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2014.11



2014 111cup 最終戦

 2014 111Cup最終戦 袖ヶ浦フォレストレースウェイ

いよいよ2014の111cupも最終戦。

いつもの様に深夜と早朝の間に起き出して出撃準備。
エリーゼのリヤハッチを開けてヘルメットやらレーシングスーツやらを詰め込み、
晴れた秋の夜空を見上げた。

冷え込んでいるし、よく晴れている。
良いコンディションで走れそうだ。

雨の心配がないレースは久々だ。

仲間たちの動向をチェックすべく、スマホでネットを徘徊。
晴れると解っているが天気予報もチェック。
18日土曜日の天気は快晴で問題なし。

18日土曜日?

なんと今日はレース前日ではないか。
何故か今日を決勝当日だと勘違いしていた。
何たることだ。

しかし、出かける前でよかった。。。。

ボディカバーを掛け直し、寝具に着替え直してベッドへ戻ったが、
もうその日は眠れないまま朝を迎えてしまった。

結局その日は休日出勤し、
定時にオフィスから退出して自宅で睡眠薬代わりにアルコールを摂取。
20時前に就寝。

翌日0時半。
まだ早いが目が覚めてしまった。

念の為に天気予報をチェックし、問題ない事を確認。
玄関のドアを開けると前日より冷え込んだ空気が入ってきた。

用意は全て前日に整っている。

マフラーに深夜始動用の消音器を差し込んでセルモーターを回すと、
3回ほどのクランキングでローバーエンジンは目覚めてくれた。
頼むぞ、相棒。

狭い車庫から狭い路地に車を出し、
暖機運転もソコソコに始動用サイレンサーを外してソロリソロリと表通りに出た。
時刻は3時15分。

新聞屋にPRESSと書いている2t車が新聞の塊と思われるものを積み降ろしている。
まだアイドリングは補正が入っていて回転高めのままだが、
2000回転程度まで回してシフトアップ。

気配を消すように法定速度を少し上回る程度で寝静まっている郊外の町を走る。
やがて大通りに出る頃には水温が適温と成り、アナログな油温計の針も動き出した。

日曜のこの時間帯は走りやすい。
環状8号線には走り慣れている玄人ドライバーが殆ど。
其処に交じるサンデードライバーを避けつつ、気持ちのよいペースでアクアラインへと向かう。
この時間帯ならば、私の自宅からは首都高を使わずに浮島インターへ向かうほうが早い。

アクアラインの中にも車はポツリポツリと数えるほど。
橋を渡って直ぐに下道に降りる。
ここからもこの時間帯であれば下道でも高速道路でも時間差は殆ど無い。

サーキット近くのコンビニで朝食と昼食を購入。
サーキットにレストランはあるが、エントラントが集中すると待ち時間が長くなる。
待つのが嫌なので昼食分も購入。

ここまで自宅から1時間強。
サーキットまで1時間15分という今までの最短記録で到着。

さて、今日も一番乗りと思っていたが、さすがレース当日、
サーキットのゲート前にレース車両を積んだ積車が開門を待っていた。

エンジンを停止して車を降り、静寂の中で空を見上げると綺麗な満天の星空。
オリオン座のベルトがクッキリと浮かんでいる。

まだ朝食を摂るには早い。
少し仮眠するか。

と、程なくすると聞き覚えのある排気音、33号車が来た。
5時を過ぎると係員が来場し、開門。
だが、私の前に止まっている積車は動く気配がないので先に入らせていただくことにした。

予め決められた場所に車を停めると、いつの間にか数台のエントラント車両が背後に来ていた。
私が言うのも何だが、相変わらず皆さんも朝が早い。

長い一日になりそうだ。



・ 予選

開門から5時間半も経過して漸く予選開始。
待ち時間が長すぎて些か睡魔が襲ってきており、集中力が途切れる寸前だった。
コースインしても今日は感覚が鈍く、イツにもまして鋭い走りが出来ない。

今回は28台が同時にコースインしているので、上手く走らないとクリアラップが取れない。
アウトラップが終わって1周目の計測に入ったが、まだコースインが終わっていない状況だ。

さすがにこの状況で私の前に見える車両はアウトラップ。
ハイビームで此方の存在をアピールしてクリアラップを探るが中々思うように行かない。

それにしても111cupのエントラントにGTウイング付車両が激増したな。
かく言う私も、その一人なのだが。

実績のあるショップが作成したセットアップに頼るのも良いが、
私のように実例が無い所にプライベーターとして試行錯誤してセットアップを楽しむのも一考。

これは経験した人にしか解らないと思うが、
フロントのスプリッター、アンダーパネルと呼ぶ人もいるが、
あの板切れ一枚の位置と長さによってフロントの接地感が目まぐるしく変化するのだ。

そういった物の取り付けを含め、形状やら長さなどを変化させ
車の動きがどのように変わっていくのかを感じるのはとても厄介なのだが
その半面、自分の思っていた動きをするようになると途端に楽しくなる。

