■ 二ヶ月前に交換したばかりなのに...
エリーゼSr.1のウィークポイントと言えばハブベアリングなのは有名な話。 もう何回交換したか解らないほどなのに...またしても、この大事な時に壊れてくれた。 いや、一番大事な時はレース本番、今回は練習中に壊れたので未だマシか。
私のハブベアリングは2月に全部交換したのだ。 しかも今回壊れたハブプレートも2月に新品にした左の後ろ。 そうサーキット走行で一番負担の掛かる場所なので、前回の交換で新品のプレートにしたばかりの箇所が二ヶ月3000kmで呆気なく壊れてしまった。
右側が壊れたハブプレート。 左は新品。
そしてベアリングも破損。
富士スピードウェイを走行中、コーナリングで異音が発生したので直ぐに走行中止。
実は2日前の走行でオルタの冷却ダクトが緩み、プーリーに接触して音を発したのだが、その音と酷似していたので一旦ピットレーンに入れてダクトの固定が甘かったのかと点検。
ダクトの状態に問題ないことを確認して再びコースイン。 1コーナーを過ぎてから全開、だが何故か次のAコーナー(コカコーラコーナー)ではクリップ過ぎからカウンターを当てるほどのオーバーステア。
おかしい。
二日前はこんなに巻き込むような挙動は無かった。 と思いつつ100Rに向けて下りながら更に全開。 ステアリングを斬り込むとリヤからチュルチュルという異音。
あ、これはダクトではない。
ハブだ。
しまった、やってしまった。 富士の洗濯板を踏むなら毎回トーリンクロッドはチェックしなくてはダメなのは解っていた事。 今日走り終わったらチェックしようとは思っていたが、前回の走行後にチェックしなかった私のミスだ。
全部のシリーズ1車両がそうなるとは言わないが、洗濯板を踏むのであれば「こんな事も有る」と言う事を頭の片隅に置いて欲しい。 とにかく足回りから異音がしたら即走行中止して点検。(とにかく音がしたらアウトだと思うこと)
サーキットを走行していると(私の場合)爆音とヘルメットで僅かな音が聞き取れない。 上にも書いたが、二日前のダクト干渉音と余りにも音が似ていたので甘く看過してしまったのがいけなかった。
前回の走行時には両方から音がしていたのだろう。 だが、ダクトを加工したら音が止まって安心してしまったのが拙かった。 まず一番疑わなければ成らない所をチェックしなかったのが重大な事態に繋がってしまった。
今回もコースインして1周目から全開。 最初の周は気になる音はしなかった。 だが2周目には異音が発生。 「あぁ、またダクトが干渉してるな」と思いつつ、ピットに戻るのが面倒なので、そのまま3周目に突入。
しかし先程より音が酷くなって更にゴムの焦げる臭いがしたのでピットイン。 ダクトとベルトが干渉して発熱したかとチェックしたのだが、ベルトもプーリーも異常なし。
変だなと思いつつ再びコースイン。
そして100Rで異変が起きた以後の話は前述の通り。 ハザード炊いて右端をスロー走行(コースインしていた皆さんゴメンなさい)、アクセルのオンオフで進路が乱れる、これは間違いなくハブだ。
パドックへクルマを追い出し、駐めたクルマのホイールを見てみるとグリスがベットリ。 裏側から見ても明らかにベアリングが逝っている。
ホイールを手で動かすと少しグラグラしている、トーリンク根元が緩んだようだ。 これが原因で逝ってしまったらしい。 逝ってしまったものは仕方ない、次の行動に移ろう。
