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2009.09




今月も相も変わらず不調


 
純正パーツの信頼性

先月も嘆き捲った不調だが、今月も泣かされた。

上の画像はドラシャのデフ左側、僅かに湿っているがコレは修理後。 このオイルシールは定期的にオイル漏れが起きるので、予備にと英国エリーゼパーツの通販を利用して同じくアキレス腱であるハブベアリングと共に購入しておいたものを用いて修理したのだが、交換後200キロでダダ漏れ。

何故だと憤りながらシールを見ると、シールの金属部分(私のは後期型のBタイプ)に摺れて光沢が出ている箇所を発見。 どうやらシャフトの振れがシールとのクリアランスを超えて下地部分まで及んでしまい、金属同士が摺れた摩擦熱によってシールがいとも簡単に逝ってしまったようだ。

原因と成る要素は2つ。

1つは何らかの原因でシャフトにガタが出てクリアランス過大となって干渉が起きた。 もう1つはオイルシール自体の製品不良。 以前も書かせて戴いたが、最近のローバーパーツは品質低下が著しく、新品だからと言って信用できなくなっている。

ダビデさんにストックしてあったBタイプの左側デフオイルシールと見比べたが、目視では解らない。 ではとノギスを用いて内径を計測すると、0.3ミリほど通販モノの方が小さかった。

僅か0.3ミリで違いがあるのか? それともシャフトに問題があるのか? 幸いにしてシャフトは新品があるが、これもエリーゼパーツから購入したモノなので信用してはいけないかも知れないのが辛いところ。 シャフト交換かシール交換か悩んだが、まずは信用できないオイルシールの交換で様子を見て、それで駄目ならシャフト交換を行うこととした。

シールを外すとオイルが排出されてしまうので序でにミッションオイル交換。 今のところ不具合の起きにくいニューテックのNC70を注入。

テストドライブは箱根。 久しぶりの箱根散歩だ。 以前は毎週のように通ったが、今年は6月と7月に1回ずつ訪れているのだが、両月とも濃霧と小雨で走る事が出来ず、何となく拒否されているようで足が遠のいていた。

だが、この日は快晴。 若い頃からの知人達にも会えて久しぶりにランデブー。 新しいロードスターも乗り手次第というコトが良く解った。 タイヤも綺麗に溶け、気持ちの良い汗をかかせて戴いた。

さて、問題はデフオイルシール。 恐る恐る覗き込むと...ドライ。 よし、大丈夫だ。 ということは僅か0.3ミリの製品誤差なのか、材質の問題かは解らないが、何れにしても新たに購入したオイルシールに問題があった事だけは明確になった。

それにしても今後もこんな具合で純正パーツの不良によるトラブルが頻発するようでは堪らない、何とかならないものか。

 

 

ハザードスイッチの不具合

これも頻繁に故障するパーツとして最近は仲間達も困っているのがハザードスイッチ。 奥多摩を散歩していた際、友人達と楽しくランデブーしていたのだが、ペースダウンしなければ成らない状況になったためハザードスイッチをオン。 後続の仲間達にも伝わったのでハザードをオフ。 しかし何度押してもスイッチが戻ってこない。

やがて信号で脇道に逸れる事が出来る場所に来たので、迷うことなくコースオフ。 停車している私に「どうした?」と彼ら。 実はハザードスイッチが戻らなくなったと言うと、彼らは「相変わらずネタには事欠かないですねぇ」と痛烈な一撃。

こんなことばかり書いているからか、偶に散歩中に読者に話しかけられることがあるのだが、「今月は何か壊れましたか?」とか、「エリーゼ欲しいのですが、壊れるんですよね?」というのが挨拶代わりになっており悲しい。

しかしこの程度の不具合は不具合ではないと何故か強気に答え、その日は二度とハザードなんか使わないぞと心に決めたのだが、やはりハザードスイッチが使えないのは不便だ。

なにしろ譲って貰った時などに使う「サンキューハザード」が使えないのが辛い。 せっかく気持ちよく挨拶を返したいのに、挨拶無しでは此方の気持ちが伝わらないだけでなく、相手も気分を害してしまうのでは元も子もない。

面倒なのは承知の上、意を決してスイッチ類を全て外して見た。

なんてことだ。
こんなに汚れているとは。

これでは塵芥によって不具合が起きても何も不思議ではない。 積年の汚れは予想以上、見た目でコレだから内部は一体どうなっている事やら。 綺麗に洗浄したいところだが、洗浄に適したものが無い。 シリコンスプレーと556が手元にあるのだが、両方ともここには使ってはならない。

友人達に聞くと、接点復活材を使えと言われたが残念ながらストックはない。 友人お薦めのケイグもバラす事が出来れば内部に使いたいのだが、このスイッチは分解不可能。 そしてどうやら不具合は接触不良ではなく、金属によるバネの不具合が起きているようで手の施しようがない。

