先月号で記載したとおり、燃圧レギュレーターに続き燃料フィルターも交換してテストを試みたところ、公道では特に問題は起きなかった。 だが、サーキットで連続高速運転をしてみなければ結論は出せない。
滅法短気な私、思ったことは直ぐに行動に移さないと居ても立ってもいられない性分のため、本日私が走れる近場のサーキットは筑波1000のみということで、天候が悪いにも拘らず現地へと向かった。
結果から書くと長い間悩まされ続けた忌々しいトラブルは払拭され、再現されなくなった。
ところで此処筑波1000は私の最も不得意とするサーキット。 言い訳がましいが、ウエットという状況もありローパワーの小型車に追い回され、此れでテストと言えるのだろうかという情けないタイムしか刻めなかった。
主目的は連続高負荷運転だが、如何せん上記の如くどうにも成らず挙句の果てには仲間たちの眼前で2回スピン。 しかも同じコーナーで、という大失態を晒し苦笑いするしかなかった。
だが良いのだ、今日はこれでも。 極力全開時間を長くする事だけに集中し、燃料が足りない症状が出なければそれで良し。
翌週も翌々週もご覧のとおり筑波2000へと通い、今年もいよいよ戦闘モードに突入。 タイムも去年一年戦った3分山のAD08Rで1分5秒2とマズマズ。 これならば新品タイヤ投入で4秒台は行けるはず、と北叟笑んでいたのがいけなかったか。
翌朝、新規購入したバッテリーに積替えるために作業開始。 その際、何となく昨日から状況がいつもと違う気がした冷却水タンクが脳裏に過ぎった。 そしてエンジンフードを持ち上げ、エキスパンションタンクへ視線を向けると。
どう贔屓目に見てもタンクが白い。 そしてキャップを開けて指を内壁に擦りつけてみた。
ヌルっとした嫌な感触が指先に走る。 駄目だ、オイルが回ってやがる。 指先には乳化したクーラント。 またかよ。 これで何回連続か忘れたが3万キロから4万キロ毎に襲ってくるな、この症状。
以前使用していたエンジンも同様にオイルが冷却水に回り、その際には某所に預けたのだが結局治らなかった。 そして、そのエンジンは諦めて主治医に預け、グローリーさんに頼み込んで私の手持予備エンジン、ヘッドだけの軽いオーバーホールをしていただいたモノが現在積んでいるこのエンジン。
私はエンジンを労らずに容赦なくレブリミットの7,300rpmまで回し、一番良くないと言われているシフトダウン時のオーバーレブも屡々やらかしている。 おそらく、そのストレスが溜まって歪が生じて起きていると思うので、これは正に自業自得。
一時の快感を得るための代償としては少々高価だが、私の性格的に乗り方を変えるのは不可能。 そんなこんなで予備エンジンを再度オーバーホールすることにしたのだが、そんなに急にエンジンが組みあがる筈がない。
このままでは開幕戦に間に合わない。 漸く走れるようになったというのに今年の初戦は諦めるのか? いや、答えはノーだ。 となれば使えるエンジンを探して載せ替えるしかない。
しかし数年前ならポツポツと見つけられたローバー18KのVVCも近年はメッキリと個体数が減少し、そう簡単には入手できない状況になっている。
私も今だから明かすが、一時期はローバー200を車体ごと買取り、エンジンだけ戴いて後は解体処分という酷いことを2台ほどした。 現在、ローバー200もMGFも市場からはホボ消えさっており、よほど運が良くなければ見つけられない。 しかも、見つかったとしても高価なのだ。
ここで厚顔無恥な私は仲間に呼びかけて情報を得るという姑息な手段を取った。 すると有難いことに数時間もしないうちに情報を得た。 それはまさかのヤフオク。 シリーズ2のVVCエンジンがオークションに出品されているらしい。
該当のサイトを見ると中部地方で中古パーツを専門に扱っている業者で、解体前の状態でエンジンの始動をさせた動画や車両に搭載した状態の各種画像などが掲載されていた。 それによると距離は2万キロ程度で異音もなくオイル漏れも見当たらないという。
決して安くはないが、走行距離の程度からして未開封で使用できると踏んで即落札できる価格で応札した。 現時点ではここまで。 既に先方の指定口座に代金と消費税+送料を支払ったので、後は先方がエンジンを梱包して主治医の元へと送ってくれるのを待つばかりだ。
今回は意図せぬ事でエンジンの載せ替えと成るのだが、先に書いた予備エンジンも今後のことを考え、主治医とも相談しライバルの33号車に載っているエンジンを組んだ所に依頼した。
その腕利職人、お任せにしてしまうと理想を追い求めてサラリーマンでは支払えない額に跳ね上がる恐れが有ることから、予め予算を伝えて作業に入ってもらった。
するとパーツは此方で用意できるものは持ち込んでくれと言われ、その内容も伺ったのでエリパーをポチりまくって決済まで来たのだが、20万円を超えるという可成りの高額となったからなのか決済の画面でエラーが出て固まってしまった。 私のカード利用限度を超えた訳でもないのに。
だが、エリパーのページを見ると発注済みになっており面倒な状況になってしまったようだ。 これを機にクワイフのノンスリップデフにも手を出してみようなどと、邪な事を考えたのが原因なのだろうか。
しかし、今年の予定していたレース活動資金が既に底をつく。 今年は3ヶ月連続でレースと成ることから、タイヤを2セット消費税が上る前に発注したのだが、少々先走りをしすぎたようだ。