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2010.02




昨年最終戦でリタイヤして以来のサーキット、走り方を忘れてしまったようで惨敗

  電気系不具合の顛末

丸々一ヶ月掛けて主治医さんが私のエリーゼが抱えていた電気系トラブルの原因を解明。
原因は先月号でも怪しいと睨んでいたヒュージブルリンクの破断だった。 正確には破断し掛かっていた状態で、電気系に詳しい師匠が指摘していた通りの結果と成った。

その師匠が昨年の8月に彼のHPにヒュージブルリンクの画像をアップしていたものを拝借。

このカシメで茶色いケーブルと黄色のケーブルが繋がっているのが解ると思うが、私の茶色の細いケーブルはカシメの位置で数本の銅線だけで繋がっている状態であったらしい。



取り外したケーブルのアップ画像を見ると酸化して金属光沢が失われている銅線が何本か有るのが解ると思う。 これではオルタが正常に発電しようとしても必要な電圧が送られない事からレギュレーターに負担が掛かり、終いにはパンクして発電しなくなるというトラブルに至ったのでは無いかと思っている。

ヒュージブルリンクにトラブルを抱えたのは車両火災の時なのか、それ以後の経年劣化かは不明だが、もし貴殿のオルタも頻繁に故障するのであればヒュージブルリンクの状況を確認しておく事を薦める。 もしかしたら 私のと同様にヒュージブルリンクの劣化がレギュレーターのパンクを誘っているのかも知れない。

因みにマニュアルの配線図ではセルモーターから出ている配線とオルタから出ている配線の間にヒュージブルリンクが有る事に成っているが、実際はセルモーターに繋がれている少し細身の配線がヒュージブルリンクとなっているようだ。 その場所はビニールのチューブに覆われているが、手で触ってみるとカシメて居る箇所が解ると思う。

私の車両は茶色の配線であったが、友人の車両も同色だった。 その先のオレンジ色をしている配線との太さは可成りの差があるのだが、果たして本当にこの配線サイズで支障はないのだろうか?

今回の修理で青い配線となったヒュージブルリンク、修理を担当した電装屋さんは元の配線と同径のもので補修して下さったが、些か不安が残るので其の辺りを伺ってみると無闇に配線サイズを変えてはいけないモノらしい。 よく考えてみればヒュージブルリンクとはそういうモノだから当然と言えば当然か。

 

  廉価版電圧計装着のススメ

エリーゼという車に毎日乗っているという猛者は極稀で、殆どの方は週末のみでヒトツキの間でもあまり乗らない方が多いと思うが、そんな貴兄に耳を傾けて欲しいのがバッテリー電圧の確認。

昭和のスポーティーな車には付いていた電圧計も、最近の車には備えていないのが一般的なのだがバッテリーを上がらせてしまったら車は何も出来ない。  特に最近の車は通年でエアコンを使用したりカーナビも標準装備など電力消費量は桁違いだと思うのだが、水温計を見れば解るように日本車はドライバーに情報を伝えない方法を取っている。

最近のドライバーは水温計が動くと不安になるそうで、無知なドライバーへの対応に辟易してしまったメーカーは車の状況を知らせないという手法を取るようになった。 確かにかつては道端でオーバーヒートによって蒸気を吹き上げているような車も有ったが、技術の進歩によって公道で動かなく成るトラブルは殆ど見られなくなっている ことから、あまり必要ではない情報は知らせない方が良いのかも知れない。

油温など知らない方が幸せと言う意見もあるが、比較的ハードな使い方をする私らのような変人の車には様々な情報を提供して欲しいと思う。

私は何度も車を壊してきた。 些細な故障は数え切れないが、大きなモノではオーバーレブによるバルブクラッシュ、あるときはメタルの焼き付きによるエンジンブロー やタービンの軸部ガタから派生したタービンブロー+エンジンブロー。 でも、それは正確な油温計や油圧計・水温計があればトドメを刺す前に気がつく事が出来たかも知れないのだ。

そのような過去の苦い経験から私の車には必ず水温計と油温計、そして油圧計を装着しているのだが、今まで電圧計は装着して来なかった。

今回の電機系トラブルは本当に精神的ダメージが強かった。 もうオルタのトラブルは懲り懲りなのでバッテリーの状態とオルタの発電具合を確認出来る簡単なユニットを作ろうと思 い、マニアックな秋月電子のホームページなどを閲覧してみたのだが、自作すると結構な金額と手間が掛かる事が解り、それでは安価な市販品はない だろうかと検索すると私の欲しかった機能が全て入っている商品を発見した。

