結果から記載すると、メインハーネスを交換しても復調には至らなかった。
この結果は非常に残念。
完全復調には至らなかったものの、ハーネス交換は放置していたらトラブルを引き起こす危険部位が多々発見されたので交換自体は大正解と思って居るが、此が不調の原因であって欲しいと願っていただけに本当に残念で成らない。
私の車は東京に大雪が降る前に帰還したのだが...
昨年の暮れ、袖ヶ浦フォレストレースウェイでのテスト走行を終えた足で某所へハーネス交換に向かったことは先月号で記載したとおり。
先方のご厚意で作業をしていただいたので納期は未定、本業の合間を見ながら時間に余裕があるときに作業していただくという内容で依頼していたが、東京に大雪が降る可能性があるという前日に連絡があり、天気が荒れる前に渡したいという。
その日は革靴にスーツという出で立ちでエリーゼを運転するには余りに不都合な状況ではあったが、偶々事務所に建築現場の内装仕上を施した後に履く室内履きがあり、それを鞄に押込み引取に向かった。
現地に到着し、作業内容を確認しつつエンジン始動不能に陥った原因をお聞きすると燃料ポンプのハーネスが抜け掛けていたという。 また、点火コイルのハーネスはカプラーを外す際に呆気なく破断したという。
この二つだけでもハーネス交換の意味は十分にあったのだが、その帰り道で私の顔は再び曇ることになった。 某所からの帰路には高速道路を使用するのだが、インターチェンジに向かうまでの間で既に違和感発生。
今までにも発症していたのだが、どうにもレスポンスが良くないと感じると大抵はセーフモードというかアイドリング・エア・コントロール・バルブ(以下iacv)が開いて1,500rpm程にアイドリングが上昇してしまうのだ。
iacvが開くとエンジンブレーキの効きも悪くなりレスポンスが悪くなるのは当然。 こうなるとリセットを掛けなければ直らないのだが、空ぶかしで直ることもあったので今までとは少し状況が違うかも知れない。 それとバッテリーが非常に弱っているので、電圧の関係で不具合が起きているのかも知れない。
などと考えながら都内を這いずり、自宅に到着。 時間的に住宅街で騒音を撒き散らしたくないため、車を車庫に入れてイグニッションをオフにした後、念のため電気の師匠に教えて頂いたIACVのリセット。
バッテリーの具合が怪しいので取り敢えずCTEKのチャージャーに繋いで充電開始。 ここでフト某氏が私に言った言葉を思い出した。 彼曰く、プラグコードが劣化している可能性があるとのこと。 ということで永井電子(ウルトラ)のプラグコードを通販で発注。
今まで使用していたスプリットファイヤーのコードを撤去し、交換。
しかしプラグコードの交換に手こずるとは思わなかった。 御覧のようにトランクとの隔壁が邪魔をして、サージタンクの下にアクセスするのは狭小な空間しか存在しないのだ。 此処に腕を差し込んで無理な姿勢で点火コイルにキャップを確実に押し込まねばならないのだ。
この日の晩、左腕が妙に筋肉痛だと思ったのだが此が原因だったことに気づいた次第。
プラグコードで直ってくれるとは思っては居ないが、淡い期待を抱きつつエンジン始動。 充分に暖機をして静かに走り出す。 うむ、アクセルをやさしく踏む分には問題ないようだ。
油温も上がり、ミッションも堅さが取れる程度に温まった頃、少し強くアクセルを踏むとエンジンブレーキに違和感有り。 悪い予感が的中し、回転の下降が緩慢になりアイドリングが1,500rpmになった。
しかし完全なセーフモードでは無いようで、軽くアクセルを煽ってやると正規のアイドリングに戻ってくる場合が多い。 以前はアクセル煽った程度では戻らなかったので、以前に比べると深刻度は低いように思う。
通行量の低い道を選び、禁断のアクセル全開。 一般道なので過激なテストは出来ないが、レッドゾーンまで何度か引張ってみると、何かの拍子で重たくなるようだ。 そして、やはり以前のようなパンチは戻っていない。
何度かテスト走行をしていると、電圧が上がりづらい事に気がついた。
例えばアイドリング状態での停車時にブロア全開、ライトオン、ハザードオンにフットブレーキオンと徹底的に負荷を掛けるとアイドリングが乱れる事象が発生。
その時の電圧は13.1Vまで落ちたが、極力電力を使用しないようにして回転を上げても13.9Vまでしか上がらず。 信号待ちではウインカーとブロアだけで13.3V、これは今までに経験ないほど低圧。 因みにバッテリー購入直後は14.4Vまで上がっていた。
バッテリーはAC DELCO製なのだが、昨年5月に交換したので替えてから1年経っていない。 昨年はあまり乗らなかったので劣化したのだろうか。 気分が良くないのでバッテリーはバスケスに新品を発注して既に手元に来ているが、DELCOの2年保証はどうなるのだろうか。
あ、もしかしてオルタなのか? しかし、もうオルタは見たくもない。 世界一エリーゼのオルタを壊す男は何方かにお譲りしたい。
因みにアイドリングコントロールバルブは昨年新品にしたばかりで、念のためにと手持ちの物と交換しても症状は変わらずだった。
いよいよ迷宮入りか。
バッテリー交換と油温センサー交換を計画しているが、それでも駄目ならばもう一度純正コンピューターを友人からお借りして試してみるつもりだ。 が、それでも改善しないようなら残念だが10年参戦し続けたレース活動を暫く凍結しようとおもっている。
お恥ずかしい話なのだが、愚息二人が私大を卒業するまでは毎年程度の良いエリーゼの中古が買えてしまうほど学費が掛かっており、一匹は6年制の大学なのもあり金銭的に苦しく暫くは現状のままとならざるを得ないが、余裕が出たらホンダエンジンに載せ替えてしまおうかとも思って居る。
もう疲れてしまった。
次はイツ走るか全く見通しが立たないのだが、年末に試したリヤバネが柔らかく腰砕けで高速コーナーで怖い思いをしたので交換することにした。
ダンパーがカチカチで話に成らないと思い、7.5キロという私の持っている中で一番柔らかいものを試したのだが、ロールスピードに違和感があり袖ケ浦の1ヘア前を4速で進入しようとしたらステアリングを入れた瞬間に反応はするのだが、その後にジンワリと沈み込むような沈み込みに角があるような不思議な感覚で落ち着きがない。
尤も、カチカチなダンパーを減衰変更に出して適正化するのが先決なのは解って居るが、動力系が正常でないと着手する気になれないので。
ということで、手持ちのバネに9.0キロのアイバッハがあるので此に交換しておいた。 これでフロント7.0キロ+リヤ9.0キロとなり、シリーズ1の車高調としては比較的ベーシックなバネレートになった。
街乗重視であれば6.0+8.0、ラジアルでサーキットも走るというなら7.0+9.0が一般的だと、何処の誰に聞いたのかは失念してしまったので確証はないが、私的には目安になると思って居る数値ではある。
因みにシリーズ2になるとバスタブは同じなのだが、重量の違いなのか細かいジオメトリーの違いなのか、バネレートは一気に上昇するから車は難しい。 と、偉そうなことを書いてもセッティングは全く解っていないので論ずる資格など無いのだが。
ところでブレーキパッドもローターも昨年は1度も交換しなかった事に気づいた。 元々PFCは持ちがよいのだが、それでも一年以上無交換というのは如何に最近走っていないかを物語っている。