11/4に低価格な走行会を友人が企画してくれたので、仕事を休んで袖ケ浦フォレストレースウェイの走行会に参加してきた。
当日の朝は真冬並みの冷え込みで私にしては防寒対策が甘く、寒くて寒くて堪らなかったが、走行時間の午後にはポカポカ陽気となり紫外線が強く少し日に焼けるほどだった。
袖ケ浦は今回が2回目の走行。 前回の反省点を何とか克服したいと意気込んだが、今回は満員御礼となり、そうそうクリアラップは望めない。 友人が企画する走行会はロードスターが主体で、
彼らより若干走行ペースが早いエリーゼは邪魔モノなので慎ましく走らなければならない。 しかし彼が主催する走行会は走行マナーを理解している
人達ばかりで、意識レベルが高くて非常に走りやすいのが特徴。
話は変わって随分前の話だが、彼が企画した筑波の走行会で彼が先頭で私が2番手となって慣熟走行をしている際、いつのまにか走行ペースが
上がり、走行速度が早すぎるとオフィシャルから赤旗を出されて中断となったのは今でも笑い話である。
さて話を今回に戻すと私はこのコースの走行は先程も書いたがまだ3回目、頭の回転が鈍い私は回数走って体に叩き込まないと走りのリズムが掴めないので、とにかく周回をこなして徐々にペースアップ出来ればイイヤと考えていたが、走り出
すと楽しくなってしまい、前日に色々と試そうと思って居たことなど一切忘れてしまった。
これではイカンと途中で我に返って色々と試してみたが、それらを書く前に今回は走行前に全車騒音測定をしたので、その事から書く事にしよう。 ご存知の事と思うが、このサーキットは騒音規制が厳しい。 近隣から苦情が来て走行中止や中断になっては嫌な思いをするので、
今回は主催者の発案で走行前に全車規制をクリアしているか確認する事にしたのだ。
私のマフラーは誰にも咎められる事がない仕様と言っては言い過ぎかも知れないが、問題に成りにくいノーマルマフラー。 これで文句を言われたら手の施しようがない仕様とも言える。 エンジン全開でレヴリミットに当てても測定値は92dBということで全く問題なし。
その音も殆どミッドシップ特有のエンジン音だった。
エリーゼの友人達も余裕でクリア。 私の車は東京の環八沿いという非常に喧噪な場所で測定した際は95dBだったので、これでギリギリかと肩を落としたのだが、今回は
静かな場所で測定出来たので純粋に自車の音だけとなり、結果的に数デシベルの減衰となった。
他の皆さんも対策を施して来場しており、規制値を超えたのは1台だけ。 その1台も仲間達の協力でサイレンサーを装着して規制値をクリア。
一方、私らの枠の前に走る車両は趣が明らかに違う。 どんな集まりかは解らないが、車種はハチロクからフェラーリF40、そして
私の目を引いたのはコイツ、Alfaromeo
33/2 Sport Prototipi
DaytonaというTipo33のレースバージョンだ。
美しくて素晴らしい車だが、排気音は「これで良いのか?」という音をさせながら走行している。 確かに台数は少ないし、完全な全開走行でタイムを削ると言うよりは仲間内で楽しく走ると言う雰囲気のようなので
、近隣に届く音は問題ないのかも知れない。 しかし台数はたったの6台、なんともセレブな走行会だった。
さて、いよいよ私らの番だ。 今回は20分×3ということで15分走って5分で交代、そして再び15分の走行ということで体力的には楽だったが、慌ただしかった。 やはり走行会は真夏以外では30分×2という配分が良いのかも知れない。
1本目は先日の課題克服から始めなければ成らない。 4コーナーの走行ラインとアクセルを入れるポイントの修正、そして10コーナーの55R進入方法の確認
と修正からだ。 その2箇所は1周目から何となく修正して回れるようになった。 であれば次は3コーナー、ここを4速全開で下りながら進入出来れば可成りのアドバンテージと成るはずなのだが、やはり私の技量では怖くて出来ないので諦め
る事とした。
上記の箇所が完璧な走りと成った訳ではないが、それほどタイムに差が出るコーナーでは無いので、私が難しいと思って居る6−7−8コーナーの複合
と最終コーナーに集中する。
この2箇所は先月も書いたが目標物となるものが乏しくリズムが掴みづらい。 ここはジックリと腰を据えて攻略しようと思って居たのだが、速そうな車が