しかもソレは車内と車外の温度を計測するセンサーも装着されていて驚きの破格値。 私は偶々楽天が一番安かったので通販で購入したのだが、その商品名はCARMATE CZ230。  実はコレ、とてもお手軽な商品でシガライターのプラグに差し込むだけ。 だが、そんな安易な装着方法では格好悪すぎるのでイグニッションをオンにした状態で通電する電源に配線を半田付けとした。

出来るだけ配線を露出させない方法で装着した後は動作テスト。 イグニッションをオンにした状態では12.1〜12.5Vで、エンジンを始動すれば13.5〜14.2Vと表示された。 安価な中国製ということで表示されるデータに疑心暗鬼となり、手持ちのテスターを当ててチェックしてみると、表示された値と計測した値は殆ど誤差の範囲。

その他のテストとしてブレーキを踏んで見たりブロアーファンを入れてみたりしたが、その都度細かく電圧が動 き、オルタのレギュレーターが仕事をしている状況が良く解るレスポンスで申し分無し。  これなら信用出来そうだ。 因みに時計は別のボタン電池で駆動するので暗電流は流れないし、これはお薦めできる商品だと思う。  2000円でお釣りが来る商品とは思えない出来映えだ。

このメーターにはアラームが装着されているのがお薦めするポイント。 もしオルタが異常なら発電量が減ってしまうが、それに気づかず走っていると急に立ち往生してしまう事になる。 最近は何度もオルタトラブルに泣かされたので何となく不調に気がつくようになったが、やはりセンサーで知らせて貰うのが一番だ。

そんな度重なるオルタのトラブルでバッテリーが弱ってしまったようで、イグニッションをオンにすると12.1Vしか無く、その状態で恐る恐るセルを回すと一瞬9.9Vを示し た。 11.5Vを下回るとアラームが鳴る仕様になっているのだが、そのアラームにビクッとしたが直ぐに14.0Vを示したのをみて安堵。  アラームの鳴る下限は11.5Vだが、上限は16.0V。 レギュレーターのパンクは発電不良だけではないのでこれも嬉しい所だ。

もう一つの機能として装着されている室内温度と室外温度計、この時は冬としては比較的暖かな朝だった事と、車内も殆ど車外と変わらない温度だったので表示の差は少ないが、車外の温度計も3度を下回るとアラームが鳴って路面凍結の恐れを促してくれる。

先日奥多摩へ久しぶりにオデッセイで行った際、路面が濡れていたので若干は滑りやすいと思って居たのだが、あるコーナーを何気なく曲がろうとしたらステアリングが急に軽くなり、舵が 効かなくなった車はガードレールへ一直線。 もう駄目かと思ったときにグリップが戻って間一髪。

そしてその時の気温は3度。

それを見た瞬間に「なるほど」と思った次第。 とくに面圧が掛からないエリーゼなどの軽量車はウエットでもヒヤヒヤモノなのに路面凍結などされたら一溜まりもない。 少し配線は面倒かも知れないが、外気温センサーはサーキットの路面温度を知る目安にも成るし有って損はない。

と、喜んでいたら八王子の電機系師匠から連絡有り。 セキュリティユニットの除去に使うユニットをバージョンアップさせたという。 今回のために基盤も作成し、 その基盤に使用した様々なパーツも信頼出来る品質の高い製品となって非常に高レベルな装置と成ったと言う。

今回のユニットは更に機能が加えられ、あるスイッチを入れておけば直結でエンジンを掛ける事は出来なくなった。 これなら車の近くから離れても重機で無理矢理持って行くような事をしない限り盗難の目に合う事は無さそうだ。

そして嬉しい事に今回はセキュリティユニットを完全に外す事が出来た。 セキュリティユニットは全撤去ということで、鍵と一緒に持っていたアノ解除ボタンもお役ご免となって非常にスッキリ 。 メーターの裏も御覧の通り。

と、書いたところで、これはメーターを外した事があるヒトしか解らないか。

 

  雑記

年が明けると私の車は毎年恒例のエアクリーナー清掃とプラグ交換を行う。 去年の同時期に見たプラグは酷い状態だったが、オーバーホールを行った今年はどうかというと御覧の通り。 昨年とは雲泥の差、というか全く良好な状態なので交換するのを先延ばししても良いかと思うほどであった。