そんな変化は勿論タイムに直結する。
その数値に一喜一憂するのも良いではないか。

勿論、車のセッティングに於けるスキルアップにもなる。

上記画像はご存知TiRの親分。
全てに於いて拘りの塊、勿論勝負にも拘る。

おや? ウイングの取り付け高さが変わったか?
以前に比べてルーフより僅かに上がっているように見える。

しかしボルテックスのウイングは美しい。
ステーから何から何まで作りが違う。
価格が一桁違うので、当たり前といえばそれまでだが。

3周目に入った。
タイヤの状態はベスト、この辺りでタイムを出しておかねば成らない。
予選ではクリアラップを見つけるか自ら作り出したら、その周回を逃してはならない。

私のように常に全開というのは愚の骨頂。
コースインしたらタイヤを作るとともにアタックする隙間を作って1周に入魂。
これが出来るように成りたいものだ。

今回も壊れたダンパーのまま走ったわけだが
ダンパーは壊れているものの、私にはダンパーは余り重要では無いようなので
目指すは14秒前半、出来れば13秒台。

何とか纏められた周回後、車内のスマホに表示されたタイムは14秒460。
取り敢えずの目標としていた14秒前半が出た。

もう少しチャンスは有るかと走っていたが、
タイヤの美味しい所は終わってしまったので私のアタックは終了。

が、終わってみると公式タイムは14秒604。
14.60を14.46と読み間違えたらしい。
取り敢えずベストタイム更新では有るが老眼の進行に落胆した。

 


・ 決勝

グリッドの位置は二番目。

二列に並んでいるので私の前には誰もいない。
久しぶりの最前列だ。

だが、私の斜め後方には去年まで三年連続でE2のシリーズチャンプを獲った53号車。
彼に一矢報いるために羽を生やしたと言っても過言ではない。

しかし彼の素晴らしいスタートダッシュに勝てるとは思っていない。
パチンコで球が弾けるように発信していく姿にはいつも敬服している。

恐らく今日もスタートで彼に抜かれ、
もしかすると四番手の97号車にも交わされてしまうかもしれない。
と、いつもながらのナーバスな気持ちになりつつシグナルの点灯を待つ。

やがてシグナルが右から順に点灯し、五つ並んで消えた。

四千でミートするつもりだったが、相変わらずの下手ぶりで六千でミート。
少し嫌な感触と振動を感じながら発進すると、
間もなくフェーシングが焦げた臭いが車内に流れ込んできた。

53号車は、と、思うまでもなく既に前を見ている私の視界の中に入ってきた。
そのスタートぶりは予選トップの18号車直後にまで迫る勢いだった。

流石である。

などと感心している場合ではない。
53号車はここ、袖ヶ浦フォレストレースウェイには慣れていない事と
多忙による練習不足からラップタイム的には私の方が少し早いのでチャンスは有る。

オープニングラップの上り坂と、その先の長い下り坂では悲しいほど離される。
だが、この先がテクニカルなセクション。

二周目に掛かる頃には少し差が縮まったか。

まずは軽さを生かしたブレーキングでプレッシャーを掛けてみる。
いやらしくハイビームも点灯。

このコースの抜き所は少ない。
そしてブラインドコーナーが多いため、オフィシャルの出すフラッグが重要だが
残念ながらポストの位置がイマイチで視界に入りにくい。
ここは安全のために是非ともコース上にシグナルを作ってほしい。

6周を消化し、レースも三分の一が過ぎたが未だ相手は隙を見せない。
後ろにいた97号車とは少し間が開いたので前に集中できる。

1ヘアで少し53号車はブレーキングとライン取りをミスった。
隙有り。
少しブレーキングを遅らせ、苦しいラインだがイン側に鼻をねじ込む。
勿論、彼の立ち上がるラインは残すが、彼のベストラインは私が戴く。

だが、今は格上のクラスになっている彼の車はパワーが違った。
インフィールドの複合コーナーへの上り坂であっさりと並ばれ
有利なイン側を取られてしまった。

残念ながらパス失敗。

次の便所コーナーでは煽って揺さぶりを掛け
次の2ヘアでもラインを変えて相手のミスを誘ってみる。
我ながら嫌な奴だ。

彼があまり得意ではない最終コーナーでは確実に差を縮めることができのだが
メインストレートでは圧倒的なパワー差でやられてしまう。

だが、この周は違った。

シフトミスをしたのか最終コーナーを立ち上がってからスピードが上がらない。
無意識のうちに私はラインを変えて1コーナーのイン側を狙う。

ブリッジの辺りまでは併走。
アプローチラインの所では前に出る事に成功。

少しブレーキングを遅らせてコーナーへ進入。
しかしラインが苦しいので立ち上がりの速度が乗らない。

案の定、彼は背後にベタ付け。
バトル上等、受けて立つ。

高速コーナーの2コーナーではパワーで迫りインに入られそうな気配が有ったが
何とか前に居るまま下り坂のストレートへ。

集中力が持続出来ていたので、ほぼベストなラインをトレース。
53号車が得意でないインフィールドで差が開いた。

次の周は全力で己の走りと背後の動きに集中。
相手もアドレナリン全開な筈。

次の周、53号車はギヤの入りが悪いのか、明らかにペースが鈍った。
思っていたよりも早く周回遅れに追いついたが、
その場所が私に有利だった事からこの辺りで楽になった。

