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2007.05




さて、1000kmで1リッターのオイルを消費する私のエンジンは何馬力?


 
パワーチェック

かつてから73番のエンジンはVVCとしてはパワーが出てると言われていたが、前回のオーバーホール時にクランクのバランス取りとヘッドの歪み修正面研を施し、ピストンリングとメタルは交換した。 だが、それ以外は手を入れていない。

バランス取りをした時点でチューニングエンジンと言われれば、私のはチューニングエンジン。 オーバーホールをするとき、序でにやれることが有ればレギュレーションの範囲内でやっておきたくなるのが人情というもの。

という経緯のある私の車両だが、実際にはどの程度のパワーが有るのか私自身も知りたくて今回のパワー計測大会に参加した次第。

今回のイベントはガレージホリノさんという神奈川県秦野市にあるショップで、所有するダイナパックというドライブシャフトから直接出力を計測するというシステムで行った。

参加した車両は7台。 全てエリーゼだ。

1.シリーズ1 18K-VVCエンジン 111S(私の車両)
2.シリーズ2 18K-STDエンジン改 STD
3.シリーズ1 18K-160エンジン 160
4.シリーズ2 18K-VVCエンジン 111S
5.シリーズ2 18K-STDエンジン STD
6.シリーズ2 2ZZエンジン改2L 111R
7.シリーズ1 18K-VHPDエンジン エクシージ1
8.シリーズ1 18K-VVCエンジン改 STD (※当日計測ではない)

以下、結果とともに私が知る範囲での特徴をコメントしていくことにする。 と、その前にギヤ比の関係も有るので、調べられた範囲で記しておく。

シリーズ1 STD、160
第1速 3.167
第2速 1.842
第3速 1.308
第4速 1.033
第5速 0.765
減速比 3.940

シリーズ1 111S
第1速 2.923
第2速 1.750
第3速 1.307
第4速 1.033
第5速 0.848
減速比 4.200

シリーズ2 STD(2000-2003)、120レーステック、120スポーツツアラー
第1速 2.923
第2速 1.750
第3速 1.307
第4速 1.033
第5速 0.848
減速比 4.200

シリーズ2 111(VVC),111S(VVC)
第1速 3.25
第2速 1.89
第3速 1.31
第4速 1.03
第5速 0.85
減速比 3.94

上記以外は時間切れ、ご容赦を。

 

1.シリーズ1 18K-VVCエンジン 111S(私の車両)

4000rpm手前から15キロのトルクが発生し、そのままレブリミットまで維持しているのは乗りやすそうだ。 だが5500rpm辺りで一旦トルクが減少するのは4-1のエキマニ特性か?

このトルクの谷が勿体ない。 もしワンオフでエキマニとマフラーに拘って製作するのであれば、この谷を埋めるような特性にすれば理想的だろう。

パワーの出力特性も前述の回転域で若干グラフが乱れるが、概ね一直線な出力特性で良い感じ。 踏めば踏むほどパワーが出ると言った所か。

カタログデータを凌駕するとは...スカスカエンジンとしては出来過ぎだろう。 それにしても思ったよりパワーが出てしまった。 私のクルマは皆と変わらないという証明の筈が、目論見が外れてしまった。

オイル消費も多くなってきたので、エンジンを開けるか次に積むエンジンを探そうと思っていたのだが、結果を見たら開けてしまうのが勿体なくなった。 大切に乗り続ける事にしよう。

参考データ
エキマニ:WOTY SPEED 4-1タイプ
触媒:ストレート
マフラー:アローレーシング
エアクリ:itg
メーカー発表 143ps/7,000rpm

 

2.シリーズ2 18K-STDエンジン改 STD

仲間内ではパワーが出ていると言っていた車両だけに、本人を含めて意外な結果に驚いた。 ノーマルエンジンに手を加え、カムの変更などをしているがコンピューターはノーマルということで美味しい所が現れていない可能性もある。

だが、パワーチェックした担当者は回転がスムーズというコメントを残しており、シッカリと内部に手を入れた効果は出ているという。

あまり手を入れてしまうとE1クラスになってしまうので、手軽なチューニングとしてはこのあたりが良いのかも知れない。 徹底的に手を入れると寿命が縮まってしまったり、トラブル多発で乗れなくなったりする車両も多いのだから。

参考データ
エキマニ:某社製 4-2-1タイプ
触媒:ストレート
マフラー:某社製
エアクリ:某社製外気導入タイプ

 

3.シリーズ1 18K-160エンジン 160

160というシリーズ1車両だが、メーカー発表は151ps。 この車両ではないがサーキットで一緒に走る160オーナーが2人居り、彼らと直線競争になると僅かずつ遅れていくのが解っていたので、パワー的には私のよりは出ていると思っていただけにコレも意外な結果になった。

トルクカーブ、パワーカーブともスムーズではない事から本調子でないのではと思う。 オーナーさん、もっとガンガン回してエンジンに喝を入れてみては?

