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2009.07




111cupRd.3 決勝は先月の前戦とは打って変わって真夏のような天候で、目に汗が入るほど


 
  不調発症、111cupRd.3 筑波

コロコロ変わる週間天気予報を見ながら一喜一憂、前戦がウェットだっただけに今回はドライで走りたいと誰もが思った第3戦、そんな願いを御天道様が受け入れて戴けたようで天気予報は曇りのち晴れ、そして予想最高気温は28度。

いや、そんなに晴れてくれなくても良いんだが。

今回の111cup前週と来週には同じくエリーゼの草レースであるエリーゼスーパーテックがあり、流石に3週連続で走るのはチョット、と言う方に加えてこの不景気。 そんなことからか今回も台数は少なめ。

それでも気合いの入ったエントラント達は早朝からやって来る。

ゲートオープンは6時半、しかし5時頃に常磐道を東京から北上するとゼッケン付けた車両が自走していたり、ローダーに積まれて運ばれていたりするのを見ると嬉しくなってくる。 ドコの誰かは知らなくても同じ趣味を持つ者同士、車内から挨拶されたり合図を送ってくれたりすると俄然テンションアップ。

現地に到着し、車から降りてみると暑くも寒くもなく丁度良い。 この天候ならベストなのだが....

やがて車検・ドラミと続いて予選開始、コースインのためにピットレーンで待つが、定刻になっても待たされたまま。 どうやらトラブルが発生して戻れない車両があるようだ。 オイルも出ているらしい。

しかし今回は私も人ごとではない。 実は前日に整備した際、洗車した際に足下に虹色の光彩を放った水が流れてきたのだ。 慌てて点検すると漏れている場所はVVCユニットが有る、タイミングベルトと反対側のプーリーカバー下あたり。 見方によってはヘッドガスケットから漏れているようにも見える。

滲んでいる程度であれば良かったのだが、ご覧の通りミッションケースまで濡れている状態。 勿論オイルが滴る状態でサーキットを走れば皆さんに迷惑をお掛けすることになるので、綺麗に洗い流して様子を見ることにした。

開けて見たプーリーカバーはご覧の通り。 どうやらカムのオイルシールがダメなようだ。 実はこのオイルシール、中国製になってからは各ショップでオイル漏れ多発。 このオイルシールを使うならストックしてある中古エンジンのオイルシールを再利用したほうがマシという意見が有るほど酷い品質らしい。

エンジンを組んで戴いたときにクランクのオイルシールがダメだと書かせて戴いたが、中国製のローバーエンジン用オイルシールは悉くダメなのかも知れない。 英国の通販で購入しても中国製が来てしまうから質が悪い。 もう英国製ローバーのシールは手に入らないのだろうか。 本当に困ったモノだ。

という事で予選時には該当箇所に目一杯ブレーキクリーナーを吹きかけて洗浄。 僅かな滲みも一切無いように執拗とも思える洗浄を施してエンジン始動。 エリーゼはアンダーパネルでエンジンルームは完全に覆われているため、多少のオイル漏れであればコースにオイルを垂らしてしまうことはないのが嬉しい。

 

予選

それでも多少は不安が有るので少しドキドキしながらコースイン。 おや? 今回はコンディションが良くないのかタイヤのグリップが悪く感じられ、思ったようなドライビングが出来ない。

ベストの1秒落ちという不甲斐ないタイムしか刻めないが、オイル漏れも気になるし、それに加えてシフトアップの度に右の後ろから異音と共に駆動系のロスを感じる。 これはダメだと早々にアタック終了。

パドックに戻って先ずはオイル漏れのチェック。

ヘッドガスケットの辺りに漏れた跡が2本。 ミッションケースまで垂れている様子はない。 主治医のダビデ店長さんと顔を見合わせ、「これぐらいの漏れなら大丈夫だね」と意見が一致。

が安堵している暇はない、駆動系がおかしいのかをチェック。 まずはハブベアリングを疑う...が、ガタは出ていないようだ。 しかしアクセルのオンオフで「カチャッ」と音がするのはベアリング破損とは限らない。 トーリンクが逝っても音が出る。

ということでトーリンクをチェックしてみたが、こちらもマダ最近交換したばかりで問題なし。 何が原因なのか? もしかしてケチって交換しなかったフライホイールか? だとしても此処ではどうにも成らない。

ところでスッカリ忘れていた予選結果だが、タイムが出なかったのは私だけではなく、全体的にベストの1秒落ち程度らしい。 皆んなが集まってタイムを確認、自分だけがイケテ無かったのではないと解って顔が綻ぶ、そんな姿はまるでテストの点数が悪かった時の悪ガキのよう。 これは端から見ると笑えるかもしれない。

どこかの草レースチームがBIG KID'S MEETING(BKM)と言うのを作っているが、正にそう。私らのレースは大きくなった子供の集まりだな。(但し、走りのバトルは大人)

そんな予選終了から決勝までの今回待機時間は3時間半。 予選後直ぐに決勝というのも辛いが、待ちが長いのも結構辛い。 しかも過ごしやすかった予選時と比べると御天道様が本気モード、梅雨入り間近なのに真夏のような日差しがエントラント達に降り注ぎ、気温はグングン上昇して30度目前、恐らく日向では30度を超えているはず。

