先月とは言っても既に一ヶ月近く経ってしまっているので新鮮味がないのだが、例によって参戦させて頂いている111cupの報告から。
様々な不具合に襲われて練習不足な状態で出走することとなった訳だが、以前にも増して最近はアンダーステアがキツイ。 解ってはいるのだが、ダンパーが抜けかけていて縮み側伸び側とも本来の減衰を示さなくなっているのだ。
今回は特にフロントがダメで、アウト側はヘタッと沈み、イン側はだらしなく伸びてしまう。 折角スタビを加工して多少なりともロールスピードを抑えようとしているのに、これでは根本的にダメだ。
....と、気が付いたのは当日の予選。
そのようなことから、今回はイツにも増して情けない走りしか出来なかった為、動画は公開を躊躇ったのだがダメな時の走りを記録することも大事な事かも知れない...などと珍しく前向きな思考になったので、奇特な人のみご覧いただければと思う。(動画室にアップ済)
さて、長い能書きが終わった所で話は当日の朝に遡る。
前回の当日は少し気持ちが緩んでいたので現地到着は6時40分過ぎ。 当然、ゲートは開けられており私は3番目の到着だったような気がする。
今回は少し気合いを入れ、家を5時過ぎに出発。 もう何度も書いているが心配していた天気は曇天、なんとか雨粒は舞い降りて来ない雰囲気だ。 ありがたい。 今年の111cupは幸いにして全てドライコンディション、ウェットが大嫌いというか大の苦手な私としては神様に感謝。
コンビニに寄っても6時15分に到着。 今日は一番乗りらしい。 ゲートが開いていないのでイツモの位置で待機。 すると暫くして「入って良いですよ」と係の人。 今回はゲートオープンを10分も前倒ししてくれた。 では早速一番前に列ばせて頂こう。
やはり一番は気持ちいい、と、荷物を下ろしていると仲間達がポツポツとやってきた。 そしてイツモのように笑顔でご挨拶。 「調子はどうよ?」 などと言いつつ、実は腹の探り合いが始まるのだ。(笑)
【予選】
今回はトップでコースイン。 前回はしくじった予選、同じ轍を踏まない為にも1周目は意識してユックリと回る。 よし、空気圧も大丈夫なはず。 3周目でベストタイムを刻むぞ。
だが、今回はタイヤが新品だった。 新品はグリップしないと聞いているので一皮剥いてから望むつもりだったのだが、仕事の関係で髭付き新品タイヤのままで予選を迎えてしまった。
以前から新品のラジアルはグリップしないと聞かされては居たが、実際に走ってみると成程これはヤバイ。 パンパンに空気圧が上がってしまったような感触だ。
これは拙い、ただでさえアンダーな状態に加えてグリップが低いのでは手も足も出ない。 いや、それも有るが何だか今日は速く走る為の操作が上手く出来ない。 練習不足だな。
アタック1周目は6秒切れずに6秒1という情けなさ。 タイヤのグリップもベストな筈の3周目には5秒6。 5秒前半は出せるコンディションでこのタイム。 コンマ5秒も遅い。
動画を見て頂けると一目瞭然なのだが、コーナーへアプローチした時のステアリング舵角では曲がりきれなくて切り増しをしている。 しかも立ち上がりきるまでステアリングの舵角は戻せない。 こんなに曲がらないのは初めてかも知れない。
と、お見せするような状況ではなかった予選、クラス2位とのタイムは僅か100分の5秒だった。
【決勝】
情けない予選の結果、最近メキメキと腕を上げてきた若きライバル72番は真横にいる。
大嫌いなスタートが迫る。 今回はクラッチミートを4000rpmにしてみた。 レッドシグナル消灯...スタート。
やはりスタートは苦手だ。 だがライバルの72番もロケットスタートでは無かったようで、1コーナーまでの加速は同等。 半車身差のままでコーナーにアプローチ。 並ぶ所までは来なかった。 1コーナーのイン側は私。 ここでミスるとアウトだ。 慎重に、慎重に走る。
1コーナーのクリップ辺りで背後に付いた彼、コーナーを立ち上がると背後にピタリとつけた。 私のミスを待っている? それともプレッシャー?