幸いなことにこの日は平日。 主治医に電話して内容を伝え、ハブベアリングとハブプレートの在庫があるか確認したが無いという。 私は先日海外通販でハブベアリングは4つ購入してあるので自宅に行けば有るのだが、自宅まで戻るのが怠い。
そこでウオッティさんに電話。 が、繋がらない。 ではとダビデさんに電話すると在庫はあるという。 店長さんにはウォッティさんに在庫無ければ取りに行くと伝え、再びウォッティさんに電話。 今度は繋がり、事情を説明した後に在庫を確認して頂くと両方とも有るという。 助かった。 ダビデさんにはウォッティさんに在庫があったのでとお礼の連絡をし、主治医には寄り道してから行くと連絡。
さて、急いでウォッティさんに向かわねば...おっと、そうだ急いではいけないのだった。 なるべく負担を掛けないようにしながら、且つ交通の妨げにならないように注意しつつ走らねば成らない。
ありがたいことに連休の谷間で道はガラガラ。 スムーズに走行出来たので比較的早くショップに到着すると社長のMさんも居られて、ウチで作業していくかと有難いお言葉を戴いたのだが、主治医に連絡済みなのでと事情を話すと笑顔でそうかと頷いてくれた。(M様、K様ありがとうございました)
そして主治医の元で作業開始。 いつもなら硬くて中々抜けないハブプレートがスッと抜けたかと思うと、バラバラと破片が...見事に砕け散っている。
主治医の所では例がないと言うが、ダビデさんの所ではバラバラになった前例があると言う。 作業終了後、お礼のためにウォッティさんにも立ち寄ったのだが、Kさん曰く「凄いですね」とのこと。 物静かな彼が凄いというのだから相当な事らしい。
今回はとても恥ずかしい失敗をしてしまったのだが、大事に至らなくて良かったと思っている。 何よりレースの時に成らなくて良かった。 この失敗、貴殿の糧にして頂ければ幸いだ。
■ 素人のための足回りセッティング術
散々弄くり回して訳が解らなくなったフォースのダンパーだが、師匠からの一言で一筋の光明が差した。
まずはダンパーをユルユルにしてバネのセットから。今回はフロントにアイバッハの350LBS(6.25kgf/mm)、リヤには同じくアイバッハの425LBS(7.59kgf/mm)というセットで行くことにした。
バネが決まれば次は車高だ。
が、言うまでもなく基本はベタベタ。
リヤは下げすぎるとドラシャがフレームに当たるので、当たらない程度に下げる。そしてそれを基準にしてフロントの車高を決める。 今までのデータからフロントはリヤより4ミリ下がりとしてセット。
この時のプリロードは全てゼロ。 左右の調整は私が乗った状態でフラットにする。ガソリンは25リッター程度入れてまず走ってみる。
前後フラットと前10ミリ下がりを試してみたが、ダンパーのセッティングをしていない状態では良し悪しを判断できる能力が残念ながら私には無いようだ。 そもそもコノ状態では峠では解りそうにないので以前の4ミリ下がりを暫定仕様とする。
車高が決まれば次はダンパーだが、今まで私は闇雲に減衰調整を弄くり回していた。 だが今回は師匠からの指示で縮みの低速域から始めて見る。 全てユルユルの状態から低速域の縮みのみ締め込むのだ。
かれこれ20年ほど走っているテストコースでセッティング開始。 しかし全て解放した減衰ではフワフワして走れたモノではなかった。 クタッとロールして酷いアンダーステア。 とても攻められるどころの状態ではない。