もしかしたらエキマニとマフラーがエンジンに合っていないのかも知れない。 というのは、レースで一緒に走る前述の彼らはレギュレーションもあってノーマルのエキマニを使っているのだ。 4−2−1タイプを使うとまた違う結果になるのかも知れない。

参考データ
エキマニ:某社製 4-1タイプ
触媒:ストレート
マフラー:某社製
エアクリ:某社製外気導入タイプ

 

4.シリーズ2 18K-VVCエンジン 111S

私と同じエンジンの彼、今回は彼と同等の筈だったのだが、彼は触媒を付けたまま計測に望んだところ、このような結果となった。

なんとも複雑なトルクカーブだが、触媒有りだとこうも違うものなのか? だとすると酷い足枷だ。 それとギヤ比計算が合っていないという話もあるようなので....? 本人、少し落胆していた。

是非とも次回は触媒無しのサーキット仕様で計測していただきたい。

参考データ
エキマニ:ノーマル
触媒:ノーマル
マフラー:某社製
エアクリ:某社製外気導入タイプ

 

これ以降は立ち会っていないので結果だけ簡単に。

5.シリーズ2 18K-STDエンジン STD

これはスタンダードの良い所を引き出していると思う。 ノーマルの120psを上回っているし、かなり素直な出力特性だと思う。

この車両ではないが、前に乗らせて貰ったスタンダードは低速域からトルクがモリモリとあった。 これはコーナーからの脱出や、リヤにトラクションを掛けたい時に非常に有効だと思う。 この特性を武器として生かし、クルッと回るコーナリングにすると面白そうだ。

 

6.シリーズ2 2ZZエンジン改2L 111R

これまた驚きのグラフ。 2ZZエンジンはカムが切り替わる所で極端な谷があるとは聞いていたが、ショップの店長によると2ZZはノーマルでも同じような特性曲線を描くという。

静岡のショップを経営するJimze氏、この特性を何とか出来ないかとECUの解析を行って改善できたという。 果たしてどのような曲線を描くのか、とても興味がある。

しかしドッカンターボを思わせるようなこの特性、扱いにくそうだ。 もう少しパワーバンドが広くないと相当なクロスミッションでないと辛いだろう。


7.シリーズ1 18K-VHPDエンジン エクシージ1

私のエンジン特性に似たグラフだ。 ピークパワーの手前で一旦トルクが落ち込むのも同一。 だが、ほぼ綺麗にパワーグラフは伸びているので、回せば回すほど力を発揮できるだろう。

こちらもメーカー発表値を上回っており、調子は良さそうだ。 トルクも十分。 18Kエンジンのの理想的な姿ではないだろうか。 VHPDエンジンがこれほど素晴らしいとは知らなかった。 下手に弄るならVHPDのノーマルにクロスミッションと軽量化が面白そうだ。


8.シリーズ1 18K-VVCエンジン改 STD (※当日計測ではない)

これは番外編。 かなり手を入れた18Kのエンジンである。 パワーもトルクもエクシージのエンジンを軽く凌駕している。 気になるのはトルク曲線、6000rpm以降の落ち込み方だ。 だが、落ちたと言っても一番低い所でも私の最高トルク以上。

ベースが同じでも手の入れ方によってこれほどにも出力特性が変わるとは。(設計が古いだけに色々な手法を施す余地があるとも言えるが)

パワー曲線もトルク特性を反映して6000rpm以降は伸びの曲線が鈍っている。 なんだか余り回りたがらないようにも見受けられるが、8000rpmも回れば十分だ。。

 

と、以上が今回のパワーチェック大会参加車両+αの一覧だが、スタンダードの特性とVHPDの特性の良さが印象的だった。 VVCエンジンについては同じ条件で比較できた時に感想を述べようと思う。

エキマニとマフラーによっても特性が変わるようなので、各自の好みに合うシステムを見つけると楽しそうだ。

実はアローレーシングでマフラーを何度か制作して貰ったのだが、エキマニから排気口までの長さが短いとトルク型になってパワーはイマイチだった。 私は短いマフラーというのはパワー型と勝手に推測していたが、推測と反対の結果に驚いた。

太鼓の前後長によっても特性が変わるようなので、慎重に組み合わせないと思わぬ結果に落胆することもある。 とはいっても組み合わせてみないと解らないのだが。

 

もしワンオフでマフラーを制作するならば1つ助言をしておこう。 ご存じのようにエリーゼのエンジンは横置き。 ということは加減速によってエンジンが前後に揺れ動くと言うこと。

エンジンマウントの下側を中心軸として動くため、一番の脆弱部である集合部に応力が集中するので、この辺りに溶接箇所が有ったり差し込み式であったりすると破損しやすいのだ。

実際、私も何度も折った。

解決方法としては差し込み式をやめてフランジ接続とし、前後に揺れ動く部分をフレキシブルジョイントとして吸収させるしかない。 蛇腹は伸び縮みには強いが横揺れには弱いと言うことも覚えておくと良い。

