何かと話題の絶えない袖ケ浦フォレストレースウェイを走ってみた。
まず第一印象だが...ショボイ。 施設全般がショボく安全性に疑問有り。
コースの大半がガードレールのみで区画されていると言うのは危険すぎる。 出来ればランオフエリアを舗装して欲しいところだが、それが難しいとしても最低限
ガードレール前にスポンジバリアが欲しい。 あとはコーナー
のイン側とアウト側、いやアウト側だけでも良いから縁石(ゼブラゾーン)が欲しい。
現状は殆どの部分が通常の舗装のみで、コース外エリアとの段差がありすぎる事からコースを外すとグラベルに足をすくわれて横転してしまう可能性もある。
と、出鼻から辛辣なコメントをしたが、コースレイアウトは自体は楽しい。 ただ、大半がブラインドコーナーであることから、コーナーポストのオフィシャルが素早い判断をしなければ重大な事故に繋がる
危険性は有る。
そして例の騒音問題。 私はこのコースを走るためにマフラーを純正のノーマルに戻したのだ。 実のところ爆音でも大丈夫ではないかと思って居たのだが、煩い車は走らせてくれないというのは事実だった。 いわゆる車検対応マフラーであれば問題無さそうというのが私の見解だが、不安な方はサーキットに直接問い合わせた方が良いだろう。
上記がコース全体図だが、コース名に森の名前があることから解るように、山の中に作ったコースのためコース図だけでは解らないアップダウンが可成りある。
そしてその山が徒と成り、1コーナーには雨が降った後にアウト側からイン側に向かって川が出来てしまう。
初走行日は暑いほどの快晴だったのだが、前日に降った分と思われる雨が法面からしみ出てきており、午前中の走行枠だけでは1コーナーのクリップ辺りは乾かなかった。 ここは比較的速度域の高い3速で抜けていくコーナーのため、ドライとウエットではラインも変わってしまう。
袖ケ浦の特徴として、FSWの広さはないがコース幅は全体的には広目。 なのだが、攻め込んでいくとセーフティマージンが少ないことから思い切って
行くにはリスクが高い。 そしてもう一つの難点がある。 ここは廻りが土や林なので土埃が立ちやすく非常にダスティだ。
コースアウトした訳でもないのに下回りは土埃がビッシリ。 更に虫類が多く、この日も数匹のバッタやトンボを昇天させてしまった。
さて、こんな話を続けてもツマラナイだけだろう。 貴兄も私も興味が有るのはコースの攻略法。 新しく出来たコースは、イチ早く攻略法を見つけて走り込んだ人の勝ち。
今回1時間ほど走らせて戴いた第一印象を元に、自分メモ的な攻略法を考えてみた。
まずは1コーナー。 この直線での到達速度はおよそ160km/h。
コンクリート壁にコーナーまでの距離を表した看板があるが、小さい上に配色が悪くて読み取れない。
ブリッジを少し越えた所の外側に消火器が置いてあり、それを示す蛍光オレンジの標識が立っているので暫定的に其処をブレーキングポイントとしたが、大きく外しては居なさそう。
このコーナーのイン側にはピットアウトする際のラインが引かれており、
走行中にピットアウトしてくる車両が有る場合は出てくる車両もアプローチする車両も十分注意する必要がある。 練習走行や予選時、更にはバトルと成って併走でストレートを走って来た際には要注意だ。
そして前述したようにアウト側から土を含んだ水が流れて川になりやすいので、路面状況とピットの動きに注意が必要。 更にカントが少ない事から早めにアクセルを踏んでリヤのトラクションを強めに掛ける方が安定するように感じた
が、クリップから先は急激に上り坂と成るので一旦縮んだフロントサスが伸びることでフロントの荷重も抜けやすく、進入で車の姿勢を作り切れていないとアンダーが出るだろう。
コース図に表示している赤のラインはSタイヤを履いたエクシージSで、これは相当手が入った車両。 因みにタイムは1分12秒。 一方、青のラインはプロが乗ったZ34でタイムは1分15秒なのだが、車両の詳細は不明。
2コーナーへのアプローチはキツ目の上り坂でコーナーへの入口しか見えないブラインドコーナー。 曲率は大きいのだがカントが殆ど付いていないため全開で加速していくのは度胸がいる。
カントが付いていないと視覚的に見える路面が少なくなるので、それも果敢に攻められなくなる要因かも知れない。
上の図ではアプローチは点線表示なので減速しているが、シッカリとトラクションがリアに掛かっていればケツを振るようなことは無かったので、私らの車ならスピードレンジも知れているので慣れてしまえばクリップ辺りで4速にシフトアップして全開で行ける
。
だがクリップ辺りが坂の頂上に成っているようで、其処から先も良く見えない。
そしてこのあたりはダスティで前を走る車が土埃を舞上げていく事が多かったので、状況や天候によってはグリップが落ちることも考えられるので全開で踏み切るのは慎重に。
2コーナーを抜けると今度は下り坂で、スピードが最も乗るポイントと成る。 3コーナー手前にポストが有るのだが、その辺りを減速ポイントとしてフロントに荷重を掛け