ここで一気に前後とも5段ずつ締め込む。 だが、相変わらずステアリングを入れるとロールスピードが早くタイヤの面圧が出ない。 そこで更に3段ずつ締め込んでみた。
するとフロントにグリップ感が少し出てきた。 よし、ここから先は1ノッチずつ動かすことにしよう。 そして前後一緒にノッチを動かすのもここまでとした。
更にフロントを1ノッチ締めて走行。 よし、更にフロントのグリップ感が増えたぞ。 ではもう1段。 よしよし、更に好感触。 ではもう1ノッチ...という感じで締めていくと或る所からリヤがナーバスに成ってきたので一旦少し戻したフロント4段目として、リヤを1ノッチ締めてみた。
これまた好感触。
今度はリヤを中心にセッティング。 もう数ノッチ締めて行くとロールスピードは悪くないのだがアンダーに成った。 それならばと1つ戻した所でフロントを1ノッチ締めてみる。 すると先程よりは良い感じだがまだ少しアンダー傾向だ。
ここで縮みは一旦終了。アンダーを強く感じる前のフロント4段リヤ7段に固定し、伸び側を弄ることにする。 まずはフロントを2ノッチ。
お、ロールスピードが変わってアンダーが軽くなった。
だが締め込んでいくと再びアンダーに。 何だかもう少しロールスピードを押さえた方が良さそうなので更にフロントの縮みを締めてみることに。 するとフロントのグリップ感が増して、ギャップが有っても路面に追従するようになった。
これは良いぞ。 だが、公道でテストできるスピード域はこの辺りまでか。 タイヤは溶け始めて来たし、かなり危険な領域に入ってきている。
まだロールスピードが早いような気がするのでフロントの縮みをもう1ノッチ締めようと思ったら、フロントの縮みは既に全閉に成っていた。 その時の伸び側は3段目、こちらはまだ調整代が残っている。
そうだ、調整代といえば触り方がよく解っていないハイスピード側の縮み減衰が残っていた。 ロースピードの縮みが全閉と言う事で、この状態ならハイスピード領域の減衰調整が解りやすいかも知れない。
まずは締め込む方向でテスト。 ふむふむ、ブレーキング時のノーズダイブへの影響が思ったより有るな。 先程の状態よりノーズダイブが少し制御されている感じがある。 それと、早い切り返しの部分でも少し影響が出るようだ。
ではと調子に乗って締めていくと感触が悪くなってきた、妙に突っ張るのだ。 これは旨くない。 基本的にハイスピード領域は大入力があった時と聞いており、主にギャップやサーキットの縁石に当たった時の制御に威力を発揮するらしいので、今回のセッティングは本来の調整方法とは違うようだ。
フロント縮みのロースピード領域が全閉になったことによって全体のセットが逆に解りやすくなった。 アンダーは出ないし路面にも良く追従するようにはなったが、今度はリヤが少しオーバーだ。 そこでリヤの縮みロースピードのノッチを1つ締めてみた。
よしよし、更に路面を良く捉えてくれるようになった。 調子に乗って更に縮めるとリヤは良いのだがフロントのアンダーが再び顔を出した。 フロントのロールスピードとリヤのロールスピードのバランスが悪いようだ。
妥協点を見つけて更に1往復、今までのセットの中では最良の感触になったので、公道でのテストはこれで終了とした。
問題はサーキットでどうかだが、不思議なことに締め込んでセットしたはずの足なのにタウンスピードでも思ったほどゴツゴツしない。 さすがにしなやかとは言い難いが、一般道でも焦点が定まらない程の事はないように思う。 いや、単に慣れただけか?