冷静に周回を重ねなければ。 正々堂々と戦いたいのでブロックラインなど使わずに私なりの正規ラインで勝負。
焦りは禁物、ミスを呼ぶ。 そうだ、バトルを楽しもうではないか。 そう考えると多少は楽になった。
各コーナーで揺さぶりを掛けてくるかと思ったが、彼は無闇に動かない。 彼も真剣勝負の態勢らしい。 久しぶりの本気バトルになった。
私の得意とするダンロップ下と最終コーナー、だが今回のようなアンダーステアではアドバンテージが無い。 そしてライバルの乗る車両は私と同じシリーズ1の111S、ストレートの加速も全く同等で、各所のシフトポイントも一緒。 ワンミスが勝負を左右する状況だ。
熱くなるとミスをする。 だが無難に走っていては差が付かない。
先程書いた好きなコーナーは果敢に攻め、得意でないコーナーは慎重に走る。 アドレナリンが出てきたらしい。 少し乗ってきた。 だが、タイムは落ちる一方だ。 荷重移動を積極的に利用して得意でないタイトコーナーでノーズを無理矢理入れてみる。
少し差が開いた。
と、ここで安堵していてはイケナイのだがアドレナリンを出し切ってしまったようで、気合いが入らない。 いや、それどころか早く終わらないかなとさえ思い始めた。 まだ8周。 あと4周も残っている。
更にラップタイムは落ちて72番が近づいてきた。 だが何とか僅差ながらも彼の前でチェッカー。 辛勝。
今回、私のレベルは低いがバトルは堪能させて頂いた。 楽しく走れる車ではなかったが、久しく遠退いていた闘争心を目覚めさせてくれた。
総合トップは毎度の63番で2番目は6番。 今回も63番は15秒ハンデを背負ってのレースだったが、今回の6番は今までの彼とは違っていた。 直線スピードもさることながらコーナリングにキレがある。
何をしたのだろう。 とても興味がある所だが、まずは自分自身の車を考えるのが先決。 折角湧いてきた闘争心も忘れないようにしたい。
このシャンパン、ノンアルコールだけど味があって旨い。 次も飲んで有終の美を飾りたいが、強力なライバル出現で世代交代か? それとも老兵は死なず...か?
(それにしても元が良くないのに加えて写真写りが悪いな、私)
レース前の練習時、筑波のスポーツ走行でフトミス。 コントロールライン通過の際に、通常ではサードから4速にシフトアップするのだが、この時はスポーツ走行なのに本気バトルの真っ最中で、なんと最終コーナーに3台で突っ込み、私がど真ん中からアクセルを入れて先頭に立ち、どうだとばかりに力を入れてシフトをしたら、痛恨のシフトミス。
ヤバイと思ったので完全にクラッチミートする直前でクラッチを切ったのだが、タコメーターは8000rpm。 禁断の回転数だ。 またやってしまった...以前壊した時はタコメーターの針が真下を向き、推定9500rpmでバルブクラッシュ。
バカは同じ事を何度も繰り返す。
それ以来、エンジンからオイル漏れが始まった。 どうやら何かの不具合が生じているのは確かなようだ。 壊れそうだと言いつつ2年も持ったのは奇跡的? パワーチェックの結果も良かった事からガシャガシャと喧しいエンジンではあったが愛着はあった。
だが、最近のオイル消費の多さに加えてオイル漏れが始まってしまったのでエンジンのオーバーホールを考えざるを得ないらしい。
そんなことから主治医のグローリーさんにはボチボチとパーツ集めを依頼した。 今回の構想はリーズナブルに長寿命。 レギュレーションがあるのでポートや燃焼室は加工できないのだが、バランス取りやウィークポイントと言われているスリーブは対策するつもり。
そしてクランクも18Kは曲がり修正をすると折れるというので、ストックしてあるクランクの内、一番程度の良いのを選んでダイナミックバランスを取ろうかと思っている。 あとはピストンを新品にしようと思っているので、どうやら新品ピストンを買うとコンロッドも付いてくるらしいので結果的にはコンロッドも新品になりそうだ。