、3コーナーにアプローチ。
クリップをかすめたら少しだけ加速し、ややステアリングを右に切りながらの旋回ブレーキングでセカンドにシフトダウン。 この3コーナー、全開で下ってクリップ過ぎた辺りで旋回しながらのフルブレーキングという芸当が出来ればライバルを圧倒することが出来そうだが、ここは道幅が狭いように思えたので無理は禁物。
4速全開で止まれなければ相当なダメージが待ち受ける。
実際のところ、ココでスピンしたりコースアウトしている車両が最も多かった。
ヘアピン状の4コーナーは人によって様々。 私はブレーキングで無理をせずに少し小回りをしてみたが、参考図の2台は出口で思いっきり外まで車を向けているので、緩やかなラインで速度を乗せる方が有利
ということらしい。
次回は減速を少し緩めて通過速度を上げてみようと思う。 曲率がキツイので進入は大外からではなくミドルよりややアウト程度で良いと思うが、これも走ってみないと何とも言えない。
ヘアピンからは再び上り坂で、ここもコースがどのようになっているのか見えない。 緩く左右に切り返す5コーナーと6コーナーは共に100Rだが、6コーナーは何故か曲率が100Rとは思えない。
というのもこのコーナーの途中から下り坂となるのだが、全くカントのない逆バンクなので、アプローチするあたりからアクセルはパーシャルとなり、様子を伺うような走りになってしまう。
この6−7−8の複合コーナーは奥に行くに従いキツクなるのだが、机上で見ると7コーナーの辺りで外に孕んで8コーナーのクリップめがけて下っていく方法が良さそうに思えてきた。
しかし先の見えない丘越
え複合コーナーなので6コーナーから7コーナー手前までを全開で行くのは心理的に相当厳しい。 更にココは目標物がないのも攻めにくいと感じさせる原因。
帰宅して車載ビデオを見ていたらあることに気づいた。 7コーナー奥に見える林の中心が盛り上がっているので、この少し高い樹木を目指してアクセルを踏んでいくと7コーナーのラインはイイ線行くかもしれない。
このあたりは皆さんの意見を伺いたいので走行後に仲間に聞いてみたが、誰もがここは「難しい」と言っていたのでココを攻略出来れば相当なアドバンテージとなるだろう。
そうそう、8コーナーは少し荷重が抜けやすく、私のお粗末なセッティングとウデでは少し手前からアクセルを入れてトラクション重視としなければテールハッピーに
陥りやすかったので、此処は下り始めたらアクセルオンで行けるライン取りが良さそうに思う。
ライン取りと言えばロガー画像のラインはインベタに近いラインと成っているが、
パワーや重量のある車両ではこのラインが安全なのだろう。 だが私らのような車両では、3枚目の車載画像のようにブリッジが見えるまではミドルよりはややアウト気味の位置から、少し奥目にクリップを取るラインを狙うようにしよう。
そうそう、8コーナーは下っているのだが7コーナーを抜けて下り始める所からアクセルを入れると丁度良いかも知れない。 何れにしてもここは目標物が掴みにくいので、もう少し廻りの状況を観察して目印を付けておきたいところ。
曲率一定で180度ターンとなる10コーナーへは、その前の9コーナーをギリギリのイン側を通過する必要があるのだが、8コーナーで大きくアウトまで膨らむと10コーナーへのアプローチがキツイ。
私は10コーナーへのアプローチをミドルからの進入と成ってしまったが、ここは上手く処理して9コーナーからはミドルより車一台分アウト側
を目指してアプローチすると次のコーナーのスピードが上がだろう。
私はセカンドまで落として曲がったが、曲率から言うとサードで曲がれるはずだ。 つまりライン取りが悪いからセカンドを選ばざるを得なくな
った訳なのだが、セカンドではクリップ過ぎで吹けきってしまうので一番横Gが掛かるところでシフトアップせざるを得なかった。
そして進入がキツイので10コーナーの立上りではアウトに膨らんでしまう。 当然のことながら膨らみすぎると第2ヘアピンの11コーナーの進入がタイトになりすぎるので、やはりアプローチでアウト側から進入してミドルで立ち上がるラインが良さそうだが、私のセッティングで3速旋回をしてトラクションが抜けずに保ってくれるか非常に不安。
この第2ヘアピンは比較的出口に余裕があるので、思い切ってアクセルを踏んでいきたいのだが、ここもカントが殆ど付いていないので出口がやや厳しい。 フロントにブレーキングでシッカリと荷重を載せてからステアリングを入れる事でタイヤを押潰し、目一杯トラクションを掛けてクリアしたい。
ここをダラダラとメリハリのない抜け方をしてしまうと最終コーナーに向けての上り坂でパワーを食われてしまい、2ヘアを上手に抜けて来た格下の車両にパスされることも有りそうだ。
最終コーナー手前にも緩いコーナーがあるがココは単独なら大外廻りが良いだろう。 とにかくスピードを上げることを第一優先としたい。 しかしバトルと成れば話は別。 最短距離で最終コーナーを目指し、アプローチで並んでしまうと楽しいことに成りそうだ。 そうさせないためにも2ヘアの脱出スピードは重視しなければならないだろう。