そしてこの状態で富士へ行ってみた。 悪くない。 いや寧ろ良い感じだ。 だが調子に乗って走っていると徐々にアンダーが顔を出す。 もう少しロースピードの縮み領域を締めたいが、もう締められるノッチが無い。
だが不満もある。 減衰の出始めに角があるのだ。 ごく初期は硬いのだが、そこからロールが始まるとだらしなく傾いていく。 そしてごく初期の状況が良くない。 ここを少しソフトにして加速度的に減衰が出るようなセッティングにしてほしい。
ザックスのダンパーはこれが出来ている。 減衰グラフの真似をしようとは思わないが、味付け的に私が欲しいのはアレだ。 あの味付けが出来れば私が求めていたダンパーの答えが出そうな気がする。 あと少しなのだろうか? だが私の求めているモノだけは明確となってきた。
ここまで半年余り。 遅々として進まない熟成だったが、師匠の助言で大きく進歩した。 まだハイスピード領域の使い方が解っていないのと、ロースピードの立上り方をどうするかが残っているが。
■ 雑記
ずっとモチュールというメーカーの300Vクロノというエンジンオイルを使ってきたのだが、FUCHSというメーカーとエボレックスというメーカーからお誘いがあり、まずは前者を試した。
その前にお断りをしておかなければ成らないのだが、決してモチュールに不満があった訳ではない。 寧ろ変える必要はないとさえ思っていた程だが、安価な並行モノが入手し辛くなってきたのも有る。
まずはFUCHS、試させて頂いたオイルは余り見かけないTITAN SuperSyn 5w-50。 この事は1月号で書いた通りで、油圧・油温・オイル消費・オイル滲みなど全ての点で好印象だが、パワーに関しては私の感覚では不明。 しかし金銭的な条件面で折り合いが付かなかったので採用には至らなかった。
一般的にはこのようなレポートというのは当たり障りのないことを書いて、メーカーからの恩恵だけを受けるのが一般的だと思うが、私は容赦しない。 お金を貰って書いている訳でもなく、閲覧している諸兄にも参考になるようにと書いているので隠し事をしていては何の役にも立たないからだ。 ただ、商売の邪魔になるような事を書くと訴訟問題となるので微妙なニュアンスは行間から感じ取って頂ければと。
次にエボレックス。 このエボレックスというメーカーはワコーズ缶と色も形もソックリなので、最初はワコーズのパクリかと思っていた。 それもそのはず、ワコーズのモータースポーツ部門の責任者であった田中氏が独立された会社で、モータースポーツに長年携わった経験を生かして開発しているようだ。
私は別に使用することに際して支障がないのであれば、どのメーカーでも構わない。 私の車両は熱的に苦しいレイアウトなのと、スタンダードな18Kエンジンに比べて発熱量の多いVVCエンジンと言う事を先方に伝えた。
エボレックスはドリフトに使用するマシンやフォーミュラ4にもオイルを供給していると先方から伺ったので少し期待したのだが、最初に渡されたオイルは全く期待はずれだった。
最初に渡された試作品1号オイル、モチュールやFUCHSに比べると油温とオイル消費・オイル滲みなど全ての面でが劣っていた。
同じ気候条件で試した訳ではないので単純比較できる訳ではないが、サーキットにコースインして5分で100度越え、15分後には120度。 油圧は4.5キロで安定しているので油膜切れは無さそうだが、連続走行を続けると更にジワジワと油温は上昇し、30分の連続走行では122度にまで達してしまった。
そして走行終了後の油圧は1キロ強。私の油圧計は1キロを切るとワーニングランプが点灯するようにしてあるのだが、その寸前だ。 オイル消費はモチュールが30分で300cc、FUCHSが250ccに対してエボレックスは330cc程度。 オイルパンの接合面から滲んでくるオイルに関してはモチュールを標準とするとFUCHSは稍少なめでエボレックスは稍多め。 このときの季節は3月。 これでは暖かくなったらとても使えそうにない。 因みにオイル粘度は10w-40という一般的なグレードだった。 この状態を連絡し、私には使えないと伝えると、試作品2号を送るので再び試して欲しいとのこと。 ほほぅ、結構結構。 ではと届いたオイルを見ると15w-40と書いてある。 前回よりも少しだけ固めだ。 私は固いオイルというのは水飴やあんかけと同じで暖まりにくく冷めにくいと思っていたのだがどうだろうか。 試してみると正にその通りだった。 前回より上がり方は鈍いのだが、結局は同様に120度を超えて125度まで行ってしまった。(ただし、テスト条件が同じではない事をお断りしておく) 走り終わったときの油圧は前回のオイルよりは若干良くて1.5キロ弱だった。 だが、3月という季節で油温が120度を超えてしまうようでは怖くて走れない。 走り終わったときにラッシュアジャスター(油圧によるタペットクリアランス調整システム)から嫌な音も聞こえたので、そのあたりのことを田中氏に伝えると3度目の対策品を送ってきた。 まだやる気は有るようだ。 しかし次に送ってきた試作品3号は15w-50。 私は粘度が高いから油温が上がったと認識しているので、その辺りの事を言ったのだが送られてきたオイルは対策が講じられていると言う。 本当か? 今までは筑波で試していたのだが、第1戦が終わったので練習場所は富士スピードウェイへとスイッチ。 ここは直線が長く、比較的オイルは冷えるのだが5速全開の時間が長くエンジンには過酷だ。 富士の場合、モチュールでは118度で留まっていた。 取り敢えず118度の4.5キロをクリアすれば合格点ということにして走行開始。 が、5分で110度、10分後には125度で15分後にはとうとう130度を超えてワーニングが点灯した。 