベストラップタイムの記録
筑波サーキット
 コース2000
1分6秒683(2002.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

1分3秒599(2015.01 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 AD08R
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
 GTウイング

筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

富士スピードウェイ
 レーシングコース
2分02秒674(2015.05 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 AD08R
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
 GTウイング
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
 

ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
袖ケ浦
 フォレスト
 レースウェイ
1分13秒482(2014.12 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 AD08R
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
 GTウイング
鈴鹿サーキット
 フルコース
2分34秒157(2010.12 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
スポーツランド菅生 1分44秒200(2011.07 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー

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