来てアドレナリン噴出。 思考回路がストップし、後追い猿走りになってしまった。
速そうな車が居るとイツモこれだ、この単細胞な思考回路を修正するのが私にとっては一番の課題らしい。
そんな闇雲に走りまくった結果、ベストタイムは1分16秒808。 因みに先日購入したデジスパイスのロガーでは16秒834、この程度なら誤差の範囲だろう。
しかしこのベストタイム、一つだけ言い訳をさせて欲しい。 この時は最終枠の更に最後で、しかも赤旗中断となった周に出たのだが、前走者が減速していて抜く訳に行かないためコントロールラインの手前で減速
したのだ。
もしこの減速がなければ...と言うときに役に立つのがデータロガー。 減速する前の区間で再計測すると16秒3。 ロガー上での理論ベストタイムは16秒1だった。 もう少し走り込めば15秒台には行けそうな気がしているので、巷で言われている筑波の11秒落ちは当を得ているように思う。
恥ずかしながらベストラップの車載とデジスパイスのデータを公開するので興味ある方はご覧頂きたい。
セクターの分割位置は仲間内で統一しないと意味がないので、友人が作ったものを私は使わせて戴いている。
GPSログ http://enthusiast.eos111.com/20091104SFR.bin
走行データ http://enthusiast.eos111.com/20091104SFR_0000.dtb
袖ケ浦のセクター分割位置 http://enthusiast.eos111.com/sodegaura.sci
そして先日、どうしても走り込みが足りないので袖ケ浦フォレストの走行会に再び行く事にした。 前日に見た天気予報は曇りのち晴れ。 夜に降った雨が若干残っているとは思うが何とかドライでは走れそうだ。
早朝、まだ夜も明けていない街道を都下から都心へ向かっていくと、徐々に車が増えて首都高に乗る頃にはまだ夜が明けていないのに日中と変わらない交通量。 徐々に明るくなってきた頃に
は湾岸線からアクアラインへとステアリングを向ける。 こんな時間帯に木更津方面に行く車両など居ないだろうと思ったが、それは大きな間違いだった。
アクアラインの通行料金が安くなった事で交通量は増えたようだ。 まだ木更津あたりは土地も安いので工場や物流の基地にするには都合がよいのかもしれない、と、ガラにも
無いことを思って居たら、やっと海ほたるの辺りまでやって来た。
私はトンネルが大嫌いで、走行中は何かを考えていないと吸い込まれそうな気分になって気持ち悪くなるのだ。
地上に出る、いや違った、海上に出ると遮るモノがないので横風が強い。 今日は風も弱く暖かいと言っていた天気予報は何処に行った? 何だか空も暗いぞ、と思って居たらフロントウィンドウにポツポツ。
その時は前に大きいトラックが走っていたので、おいおいウィンドウォッシャー攻撃は辞めてくれよトラックの運ちゃん、と思って居たのだが、いつまでもポツポツ来るではないか。
それは本当の雨だった。 そしてあっと言う間に雨は本降りになり、激しく雨粒がフロントウィンドウを叩き始めた。
これで一気にモチベーションがダウンしたが、行く先の方は空が明るい。 僅かに期待を残したまま進み、木更津東インターを下りると道はドライ。 空も東の方はまだ明るく太陽も覗いてきそうだ。
と思ったが、ソコから北上すると再びポツポツと来た。 唯一サーキットの近くにあるコンビニで朝食と飲物を購入した頃には再び本降りに。 そして案の定サーキットはフルウェット
で雨も降り止まない。 ここのサーキットは水捌けが極端に悪いので、今日はウェットの練習にしかならないだろう。
1枠目が始まる頃には漸く雨は上がったが路面は見事にフルウェットで川も流れている。 1枠目は慎重に淡々と走って23秒、これはベストの7秒落ち
だがウェットならこんなものか。 私は筑波だとフルウェットで10秒落ち、セミウエットで6秒落ちだった筈なので、もう少し行けそうな気もするが、とにかくココのコースはスリッピー。
しかしそれより何より、今日の走行会は走行しているドライバーのレベルが酷すぎて話に成らない。 コースアウトしても車内に閉じこもったままとか、自分の車両ダメージを確かめるため車両の近くをウロチョロとか....しまいには赤旗出てるのに全開走行。
