吉と出るか凶と出るかと先月書いたが、結果的には吉と出た。 私が8年前に筑波サーキットでラジアルタイヤを履いて4秒前半を出した時から、いつかはラジアルで3秒と思っていたが、遂に達成。 嘗てSタイヤのアドバン048Mコンパウンドで出した4秒1をも上回る、1分3秒630を出すことが出来た。
先ずは私の幾度にも及ぶ執拗な要求に屈せず対応してくれたナイトロンジャパンの五十嵐氏に敬意を表する。 お勧めしないとか、過去に例がない事の連発だったが、お互いが納得した最終仕様のダンパーは激変。
何枚もに及ぶ減衰力調整のテスト結果用紙は整理されて後から郵送で自宅に届けられた。 正直な所、残念ながら私にはグラフを読み取ることは出来ないのだが、私の要求するフィーリングは概ね反映されていると思う。
欲を言えば、もう少し縮側に靭やかさが加わり、それでもキャビテーションを起こさないとベストなのだが、それは数年後のオーバーホール時に期待しておこう。
そうだ、一つ謝罪しておかねばならない。 ナイトロンダンパーは単なる突っ張り棒では無かった。 デフォルトの状態では私には合わなかっただけのようだ。 と、書いている今も、実はまだ縮みの減衰は全て開放値のままだったりするので、単に私のセッティング能力不足だと思う。
年末、仕事に忙殺されサーキットに行くことなど全く叶わなかったのだが、仕事の合間を見て土曜の朝イチで袖ヶ浦フォレストレースウェイへと向かった。
今までならばガツンと衝撃が来る路面の段差を通過すると、フワッとまでは言わないが、コツン程度には衝撃が和らげられた事を確認。 ほほぅ、結構違うな。 悪くないぞ。
私のナイトロンダンパーは、段差ではガツンとキツイ衝撃を伴い、コーナーでロールする際は最初突っ張った感触の後にだらしなく縮むというカドがある感触だったが、それが概ね消えて自然なロール感に成ってきたように思う。 ダンパーにバネの成分が含まれていたのが無くなり、バネはバネの仕事、ダンパーはダンパーの仕事をしてくれるように成った気がする。
と、期待に胸は膨らみサーキットに到着。
土曜の朝にも拘らず、コースの一部が少し濡れているという情報を聞いた皆さん、1本目は様子見のご様子。 朝イチの時間帯は掃除直後で路面コンディションは悪くない、シェイクダウンならば多少濡れていても問題なし。
と、意気込んでコースインすると、濡れていると聞いていた路面は殆ど問題なし。
念願のラジアル13秒台が出せた。
この日はタイヤをケチって2分山、しかも逆履きなのだが、それを見込んだとしても走りは安定していない。 もう少し減衰調整を行って美味しいところを探る必要がある。
ということでシェイクダウン第2弾をクリスマスイヴに実行。 家族に見放された哀しいオッサンやボッチしか来ないだろうと踏んだのだが、10数台は同輩が居るようだ。
13秒前半が出せた。
前回の走行ビデオとロガーデータ、そして自分自身の感覚とを織り交ぜて考えたセッティングはマズマズの成果を挙げられた。 コンディションが良かったので前回に引き続き逆履き2分山としては上出来だろう。 袖森の目標タイムは1分12秒台に変更だ。
さて、このセッティング、筑波サーキットでは通用するのだろうか。
思い起こせば8年前、筑波サーキットでAD07という2世代前のラジアルタイヤを履き、クァンタムの車高調にエアロ無しで1分4秒4を叩きだした。 その時以来、私の目標は筑波をラジアルで3秒台なのだが、年々劣化する腕と体力に半ば諦めていた。 しかし、今年からエアロを身に纏ったところ、そのドーピングによってタイム向上の兆しが見えた。
だが、何度も書いているようにセッティング能力の無さと、ナイトロンダンパーの突っ張りによって、クァンタムの靭やかさとは全く異なる動きしか出ずに悶々としていた。 前回のオーバーホール時には妥協してしまったが、今回のオーバーホールでは一切の妥協なし。 さて、筑波ではどうか。
結果は上々、1分3秒6が出た。
脚の仕上がりによってタイムとはこんなにも違うものなのかと再認識させられた。
レギュレーションの中で自ら試行錯誤して自己ベスト更新、此れはレースでライバルに勝った時の悦びに勝るとも劣らない。 私は今後も自分の考えで車を作り、走らせる。 今回のタイムに慢心すること無く、引き続きストイックに走ろうと思う。 タイムアップに近道はない。
筑波の目標タイムを1分3秒前半としよう。
・hans導入
hansを導入した。
アンカーは友人が海外から個人輸入したものを格安で分けていただき、hans本体はStand21のClub20という廉価版。 私は111cupのスポンサーにも成っているRACという所から購入。 レースの副賞でRACさんで使用できる金券が付いてくるのだが、それを使用することで半額とまでは行かないが、かなりリーズナブルな価格で購入することが出来た。