こうなると新品パーツを購入するかスイッチを自作するかのどちらかだ。

新品パーツはデフのオイルシールと11個目のオルタのおかげで出費を控えざるを得ないので、ちょうど夏休みという事もあり今回は自作コースを取ることにした。

まずはスイッチを全て取り外すのだが、ココまで来るには先ずメーターの取り外しから。 メーターを取り外す際にトリップメーターのリセットスイッチがコラムのカバーに付いているのを邪魔と思った貴兄、あれは自作でカシメギボシでコネクター化しておくと便利だ。

後述するが、今回は後付けメーターを更新した際もコラム廻りをバラす必要があり、非常に重宝した。 これは全てのシリーズ1ユーザーにお勧めしておきたい。 掃除するにしても何をするにも便利なのだ。

そんなこんなでメーターを外したら少し狭いがスイッチの裏に手を差し込み、手前のコネクターから一つずつ丁寧に引き抜いていく。 この時、コネクターの色が何色かメモすることを忘れずに。 僅かなメモが後の作業を楽にするのだ。 面倒な方は携帯で画像を残しておくのでも良い。 私は自分を信用していないのでメモと写真の両方を使用している。

肝心のハザードスイッチのコネクターは黒、そしてこの紫の配線がメイン電源であることが解った。 となれば後は簡単。 ここに手動スイッチを割り込ませれば良いのだ。 簡単簡単。

一番左側のダミースイッチを利用して完成。 元々のハザードは押した状態とし、必要なときに新設スイッチを押せばよい。

用事があったので自宅から出発、暫く直進して井の頭通りを左折。 あれ? ウインカーが点かないぞ。 アタフタしながら押し込んだハザードスイッチを何とか復帰。 そして新設スイッチをオンにしておきウインカーを付けてみると問題なく動作。

新設スイッチ大失敗。

帰宅後に回路図を見て納得。 これは相当に複雑な回路になっていて素人の私がサクサクっと作れるような代物ではない。 仕方ない、ハザードスイッチは機を見て手に入れたら交換するしか無さそうだ。

 

夏休みの工作

今年の初めに壊れて動かなく成っていた油温計。 エンジンの慣らし中に故障したため今回のエンジンが街乗りやサーキットでどの程度の油温なのか解って居らず、温度管理が疎かになっていた。

愛用していた大森のメーターは油温センサーが弱く、もう4回ほど交換したのだが大森メーターは随分前に廃業。 もうパーツは入手不可能になっていた。 仕方ないので似たようなメーターを探したが、似ていると思われるトラストも会社更生法の適用後は後付けメーターからは撤退。

HKSにも油温計は無く、信用できそうなメーカーはDefiぐらい。 しかしDefiは高価で、別体のユニットも購入しなければ成らない。 そうだ、こんな時はヤフオク。 「油温計 52(ファイ)」で検索すると大量にヒットしたが、その殆どが台湾のオートゲージ。

なんだ、オートゲージって? 実は私、オートゲージというメーカーは全く知らなかったのだ。 オートゲージの油温計でも数種類有るようで、おもちゃのようなメーターから使えそうなメーターまで様々。 しかし使えそうなタイプはスモークレンズ、これは気に入らない。

気に入らなかったが、他に選択肢は無かったので1円スタートのオークションに入札。 タイムアップ寸前にグングンと価格が上昇して撃沈。 調べてみると日本向けの製品はセンサーが1/8PTなのだが、並行モノは1/8NPTとかでアダプターが必要らしい。

ネットを駆使して色々と調べたが、今時の人達はショップに任せてしまうようでオートゲージ社の油温計取付と検索してもヒットしない。

仕方ないので仕入れているショップの情報を読んでみると、ワーニングが調整できる高機能タイプと118度で固定されているタイプとに別れ、更に固定タイプにはブザーが付いているタイプと無しのタイプが有るらしい。(そのブザー、かなりウザイらしい)

よし、ターゲットは決まった。 ブザー無しの118度ワーニング、バックライトはホワイトLED、日本向けの1/8PTタイプセンサー、270度スケールの52φ。 出来れば3500円程度で購入したかったが熱くなってしまい4100円で落札。 それでもDefiに比べたら破格値、安物買いの銭失いかも知れないが。

これが届いたメーター。 ハッキリ言って安っぽい。 メーターのレンズが無反射加工されていないので映り込みが激しく、これにはガッカリした。

しかし私の購入した業者のは日本向けのためなのか、取扱説明書が英語モノと日本語モノの両方が入っており、これには助けられた。

さてと、まずはメーター廻りをバラさねば始まらない。 新規配線の引き込みは面倒なので既存を再利用する方向で。

念のために既存配線をチェック。 導通と抵抗値を確認していくが、導通の足りない箇所を発見。 もしかして大森のメーターはセンサー不良ではなく、配線の断線が原因か?