走行中断。 とても怖くて走れない、全然ダメだ。 やはり硬いオイルは油圧は確保できても油温が上がる。 ここまで3つのオイルを試したが、どれ一つとしてモチュールやFUCHSを凌駕するオイルではない。 試して欲しいと言われたので試しているのだが、これでエンジンを壊してしまっては話にならない。 実はミッションオイルも試してくれと言われており、2つほど試したのだが両方とも15分ほどの走行でギヤ鳴りを起こしてシフトが渋くなった。 因みに愛用していたNUTECのNC-70では1時間の連続走行でも何も起きない。 敢えて言うのであれば冷えた冬の朝では固くて入りづらい事もあるが、サーキットでは概ね良好。 但し、1年ほど使い込むと1時間の連続走行後にはフィーリングが若干悪くなってギヤ鳴りを起こすように成るので、私には毎年1回交換と決めている。 話がずれたが、そのようなことからミッションオイルに関しては使用をお断りしたのだが、エンジンオイルもお断りしなくては成らない気がしてきた。 次のオイルで結果が芳しくないなら、再び並行モチュールを探すか価格の高いFUCHSにしようと思いつつ、次のオイルが届いたので取り敢えず入れてみた。 今度のオイルには銘柄が書いていない。 さて、その試作品4号のオイルを入れて移動開始。 今日は主治医のグローリーさんでオイル交換後、東名高速に乗って富士スピードウェイのスポーツ走行に向かうのだ。 そのオイルは一般道でも異変を感じた。 いや異変と言ってはイケナイかも知れないが、今回は余りに違うので異変と書いた。 今まで街乗りでは大体85度程度なのだが、78度以上に上がらないのだ。 水温も82度のサーモスタットを入れているのだが、動いてさえいれば78度以上には成らない。 これは油温が低くて水温も引っ張られたと考えて良いだろう。 さて横浜青葉から東名に乗る。 が、乗った途端に大渋滞。 16キロの渋滞らしい。 ところがここでも今までなら水温がグングン上昇し、ファンが回ってしまう100度以上行ってしまうのだが、平均時速15キロ程度で動いているだけで水温は80度止まりで油温も82度まで。 今までにこんなに安心していられる温度は見たことがない。 渋滞の名所である大和バス停を過ぎると徐々に車が流れ出した。 すると水温は更に下がって68度と真冬のような温度になり、油温は75度から78度の間に居る。 流れが速くなって制限速度+α+β程度になっても水温は68度で油温は78度。 私の車にはフロントに空冷オイルクーラーが付いているのはご存じだと思うが、こんなに冷えたことは今までに一回もない。 オイルクーラーまでの配管にサーモスタットが組み込まれていなければどうなってしまうのだろう。 冬場が少し怖いが、これは期待大。 さて、スポーツ走行。 富士は筑波に比べると高速サーキットで空冷オイルクーラーには良い環境。 手元にある今までのテストデータでは、筑波と富士では油温は5度以上の差がある。 一体何台入れて居るんだという走行台数の中、何とか掻き分けながら全開。 1周目の途中でアッという間に105度になり、あぁこのオイルもダメかと思いつつ走行すると、サーモスタットの解放に時間が掛かったようでその後は殆ど上がらず108度で安定。 前回の130度とは雲泥の差だ。 しかし、本当にそんなに違うモノなのかと機器の故障を疑いたくなった。 もしかしてオイルがシャバシャバに成っているのではと思ったが、油圧は4.5キロで安定しているので問題なさそうだ。 結局、30分間全開で走り続けたが最高油温は108度で、メインストレートでは105度まで下がった。 これなら油温は合格だ。 だがオイル消費はどうなっているのかとディップスティックを抜くとオイル消費は300ccほどだった。 まぁこんなものか。(アンダーパネルを開けていないので滲みは不明) そしてアイドリングの油圧も2キロ弱とこれまた問題なし。 今までは走り終えると1キロ強までドロップしていたことを考えると素晴らしい結果だ。 こうなると一体どんなオイルなのか知りたくなった。 添加剤を目一杯入れたドーピング材のようなオイルなのか? 単刀直入に田中氏に伺ったところ、私の入れたオイルは市販していないHRS35というオイルだとの事。 HRS35と言われても解らないので粘度を聞いた。 すると帰ってきた答えは10w-35程度とのこと。 なるほど、やはり若干柔らかいオイルだ。 でも、上が35というのは少し不安だと伝えると、今回の番手は30だが30と言っても一般的な30では無いという。 何だかよく解らないが、まぁ結果が良ければ私は満足。 ただ、少し不安なのは油膜切れとオイルの滲みとオイル消費だ。この辺りは引き続きテストを続行するので追って報告したいと思う。 だがこの試作品、安く入手出来なければ意味がない。 良くて高いモノは沢山あるが、安価で良いモノ、そして入手しやすいモノを私は求めているのだ。 と、ここまでは良かったのだが4月29日に走った富士では油圧が低下。 さすがにサーキット2時間(1,000km)走ったオイルでは油圧が下がるのか、全開で3.8キロまでしか上がらなってしまった。 油温も上昇して112度まで上がった。 また経過を報告しようと思う。
エンジンが終わりかけている様な気配もあるので。
■今月の整備記録
エリーゼ
エンジンオイル+エレメント交換
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83,000km 2008.04.11
EVOLEX 試作品(HRS35)
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エリーゼ
左リヤ ハブベアリング+ハブプレート破損交換