アンカーはアライに出さずに自分で加工。 しかしこれ、簡単そうに見えて結構面倒な作業だった。 加工自体はいとも簡単、ドリルで穴を2つ開けるだけ。 しかし、アンカー用の台座をヘルメットの内装裏に仕込むのが至難の業。 入れたは良いが、殆ど隙間が無いため台座を締める為の10ミリスパナが入る余地など無い。
何度も締めたり緩めたりを繰り返し、アンカーの向きが丁度良い所に来るようにするのに数時間掛かった。 この作業を面倒と思うなら2万円出せばアライがやってくれる。 公認レースならばアライなどに施工して貰わないと駄目らしい。
ところで私は身体が華奢で肩幅は女性並み。 しかしワイシャツサイズは40−82なので、首のサイズが38からはMサイズと記載されていた事から大丈夫だろうと高をくくっていた。
ところが装着してバケットシートに収まると、激しい違和感。
ステアリングを180度回転させることなど不可能だ。 二の腕の部分がhansに当たる。 私の胸幅が狭いため干渉が激しい。 これならばSサイズにするべきだった。
しかしSサイズは高級なカーボンモデルにしかなく、+10万の出費が必要となる。 購入前、ロードスターのパーティーレースに出場している方達からhansは高級品を購入すべきと諭されていた意味が漸く解ったが、時既に遅し。
しかもスライディングテザー装備なのだが、テザーがバケットシートに強く押し当てられており、自由に動かない。 よって首の動きに自由度がない。
このような状況ではコンマ一秒の世界で戦えない。
私の出ている草レースはhansを強く推奨だが、義務ではない。 このように足枷になるのであれば装着せずに走ろうかと思っていたが、主催者や既に装着している仲間からは年長者が見本にならねば駄目だと言われてしまった。
取り敢えず装着して走ってみることにしたのが、脚のシェイクダウン時。 違和感を感じながらコースに入ったが、走りに夢中に成っていると付けていることを忘れた。 いや、それは言いすぎだな。 走りに集中することの方が優先度高く、気にしている場合ではなかったというのが正解か。
走り終えた後に少し違和感があったが、操作ができない等ということは無かったし、周りを見ることにも問題は生じなかった。
今の時点で3回ほど装着して走行しているが、既に気にならなくなる直前までは来たように思う。 これを装着してベストタイムを刻めているのだから問題はないと言って良いだろう。
これから導入する方、金銭面に余裕が有るのであれば出来る限り軽量で薄いタイプを購入することを強く推奨する。 私のような廉価版でも何とかなるが、薄くて軽いモデルのほうがより運転に集中できるし、身体への負担も少ない。 私は走行後、必ず肩がコルようになった。
・オルタネーター
走行中の電圧が低くなった。 そしてオルタからパキパキと異音がするようになった。
現在装着しているオルタネーターは2009年の夏に交換して以来、5年と5万キロが経過した。 年に数回交換していたことを考えると劇的に改善はされたが、私の使い方では一般的な使い方と比較すると過酷な状況なのかもしれない。
エリパーがクリスマスセールをやっていたので、同じものを発注しようと思ったが、国内でブラックオルタと呼ばれるものがエリパーから購入するのと総額で大して変わらない価格だと聞いて気が変わった。
年末にダビデに発注済みで、年明け早々に主治医の体調次第だが交換予定だ。
そうそう、エキマニの蛇腹からの排気漏れも発生しており、いつパックリと割れて直管になるかヒヤヒヤしている。 漏れた排ガスがオイルパンに噴きかかって油温が上がるのも勘弁して欲しい。 パーツは既に用意済みで自宅に有り、此方も早く修正したいのだが。
・レンサルのハンドル
SEROWのハンドルを交換した。
特に不具合があったわけではないが、前オーナーが転倒した際に左側のハンドルを強打していたようで、少し曲がっていたのが気になっていたのと、サビが出ており美しくないのが気に入らなくて、既に国内のカタログからは消えているレンサルのストリートファイター(789-02)が流通から無くなる前に購入しておこうと思ったのだ。
イザと成ったら本国から輸入すればよいのだが、恥ずかしながら英語が不自由なので。
薄汚れていたハンドル周りが明るくなった。
サイズは殆どノーマルと変わらないので違和感なし。 スタンディングで乗る際にはもう少し高くても良いのだが、高いハンドルには引きが少ないのが多く肘が開いてしまう。 色々と検討した結果レンサルを購入したのだが、選択は間違っていなかったようだ。
SEROWが少し男前になったような気がする。
次はミラーだな。 ミラーのステーが錆びていて美しくないのだ。 但し、エリーゼのオルタやらマフラーが控えているので購入は先延ばしとする。 現時点で無くなるものではないし、走るのに影響もないので。