挙げ句の果てには赤旗の原因と成っているコースアウトした車両に激突して双方とも大破。 これはありえない。 最初にコースアウトした車両のドライバーは車内から出てこないので怪我でもしているのかと心配したが杞憂に終わった。 あとから激突したドライバーも車内に籠もったまま。 これに呆れていたら、更に酷い事が起きて怒鳴ってしまった。
あとから激突したドライバー、オフィシャルが来て積車に乗せる準備を始めたらコースからパドックに消えてしまい、オフィシャルの手伝いもしない。 オフィシャルも慣れていないのかアウディTTの後方に牽引するためのフックが見つからずアタフタ。
※上記画像は別の日にコースアウトしたアルファGTで、本文とは無関係。 場所と状況の説明に用いただけで他意はない事をお断りしておく。 因みにこのドライバーは適切な行動を取っていた事も付け加えておこう。
ここはグラベルが深く、ドライでも嵌ると抜け出せないようだ。 当日はウエットということで更に状況が悪く、土地柄か非常に粘着力のある土が纏わり付いて引きずり出すのに時間を要していた。
そのアウディをコースに引きずり出すため、上記画像のようにネジ込式のフックがフロントに装着してあったのだが、それをリヤに差し替えるという事を知らない
ようだ。 友人と二人で作業を見ていたのだがイライラしてしまった。 こういう時は私らが飛び出していって手伝っても良いのだろうか?
オフィシャルに指示してフロントのフックを取り替えていたらドライバー出現。 頭に血が上っていた私は怒鳴ってしまった。 何故車から離れてパドックに居るんだ! 相変わらず頭に血が上ると冷静な判断が出来ない私であった。
幸いにして私の走ったクラスは比較的マトモだったが、それでもコースアウト多発。 赤旗には成らずともコース外にはみ出てしまうしまう車両がとても多く
、コース上がドロドロなのには参った。
2枠目の走行では更に路面コンディションは悪化し、少し路面も乾き始めているのにタイムは僅かにしか上がらず。 これではイカンと気合いを入れたら発電機のチェックランプがチカチカッと点滅。
あぁ、またオルタか。
今回こそ対策を講じたので大丈夫と思って居たのに、11個目のオルタも終了なのかと嘆きながらハザード付けてパドックに撤収。 リヤのフードを上げて覗き込んだが
、よく見えないのでハードトップを外して再度チェック。 オルタから出ている信号線が端子ごと抜けてしまっていた。
持参した工具箱から油圧ジャッキを取り出し車を持ち上げ、アンダーパネルを外して下に潜る。 オルタを外さなければ応急処置も難しそうだ。 そのためにはオイルフィルターも外さなければならないし
、ということで本日の走行は終了。
さて次の問題はココからどうやって帰るかだ。 バッテリーが持ってくれればココからダビデさんまで自走するが、いつバッテリーが終わるか解らない。 アクアラインの地下トンネルで止まってしまったら私はパニックになる。
しかし今日は幸いにして友人が予備バッテリー持って来て居たのでお借りすることにし、これなら何とか都内までは行けるだろうと言う事が解って一安心。 しかも
都内に住む友人達が一緒に併走してくれるという。 暖かい友人達に感謝。
しかしオルタ、こんなに頻繁に故障するのは何故だ。 しかも故障するとチェックランプが点灯したままと成るなら解るが、最近は壊れるときにはチカチカッと
数回点滅するだけで、その後は消灯したままだ。 この僅かな点滅を見逃したらアウト。 今回は視界に入ったから良かったが、気づかず走っていたら、そして
もしアクアラインのトンネル内でバッテリーが終了していたら...。
ここでオルタが元気かどうか簡単なチェック方法があるのでお伝えしておこう。 まずはクランキング、これが元気でないとバッテリーが消耗しているということで発電不良の疑い有り。
次にアイドリング状態の停止時にブレーキを踏んだとき、メーターの照度が変われば大丈夫。 逆にブレーキ踏んでも照度に変化がなければ発電不良だ。
最後はエンジンの吹け。 全開時にレヴリミットまで淀みなく回れば問題なしだが、最後の500回転が重いときは発電不良の疑い有り。
実はこの日の朝から予兆はあった。 朝一のクランキングに元気がなく、走り出してブレーキを信号待ちで踏んでもメーターの照度が変わらなかったのだ。 これは変だぞと思いつつもサーキットまで来れたのだが、走り出しても7200まで一気に吹けてくれない。 6500までは違和感なく回るのだが最後の一伸びが無い。