センサー側の配線をチェックしていくと一本がスルッと抜けてきた。 おいおい、勘弁してくれよ。 大森のセンサーハーネス、途中で半田付けはしてあるがケーブルが延長してあるではないか。

そしてその半田付けが甘かったようで、その部分で断線していた。 他のケーブルももう1本が半田付けされていたが、こちらの半田付けも素人っぽい仕上がりだった。 何らかの原因で4本のウチ2本の配線だけ短かったのを延長したようだ。

非常に悔しいが、コレに気づいたときは既に大森のメーターはセンサーと共に取り外してしまったし、コネクターの形状が異なるので全てのコネクターをカットした後だった。

もう後には退けない。

気を取り直して作業開始。 まずはセンサーの確認から。

右が大森で左がオートゲージ。 両方とも1/8PTタイプセンサーなのを確認。 テフロンのシールテープを巻いて準備完了。 しかしセンサーの配線が剥き出しってのは如何なモノか、これは後でコルゲートチューブで保護が必要だ。

サクッとセンサーの取り付け完了。 勿論、コルゲートチューブでの保護も怠りなく。 周囲が汚いのは撮影後に清掃済。

配線は既存のモノで支障ないようなので再利用、このオートゲージのメーター、イグニッションのオン時にオープニングセレモニーが、イグニッションのオフ時にエンディングが有るため常時12V電源に接続する必要があるのだが、別にセレモニーなどどうでも良いので常時電源には接続しない方法にしたのだが、常時電源のケーブルを接続しないと盤面が点滅してウザイので通常電源に両方のケーブルを接続した。

これだとイグニッションをオフにすると指針のまま電源が落ちるのだが、気に成らないし機能には支障がないようなので私はこのままとした。

日蔭やハードトップ装着時は問題ないが、強い日差しの元では些か照度が足りないように感じる。 イルミ配線を接続してあるのでライトオン時には照度が落ちる仕組みになっているが、通常用が夜間用でも良いとさえ思う。

さて、実際にサーキットを走ってみたが使用上の問題はない。 指針もブレなど無く、正確かどうかは解らないが2度ほど同じような状況で走ってみたが、2度とも同じ指針だったので目安には成るはずだ。

因みに8月12日と8月22日に筑波のスポーツ走行を走ったのだが、両日とも最高油温105度で同一。 高速道路を法定速度程度で巡航すると72度。 どうも以前の記憶より各々5度ずつ低いような気がするが、まぁ良しとしよう。

そうそう、水温も以前は90度まで上昇したのが84度以上には上がらなかったので、エンジンがマトモであればこの程度なのかも知れない。 と、言う事にしておこう。

しかしこのエンジンもサーキットを走るとオイルが減るようになった。

そしてご覧の通り。 1000キロ程度の走行でマグネットに鉄粉がコノぐらい。 10万キロの走行でエンジン3機目。 ということは5万キロは持つと言う事か?

 

雑記

先月施工したオルタの遮熱板、中々出来がよいので参考に成ればと画像を幾つか貼っておく。 とは言っても、私のエキマニはウォッティさんの初期モノで今は手に入らないもの。 そして今は熱対策で形状変更されているらしいので、私のようにエキマニがオルタの直近まで来ている人は少数だろう。

しかしオルタが逝ってしまう人は後を絶たないのも事実。 何か決定的な解決策をとなれば他メーカーの熱に強い製品の流用か対策パーツが出来るのを待つしかない訳で、それまではこの様な施工で凌ぐしかないのだ。

遮熱板はシッカリとエキマニを遮断し、冷却ダクトはオルタに直接風が当たるように。 が、私の10個目のオルタはダクトから進入したゴミがオルタを破壊。 ダクトにゴミをキャッチする網をつける必要があるようだ。

しかし網目を細かくすると風通しが良くない訳で、世の中上手く行かないモノだ。

 

そうそう、またまたエンジンが揺れ出したので今度は何かと調べてみた。

原因はコレ。 矢印のボルトが緩んでおり、ロックナットを調べてみるとナイロン部分がガタガタ。 10万キロも酷使されてれば当然か。

 

愚息に足車を貸したらこのアリサマ。 自宅前の路地を曲がるところでガリッ。 行けると思ったらしい。 ミラーで確認しないで狭い曲がり角を進むバカが居るか? しかもガリッとなったところでブレーキ踏まないし。

そういう私も初心者マークの頃に親父の車をぶつけたんだった。 しかもオヤジが大事にしていた愛車、S130を橋の欄干にクラッシュ。 右リアのロアアーム折ってしまって走行不能。 滅茶苦茶怒られて、暫く口をきいてくれなかったな。

 

今月の整備記録

左側デフオイルシール交換 2009.08.08 102,150km エリーゼパーツから購入純正パーツ
ミッションオイル交換 2009.08.12 102,250km NUTEC NC70 75W90
左側デフオイルシール交換 2009.08.12 102,250km 国内購入純正パーツ
油温計交換 2009.08.12 102,300km オートゲージの電子式に交換
エンジンオイル+オイルエレメント交換 2009.08.13 102,367km EVOLEX SRS40(10w-40)
エンジンマウント、ナイロンロックナット交換 2009.08.23 103,000km 12mm新品ナイロンロックナット

ベストラップタイムの記録
 
筑波サーキット
 コース2000
1分6秒683(2002.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

1分4秒192(2004.03 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

1分4秒498(2006.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー

 
 
筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

富士スピードウェイ
 新コース
2分03秒127(2008.01 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 フォース
ダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー

 
ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

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