 

決勝

決勝はそんな真夏のような日差しの下、インタークラブのレースはダブルレイヤー以上のレーシングスーツ着用が義務なので仕方ないが、車に乗り込んだ時点で既に汗だく、メガネが汗で鼻からずり落ちそうだ。

決勝スタート、今回はレッドシグナルからあっと言う間にブラックアウトとなり慌てたが、ストールするなどのトラブルは無し。 1コーナーでの接触もなく、大きい子供達は大人の行動で恙なくレースは進んでいく。 が、1ヘア手前で片輪をグラベルに落としてしまった車両が居たようで土煙が上がった。

が、幸いにしてここでも冷静な判断によって全車クリア。 本当にエントラント達のスキルアップは目覚ましい。 廻りを良く見て走っているし、何かあったときの対処が素晴らしい。

だが各所でバトルは勃発、特に中盤辺りの各クラス入り交じっている所では楽しい戦いが繰り広げられたらしい。

このように目まぐるしく車両が入れ替わっている。 バトルの楽しさは走っている者にしか解らない。

一方の私、予選で不調になってしまった動力伝達系統はスタートしてまもなく発症。 まずは異音と駆動ロスだったが、何故か1ヘアの脱出で右のリアからカタカタと、聞いたことがない音がする。

すると更に症状は悪化し、まともにクラッチを繋ぐと動力伝達に一呼吸の間が出来る。 この時はフライホイールかと疑っていたので、これ以上悪化しては走行不能になってはいけないと、クラッチミートが可能な限り優しく繋がるようにアクセルとクラッチをコントロール。

その行為はかなりのタイムロスになるのは覚悟の上。 ここまで3位を走行しており、少しずつ4位の33号車との差を開きつつ有ったのだが、車に優しいドライビングにした途端に33号車が急接近。

ジワジワと差を詰めてくる33号車を見ながら残りの周回数を計算。 これほど早くチェッカーを振って欲しいと思ったことはない。 あと2周有ったらパスされただろう。

ラップタイムは近年の中でもドライのワーストだったが、何とか終了。 自走で帰路に付くことが出来たが、言訳不要な完璧な状態で思いっきり走りたいと切に思った第3戦だった。

※動画はこちら

 

  不調の原因

どうやら原因はコイツらしい。 エンジンマウントのブラケットが破損していた。

アクセルのオンオフで発する金属音。 エンジン全開時のシフトアップで生じる駆動ロス。 全ての症状が納得できる。 さすが10万キロ 走破した車両、これだけサーキットを走れば国産車ならスポットが剥がれても不思議ではない。 エリーゼはフレームの構成にパネルボンドを用いて居るため 、点ではなく面で様々な力が伝わっていると思われるが、こういう所には応力集中してウィークポイントになる ようだ。 だが、比較的容易に交換できるパーツがヒューズのような役目をしていると考えれば「アリ」だと思う。

距離を走っている人はマウントだけでなく、マウントの下にあるブラケットもチェックした方が良いかも知れない。 いや、そんなことも知らなかったのは私だけか。

これは部品交換すれば直るが、もう一つの問題が厄介だ。 そう、オイルシール。 まさか、このブラケットを注文して届いたパーツが中国製で、粗悪な材質と溶接で構成されていて使用してみたらアッサリ破断した...なんて話には成らないと思うが、オイルシールは現在入手出来る新品は問題を抱えている中国製 若しくは印度製と言う事で本当に困っている。

パクリが得意なお国柄なら品質も一緒にパクって欲しい。 うわべだけ真似るのは怪しい店で売っているコピー商品のバックや時計だけで十分だ。

ところで以前、振動が起きていてマトモに走れないと綴ったことを覚えていらっしゃるだろうか。 あの忌々しい症状はドラシャ交換などを経て徐々に小さくなっていき、最近では無くなった訳ではないが気になって走れないほどでは無くなっていた。

だが今回の動力伝達系不具合の発見は、振動の件と因果関係が有るような気がして成らない。 私は今回のマウント交換で振動の不具合も完治するような気がしている。

 

  雑記

次の111cupは9月なのでエリーゼはジックリと整備して完調な状態で走るつもり。 ということで車が長期入院となってしまった ため、何かに乗らないと気が狂いそうにな私は暫く放置していたバイクに乗る事にした。

久しぶりに走るならやはり林道、それも走ったことのない林道散策がしたい。 いつも大名栗林道ばかりで脳がないが、大名栗林道は総距離20キロということで、現在の東京近郊では屈指の林道。 やはり此処を走ってから 足慣らしを兼ねてから次の林道へと行きたい。

となれば、抜けた先の秩父辺りで見つけられるとベストなのだ。 と探してみると有ったアッタあった、林道御岳山線。

新たに御岳山トンネルが完成したことで、県道37号線の老人ホーム荒川園あたりから入ると国道140号線の大滝あたりに出られる総延長13キロ以上の貴重な 完抜林道だ。

上の写真を撮ったときは遅い時間に出たので其処から引き返したのだが、以前はその先にある中津川林道を走って長野県に抜けた。 そしてその時に気になった蕎麦屋が途中に有ったのだが 前回は売り切れで食べられなかった。 今回の目的、実はソノ蕎麦屋。