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84,000km 2008.05.01
純正品
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エリーゼ
エンジンオイル+エレメント交換
|
84,000km 2008.05.01
EVOLEX 試作品(HRS35)
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■ベストラップタイムの記録
各々の目標 |
筑波2000:1分03秒 筑波1000:39秒 |
(全てラジアルで) |
FSW:2分02秒 もてぎフルコース:2分16秒 |
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FSWショートコース:32秒 |
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筑波サーキット
コース2000
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1分6秒683(2002.03
ロードスターNA8Cでの公認記録)
215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
1分4秒192(2004.03 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
1分4秒498(2006.11 エリーゼ
Sr.1 111Sの公認記録)
195/50−15・225/45−16 Neova
AD07
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー |
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筑波サーキット
コース1000 |
41秒709(2002.05
ロードスターNA8Cでの公認記録)
215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改 |
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日光サーキット |
44秒129(2001.03
ロードスターNA8Cでの公認記録)
205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改 |
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富士スピードウェイ
旧コース |
1分55秒28(2002.04
ロードスターNA8Cでの非公認記録)
215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
1928ccエンジン+ソレックス
44 足廻り改 ※手計測データ
1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+マフラー |
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富士スピードウェイ
新コース |
2分03秒127(2008.01
エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
195/50−15・225/45−16 Neova
AD07
フォースダンパー+アイバッハ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー |
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富士スピードウェイ
ショートコース |
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
195/50−15・225/45−16 Neova
AD07
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
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ツインリンクもてぎ
フルコース |
2分16秒479(2004.11
エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+マフラー |
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ツインリンクもてぎ
東コース |
1分52秒006(2003.10
エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+マフラー |
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エビスサーキット
東コース |
1分09秒228(2003.10
エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
195/50−15・225/45−16 RE−01
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
WOTY SPEEDエキマニ+マフラー |
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