その後はリスクの少ないペースまでタイムを落として走行し、チェッカー。
全体2位、クラス1位で終了。

しかしチェッカーの振り方が良くなかった。
目前にはトップを走っていた18号車が見えていたのだが、
その前を走る車両にまでチェッカーを振ってしまったので
1周減の走行と勘違いする車両が続出してしまった。

今回もE3は熱かったらしい。
白熱したクリーンなバトルは、この上ない楽しみ。
勿論、スキルアップにも成る。

 

 

 雑記

・SEROWアレコレ

激しいオイル漏れ、調べてみると旧型セローの定番トラブルだった。

部品を注文してサクッと交換。
の、筈だったが、普通の工具ではタペットカバーのボルトが緩められない。

私は幸いにして狭い所でも作業可能なビットと、専用レンチを持っていたので工具が入ったが、
このクリアランスではアーレンキーでチマチマと効率の悪い作業を強いられる。

カバーを外してチェックしたが、ヘッド側にクラック等の問題は無し。

外したカバーのOリングは問題有り。
というかペッタンコ。

もう少しOリングのサイズを太くするべきだ。
調べてみると2年ほどで漏れてくるという先輩方の意見もある。
大した値段はしないし、深刻なダメージにつながるモノでもないが。

さて、では基本的な整備をしようか。

まずはプラグ交換。
イリジウムなどは必要ないので250円程度の標準品8番に交換。
錆びては居たが、特に大きな問題なし。

キャブレターなのでコンナものだろう。

なんと新車から12年、一度も変えたことがないと思われるバッテリー。
さすがGSバッテリー、驚くほどの長寿命だ。
だが、セルの回りが弱々しいので交換した。

交換したのは台湾ユアサ。
此方もネットで調べて評判の良かったものに交換した。

バッテリーの適合表を見ると端子にアタッチメントが居ると書いてあるが問題なし。
何も加工せずに取付可能だ。

お次はブレーキフルード交換。
熟成されたウイスキーのような色に成っていたので前後とも全量交換。

いつも愛用している負圧式のバキュームでサクサクッと。
バイクの整備は楽なところと、狭くて面倒な所が混在するが、
基本的にシンプルな構成が多くて分かり易い。

尤も、最新のハイテク満載な車種は違うのだろうけど。

 

さて、では整備も終わったので林道へ。

驚異的に低速で粘るエンジン。
林道ばかりを走ってもリッター30キロという燃費と10リッターのタンク。

リヤタイヤがチューブレスということでエンデューロタイヤが履けないと嘆いていたが
ノーマルタイヤで走ってみたが、その走破性に吃驚。

いままでヒーコラ言って走っていた箇所が、難なくとは言わないが
難易度が確実に下がった。
足つき性が良いというのは、こんなにも楽なのか。

初乗りの時は動きが悪いと感じた足も
リヤショックの減衰を探ってみると感触の良い所が見つかり激変。
街乗りから凸凹のガレガレまで走れるように成った。

さすがにヌタヌタな道はノーマルタイヤでは厳しく
前後ともヌルヌルと滑りながら両足も使いながら走ることと成った。
だが、ここでも両足が付くという必殺技が難易度をグッと下げる。

タンクの中にパーツを落としてしまい、
そのサルベージのためにタンクを外してガソリンを抜いたのだが
その際に土埃が少しタンク内に入ってしまったようで、
現在少しアクセルの付きが悪い。

これは完全に私のミス。

余りに不調ならばタンク内の洗浄とキャブのオーバーホールをしようかと思っている。
何れにしてもコイツは気に入った。
私の良い相棒になりそうだ。

 

 

 今月の整備記録

   消耗品交換パーツリスト(エクセルデータ)
    http://enthusiast.eos111.com/ELISE phase1 PartsList.xls
今月は無し  
   

■ ベストラップタイムの記録
筑波サーキット
 コース2000
1分6秒683(2002.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

1分4秒192(2004.03 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

1分4秒346(2014.04 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 AD08R
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
 GTウイング

筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

富士スピードウェイ
 現コース
2分03秒038(2012.11 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 ディレッツァZ2
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
 

ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
袖ケ浦
 フォレスト
 レースウェイ
1分14秒604(2014.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 AD08R
 ナイトロンダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
 GTウイング
鈴鹿サーキット
 フルコース
2分34秒157(2010.12 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー
スポーツランド菅生 1分44秒200(2011.07 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+テクニカルガレージササキマフラー

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