蕎麦屋の名前は「和味」と書いてナゴミと読む。 一日49食限定と言う事で期待して入店。 蕎麦の味は比較的私好みだったが、ある事が私の好みでは無かった。 興味のある人は 自己責任で。

そして、懲りずに翌週も林道散策。  今回は同じME06の先輩とのオッサン二人2台態勢。 7月11日に4台で行くことになっているルートを下見に行った。

例によってマタマタ大名栗林道から。

この出口から裏山ダムを抜けて国道140号線。 そして上に書いたルートで御岳山林道を経由して北上すると、やがて現れるのがループ橋。

このループ橋、上がってくると巨大なダムの堰が眼前に広がって迫力満点。  緑の中にコンクリート打放しの巨大で無機質な物体が圧倒的な質量で迫ってくるのだ。

そしてそこから以前走った事のある中津川林道へと向かうのだが、私と同じルートを辿るなら、ガソリンタンクの小さい単車は秩父市内で満タンにすることを薦める。 三国峠を下った先にある長野県の川上村、地図によると農協経営のエネオスが有るので補給 する予定だったが寄ってみた土曜日はなんと休業。

この時点でリザーブタンクになってしまった友人は冷や汗もので大弛峠を超えることに。

この大弛峠、山梨県山梨市と長野県南佐久郡川上村の境にある峠で標高は2360m、実は現在車両が通行できる日本で最も高度の高い峠 道なのだ。 そしてこの峠道、山梨側は立派な舗装がされているのだが、長野県側の林道村道秋山・川端下線はガレた所が点在するダート林道。

もちろんソノ林道を堪能するために遙々来たのだが、驚くことに普通の乗用車が結構下って来た。 この激しい林道を知ってて下りてくるとは思えないような乗用車 。 良く見ると、その中には泣きそうな顔をして運転しているドライバーがチラホラ。 きっと戻りたくても戻れない道幅なので仕方なく下ってきたのだろう。  ご愁傷様、カーナビ信じて来てしまった?

そんな所なので、日本最高地点に興味を持ったとしても行く方は気をつけて走るべし。 勿論、エリーゼでは長野県側は通行不能。 普通の車高を持った乗用車でも下回りを強打すること間違いなし。

ここから塩山に向かってというかガソリンスタンドを目指して駆け下りたのだが、私のバイクも途中でとうとうリザーブ。  2台ともガス欠になっては末代までの恥、ここは下り坂を利用してクラッチ切って惰性で下山。

漸く町が見え、ガソリンスタンド発見したときはホッと一息。 結果的には私はまだ2リッター以上残ってたが友人は僅か1リッター。 私の単車は林道走っても燃費はリッター32キロと流石250のシングル、中々の好燃費。

ガソリン満タンでホッとしたら今度は私ら人間の腹が減った。 山梨と言えば「ほうとう」でしょと思って居たら、「甲州牛」の看板が。 しかも「ほうとう+甲州牛」。 これは行くべし、と入った店が「はやし」。 http://www.ybs-g.jp/hayashi/

お薦めの「焼肉ライス」に「馬肉のモツ煮」、そしてノンアルコールビールを注文。 この焼き肉は本気でお薦め。 物凄くサシが入った霜降肉。 そしてモツ煮も絶品 でリーズナブル。 是非是非、近くに行った際には御賞味アレ。

さてさて、腹も膨れたところで塩山から目指すは柳沢峠の先にある林道泉水横手山線。 そう今日は林道三昧、まだまだ走るのだ。 が、あろう事か入ってみたら途中で通行止め。 残念ながら牛首橋から三条橋の間がダメらしい。  通行止めのチェーンを外して行ってしまおうかとも一瞬思ったが、分別有るオトナのすることではないので大人しく引き返すことに。

結局、今日は4本の完抜林道と1本のピストン林道で概ね満足、総走行距離340キロ。  スタンディング走行を多用したせいか、翌日はお約束の筋肉痛。

しかし懲りずに来週も走りに行こうと思って居るので、チビたリヤパッドを交換。 パッドは友人から貰ったEBCのレッド。  今回初めてME06のパッドを交換したのだが、変わったサイズの六角レンチが必要だった。 しかし趣味で集めているウチに大抵の工具は有るようになったので問題なくクリア。

車も楽しいが久しぶりにバイクに乗ったらバイクの楽しさの再認識。 日本に残されているオフロードを出来るだけ走るつもりだ。 ヘタクソで良ければ是非ツーリングに誘って欲しい。

 

今月の整備記録

エンジンオイル+オイルエレメント交換 2009.06.06 100,400km EVOLEX SRS40(10w-40)

ベストラップタイムの記録
 
筑波サーキット
 コース2000
1分6秒683(2002.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

1分4秒192(2004.03 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

1分4秒498(2006.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー

 
 
筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

富士スピードウェイ
 新コース
2分03秒127(2008.01 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 フォース
ダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー

 
ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

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