が、もう一方のエアクリは案の定酷い状態。 例によってツインエアーを利用しているので専用洗浄剤で念入りに洗浄し、専用の塗布材で微細な埃をキャッチしてくれる状態にしてエアクリボックスの中に戻した。

バケツにぬるま湯を入れて洗浄剤を溶かし、そのバケツの中でクリーナーを洗浄するのだが、一回目の洗浄液はあっと言う間に濁って真っ黒。 最初はこんなに汚れるのかと驚いた 。 もう驚きはしないが、その汚れはクリーナー無しで走っていたらどうなるかと思うとゾッとする。

 

昨年購入した廉価版ロガーのデジスパイス、ロガーとしての機能は私には十分なのだが、その元と成っているPhotomate887を使用するLAP+ではnmeaデータを車載の動画にスーパーインポーズさせることで高級機にも負けない使用方法がフリーソフトで 提供されているので無料で出来てしまう。  VSD for GPS

こういうマニアックなソフトは使い手を選ぶようで、何とかデータをLAP+で吸い出せないかと試行錯誤したが、LAP+でデータを読み込むためのUSBドライバーをインストールするとデジスパイスのUSBドライバーが機能しなくなり再インストール 。 スキルの無い私は諦めざるを得なかった。

が、暫くしてデジスパイスからnmeaデータをロガーデータから抽出するソフトがホームページに公開された。 動画のAVIデータを必要なプラグインをインストールしたaviutlで読み込み、抽出したnmeaデータをスーパーインポーズさせてみたのだが上手く行かない。  喜びは糠喜びと成ってしまった。

どのような状況かというと、動画上に入る事は入るのだが動画とリンクさせる事が出来ないのだ。 走行が30分近くあるのにスーパーインポーズさせるとアッと言う間に終わってしまう。

nmeaデータがおかしいのかとLAP+でデータを読み込んでみると正しく表示される。 ということは私の使用方法が間違っているということだろう。

走行データ
nmeaデータ
dp3データ1
dp3データ2
dp3データ3

上記練習走行データが元データなのだが、なにがイケナイのか解る方が居られるだろうか。

 

私の装着しているダンパーはフォース。 このフォースはナイトロンという英国のメーカーなのだが、昨今のポンド安で英国から通販で日本国内に大量のナイトロンダンパーが入ってきたらしい。

確かに某通販では国内で購入する車高調の半額、国産の車高調と比較してもお買い得感のある価格と成っていた。

そこでナイトロン本社が日本に商機有りと判断したようで、今までお世話に成ってきたフォーステクニカルからナイトロンジャパンが取り扱いをするようになってしまった。

このナイトロンジャパンは最近出来たものではなく、元々2輪車用にと設立されたメーカーだったのだが、上記の事情で4輪車も正規扱いする事と成った。

このような事から、英国通販で購入したユーザーは日本国内では仕様変更やオーバーホールは難しかったのだが、並行輸入で購入したモノも分け隔て無く取り扱ってくれるようになったのは朗報かも知れない。

もしかしたら通販で購入したユーザーが多数居て、その声に対応するためフォーステクニカルからナイトロンジャパンに権限が移行したのかも知れない。

私はフォーステクニカルには非常にお世話に成ったし、仕様変更や迅速なオーバーホールなどに助けられてきたが、今後はどうなるのだろう。 と、担当者であったK氏に連絡してみると、元々私のダンパーはナイトロンジャパンで仕様変更やオーバーホールをしていたらしい。

そろそろ私のダンパーも草臥れてきたようで低速の縮みの動きが良くない。 荷重を掛けてコーナーに入るとクタッとロールしてしまう。 ソレを嫌って高速側の縮み減衰を上げているが、非常に乗り心地が悪く路面とのコンタクトも良くない。

遅かれ早かれダンパーをオーバーホールに出す事に成りそうだ。

 

 今月の整備記録

ヒュージブルリンク交換 2010.01.10 107,800km
簡易電圧計装着 2010.01.11 107,800km CARMATE CZ230
点火プラグ交換&オイルエレメント清掃 2010.01.16 108,000km NGK IRIWAY #8
   

■ ベストラップタイムの記録
 
筑波サーキット
 コース2000
1分6秒683(2002.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

1分4秒192(2004.03 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

1分4秒498(2006.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
 

筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

富士スピードウェイ
 新コース
2分03秒127(2008.01 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 フォース
ダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
 
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
 

ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
袖ケ浦
 フォレスト
 レースウェイ
1分16秒808(2009.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD08
 フォース
ダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+ノーマルマフラー

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