私のように壊れるのは異常だが、サーキットを走ってオルタが壊れないエリーゼは皆無だと思って居るので、貴兄もサーキットを走られるのであれば上記を頭の片隅に残しておいて戴ければ幸いである。
後片付けを済ませていると友人達の全走行も終了。 全員の帰宅準備が出来たところでダビデさんまで一緒に移動開始。 恐らく大丈夫とは思いつつも、バッテリーが終わってしまうかもと言う恐怖にドキドキしながら何とか世田谷まで自走完了。
首都高は都心を通過する際に30分ほどの渋滞があったが、何とか極力電気を使わない走法で完走。
アクアラインを前照灯無しで走るのは怖かった。 そして途中から尿意を催したが友人達も同様だったようで、到着するやいなや皆んながトイレに駆け込んだのには笑った。
今回は近所に住む友人も参加していたので帰路は自宅まで送って戴く事が出来た。 加齢臭に包まれた荷物を車内に置いておくと酷い事になるのだが、それを持ち帰れただけでも助かった。 もし助手席がなかったら私はレーシングシューズで電車に乗らねばならなかった
のだ。
しかしオルタネーター、国内で購入すると非常に高価なのだが、英国の通販では2万円程度で購入出来る。 その価格、実に国内の1/3。 だがオルタが最終戦に間に合うように届くか微妙。 もし届かなかったら参戦は断念
すると某所に書いたら、友人が予備にと取り寄せていたオルタを貸してくれる事になった。 本当に私は友人に恵まれている。 ありがたいことだ。
ありがたいと言えば袖ケ浦フォレストで良い事が1つあった。 コースがP−LAPに対応したのだ。 駄目だろうと思いながらもラップショットのスイッチを入れて走ってみると、問題なくカウントするではないか。 周回タイムが計測出来るのは朗報だ。
但し、ラップをカウントするのは1コーナーの僅か手前。 ラップタイムを覗き込んでいると1コーナーへのアプローチが疎かになるので、余裕がある2コーナーまでの区間で確認する事をお薦めする。
そうそう、P-LAP3を使用している貴兄で、筑波2000も走っている場合は裏蓋を開けてディップスイッチの切替をお忘れ無く。 筑波2000は埋め込まれているマグネットは3箇所だが、袖ケ浦はマグネットが1箇所なのだ。
これは個人的な意見だが、マグネット3箇所は不要だと思う。 周回している途中でセンサーが拾えなかったときには誤表示される事となり、それが最後までリセットしなければ不具合を起こしたままカウントされてしまうのだ。 これが1箇所のマグネットであれば、その周回だけカウントされないだけで済む。
セクタータイムが欲しければトランスポンダーを積むかロガーで確認すればよいと思う。 これは私がロガーを購入したから言っているのではない。 前回筑波を走った時にセンサーが磁気を拾えないときがあり、それが原因と成ってラップタイムが正しく拾えなかったのだ。
ラップカウンターにGPSを組み込んでロガー一体型としたらどうだろう。 これが一番効率がよいと思うので、どこかのメーカーさんがやってくれたら売れそうな気がする。 先月号で書いたphotomate887は爆発的に売れているらしい。 あのGPSとの組み合わせならば安価に出来そうに思うのだが。
そうそう、VSD
for GPSという面白いソフトを友人に教えて貰ったので紹介しておこう。 詳細はリンク先を見て戴くとして、概要はと言うとこのソフトはGPS
データロガーで記録したログファイルと,車載ビデオカメラの映像を合成してメーターを合成表示 (スーパーインポーズ) するソフトだ。
具体的には以下の通り。
- スピードメーター・加速度の合成表示
- 走行ラインの表示
- 簡易ラップタイム計測・表示
これは元々photomate887で稼働するソフトなのでデジスパイスでも出来るはずなのだが、先月号で紹介したソフトも私は上手く稼働出来ていないので何か設定を間違えているようだ。 しかしLAP+用にリセッティングするとデジスパイスで使用出来なくなる危険があるので私は深入りしないでいる。
デジスパイスでもLAP+でも上手に稼働している人が居られたらアドバイスを戴けると嬉しい。 私のスキルではこれ以上は怖くて手が出せないので。