これで7万キロほど持ってくれると嬉しいのだが。
もう1つの憂鬱は足だ。
クァンタム自体は気に入っているのだが、余りに早く抜けてしまうので困っている。 私のクァンタムは1ウェイ。 だが解らないなりにもセットアップをしていると2ウェイが欲しくなってきた。
そこで少し考え始めた状態だが、私の希望は以下の通り。
1.全長調整式でベタベタな車高になること。
2.ヘルパースプリングは使用せず、プリロードが掛けられること。
3.バネは直巻き式を好みに応じて交換できること。
4.伸びと縮みの減衰力を独立して調整できること。
5.データシートを提出してくれること。
6.相談に乗ってくれること。
7.バンプラバーやダストブーツに対応してくれること。
8.確実なストロークを確保できること。
9.オーバーホールや仕様変更に迅速な対応をしてくれること。
これを叶えるためには最低でも50万円は掛かるだろう。 いや、もしかすると70万円ぐらい請求されるかも知れない。 と、考えると二の足を踏んでしまうのだ。 クァンタムさんが迅速に対応してくれて、データシートを提出してくれれば何の問題もないのだが。
と、勝手なことを書いているが、実のところ私には足の知識が乏しい。 ゼロから開発してマトモなダンパーをセットするのは気の遠くなる作業であるし、そもそも私には無理ではないかと思っている。
セッティングに悩むような奴が開発など出来るはずもないのだ。
....だけど、理想的な足が欲しい気持ちはカナリ大きい。
XR250のタイヤとオイルを交換した。
今年は先月の夏休みに走り回ったのでタイヤが無くなった。 非常に気に入っていたダンロップのD739ではあるが、実はこのタイヤはモトクロスタイヤ。 NOT
HIGHWAY USEと書いてある。
確かに高速道路を使って静岡に行った時、目に見えて磨り減って驚いたが、そのグリップ力は抜群で、林道では私の能力以上の走りが出来てしまう。 車で言うとSタイヤのようなものか。
しかもサイドウォールが硬いので、エアが抜けてしまっても普通に走れる。
一方、今回履いたピレリのMT21というタイヤ、友人に聞いた所によるとMT21が世に出たのは10年ほど前という。 そんなに古いタイプのタイヤなのかと驚いたが、静岡にツーリングに行った際に早い人が履いていて気になったのだ。
その人曰く、「オフでもオンでも走れるタイヤだよ」
友人がオフに振ったタイヤを履いて一緒にツーリングした際、アスファルトのタイトコーナーで前触れもなくスリップダウン。 それを見てから、あまりにオフロードに振ったタイヤも一考を要すると思ったのだ。
で、履き替えてから大名栗に行ってみたのだが、グリップが良くない。 アクセル開けた時のトラクションの掛かりが弱いのだ。 新品という状態のため、評価するにはまだ早いのかも知れないが、交換寸前の山無しD739の方が扱いやすかった。
...次は反則と言われてもD739に戻そう。
あ、それよりもチェーン交換は猶予無しだった....。
どうでも良い話だが、私はエリーゼを見ているとボーっとして時を忘れてしまうことがある。 このスタイルが大好きなのだ。 だから整備などの作業をしている時にジッと車を見つめているだけで時が刻々と流れていってしまう事が多々あるのだ。
今回のオイル交換でドレンボルトを磁石付きの物にしてみた。 最近はオイルの汚れは多いものの、オイルの中にキラキラと光る物体は殆ど無い。 もう出尽くしてしまったのか?
ついでにキャンバーを変えたりバネ交換などをしてみた。 ダンパーのオーバーホールが間に合わないので何れも付け焼き刃なのだが。