さて最終コーナー、ここは上り坂の頂上辺りにあるクリップを縁石の終わり辺りの奥に取らないと
アンダーが出てハミ出してしまう。 最初はセカンドで回っていたが、間違いなく3速だ。 試しにアクセルオフだけで曲がれるか試したが無謀だった。
ウデが有れば旋回ブレーキングでノーズを向けてクリップを目指したいが、直線的にブレーキングしてオーソドックスなアウト・イン・アウトが無難かも知れない。
ここは曲がりきった所でフラットになるのでフロントサスが伸びてしまいアンダーが出ることから、前述したようにクリップを奥に取ることが必須。 そしてカントの少ないレイアウトと言う事でステアリングを入れ始めるポイントは少し奥目にするしか無い。
と、以上が私の第一印象。
ラップタイムは闇雲に走った1本目が1分18秒7で、コースが少し解った2本目が17秒661と1秒短縮。 まだこの時点でも1コーナーの川は無くなっていなかった事を考慮し
(爆音マフラーのパワー重視仕様で走れないのがキツイが)、目標タイムはネオバで15秒台としたい。
※初走行した冴えない走りの車載動画はイツモの所にアップ済
そうそう、ここのコースはP−LAPが使用出来ないので、昔使っていたストップウォッチをステアリングに貼り付けて使用した。 走りながらタイムが確認出来ないのは辛いので、貴兄も何かしらの対策をしておくことを勧める。
・デジスパイス
袖ケ浦攻略法で使用したコース図、実はこれデジスパイスと言うロガーのデータだ。 以前からロガーの良さは解っていたが、レーシングテクノロジー社などは高機能故の価格の高さと
アプリケーションソフトが英語というハードルの高さがネックで購入の対象とは成らなかった。
所が今年発売開始されたデジスパイスは私にも扱える日本語仕様で、価格も安くはないが何とか手が届く範囲。 新しいサーキットのコース図も走行データも入手出来ることから思わず購入。 何とか上手く使って
自分の糧としたい。
ところでこのデジスパイス、安っぽくテプラでデジスパイスと書いたシールが貼ってあったのが気になり、剥がしてみると御覧の通り。 Photomateと書いてある。 いや、剥がさなくても裏にシッカリPhotomateと書いてあった。
http://item.rakuten.co.jp/ida-online/photomate_887/
これならココで税込9000円弱。
http://dp3.jp/dp3/LAP+/gps.html
しかも汎用解析ソフト(Lap+)は上記サイトから無料でダウンロード可能だが、デジスパイスのソフトはデジスパイスから売られているGPSユニットでしか作動しないらしい。 そりゃそうだ、これでソフトさえ入手出来れば動いてしまうのでは悲しすぎる。
でも、Lap+はジムカーナ屋さんの間では評判良いらしい。 デジスパイスのGPSでもLap+は使用出来るようなので、格安ロガーが気になる方は自己責任でどうぞ。
・オルタ保護用防護ネット
前回オルタが壊れた原因は冷却ダクトから侵入した異物が原因だった。 今使っているオルタを最後にしたいので、同じ轍を踏まぬよう防護ネットを装着することにした。
用意したのはアルミ製のネットで、これは網戸に使用するモノ。 真鍮やステンレスも良いのだが偶々我家に有ったので。
それをこの位置に装着する。 初めはダクト出口に装着しようかと思ったが、入り込んだ異物除去が面倒なので入口にした。
装着後はこんな感じ。 内側から見ると綺麗な仕事ではないし通過する空気量も確実に減少したと思うが、まぁ異物が入らずにネットも外れなければOK
だ。
・オイル消費
今年オーバーホールしたエンジンだが、私の使い方は優しくないので既にオイル消費が始まった。 今回のオイル交換でドレンプラグを外して見ると、マグネット部分にはコンモリと鉄粉が。
オイルはスポンサーになっていたエボレックスさんが外れてしまったのでモチュールに戻そうと思ったが、モチュールの並行輸入が殆ど壊滅状態。 一時期は某所でリッター1,500円程度の価格で購入させて戴いたが、いつ入荷するか全く解らないという。
ではと比較的信用出来るオイルメーカーのものを検索したが、レッドラインも余りやすくないし、此方も価格が高騰している。 米国からの並行だから円高の昨今なら安くなって良いはずなのだが。
さてどうしたものか。 今回はエボレックスさんからSRS40を購入したが、私のオイル使用量は尋常ではない。 (だからエボレックスさんからも泣きが入ったのだが)
一時期使用していたモービル1のレースプルーブン0w-40にしようか。 モービル1は0w-40のみが本当の100%化学合成で、他のは違うのは有名な話。 でもローバーのKエンジンには下が0というのはシャバすぎるような気がする。 ラッシュアジャスターを使用している弁機構なので油圧確保は確実にしたい。