これがベストかどうかは解らないが、私はこれで折れなくなった。 エキマニに蛇腹がないものは論外。 サーキットを走り続ければそのうちに折れるだろう。

一方、差し込み式のデメリットは排気漏れ。 差し込んでいるだけなので漏れるのは当然なのだが、エリーゼの場合はNASAダクトから外気がエンジンルームに導入されることによって、エンジンルーム内は正圧となるようで、押し込まれた空気は抜けやすい所から抜けるだけでなく室内にも透間から入り込んでくるのだ。

触媒の手前からの排気漏れなので、いわば毒ガスが室内に侵入する。 実際に私は高速道路を走行中に排ガスで頭痛がした。 そのようなことから差し込み式は私のようにフランジ式にしたほうが安全だろう。

話は変わるが、大手金属メーカーのホームページを閲覧するとステンレス素材で選ぶのであればエキマニには耐熱性に優れたSUS444が良いと書かれている。 だが、一般的にアフターメーカーはSUS304を使用しているのが殆ど。

これは何故なのだろう?

確かにSUS304は入手しやすい素材で見栄えも良い。 だが、特性的には伸び・耐熱・振動に強い物が求められる訳で、製造メーカーがエキマニ専用品のステンレス鋼を開発しているほど。

マフラーは見栄えより性能だと思う。 こういう所に拘るアフターパーツメーカーだと信頼されると思うのだが。

 

AMラジオの受信

ホンの些細な工作でAMのラジオ感度が飛躍的に上がった。 だが、シリーズ2のラジオアンテナは既に加工済みらしいので、シリーズ1にしか効果的ではないかも知れないことを最初にお断りしておく。

シリーズ1車両の半分はエンジンフードがFRPタイプだと思うが、この車両に取り付けられているアンテナ基台は一昔前の欧州車にはポピュラーなタイプで、その基台がボディに直付けされていることからアースは不要とされているようだ。

だが、FRPのフードに直付けされていてはアースが取れないのは当然のこと。

ということで、フード取付部分のネジにアースのリード線を接続してボディにアースさせてみたらどうかというのが今回の工作。 まぁ、どうって事のない簡単な作業なのだが、ポイントは純正のロールケージに接地させる事。 たったこれだけ。

汚い画像で申し訳ない。(エンジンルームの掃除はしたことがないのだ)

まず私は最初にアルミのフレームに接地させてみた。 だが若干の向上は伺えるものの、ほんの気持ち程度という状態だった。

更に良いポイントはないかと鰐口クリップで車体の様々な箇所にアースを取ってみたが、最も意味がなかったのがエンジン本体だった。 そんなことからエンジンから遠ざけることで向上することは解ったが、リード線の引き回しに問題が有りすぎた。

何気なしにロールオーバーバーに接地させてみると、フッと雑音が消えた。 これはもしやと思い、役に立たないAMラジオに切り替えてみると嬉しいことに関東の主要なラジオ局は何とか聞くに堪える程度に聞こえるではないか。

これは画期的。

なぜロールオーバーバーが有効なのかは定かではないが、聞こえると言うことが大事なので私的にはOK。 そして若干ながらもFM放送も向上したようだ。

では仮付けから本付けにしよう。 残念ながら私の持っている半田鏝ではアンテナ基台に半田が付いてくれなかったので、アース用の端子にリード線を圧着させて取り付けネジと共締めという安易な方法で取り付ける事とした。

そしてもう一方の接地側も同様に端子を圧着加工して取り付けたのだが、エアクリーナーボックスを取り付けているボルトが丁度良いところにあったのでソコに割り込ませて終了。

これでエンジンを掛けたらノイズだらけというオチかと半信半疑だったが、街中の走行でも高速道路の走行でも支障無し。 これで念願のハイウェイラジオが聞こえるようになった。

 

ストレーキ

構想半年、作業30分。 非常に安易な思いつきと工作なので効果は疑わしいが、市販車にも増えつつあるストレーキというものを猿真似して取り付けてみた。

前回の排熱加工と同じく素材はアルミアングルと両面テープ。 そして少し剥がれにくくするためにボディとの接続面には上からアルミテープを貼り付け、段差を少し解消させてみた。

さて効果の方は?

と、そのまえに取り付けの角度にも少し拘った事を書いておこう。 エリーゼのフロントカウル角度に合わせ、進行方向に対して少し斜めに取り付けてみたのだ。 気持ちの問題かもしれないが、タイヤの直前に付ける物を風の抵抗をマトモに受ける角度よりは、若干でも風が外に流れる方向に取り付けた方が良いのではと言う浅はかな考えを入れてみた。

本当は硬質ゴムのような素材が良かったのだが、東急ハンズには私の想定するような形状は見あたらなかったのでアルミアングルとしてみた。 が、効果があるようだったら素材・形状とも第2弾に進化させるつもり。

今回はフロントだけに取り付けてみたが、リヤは更にフロントの第2弾目の効果をみてからにしようと思う。

さてさて、どんな効能が発揮させられるのか?...もしかして取り付け角度が左右で微妙に違うことから直進性が損なわれるなんて顛末に成らないだろうな?

さて、今度こそテスト結果。 直進安定性が抜群に良くなったが、空気抵抗は.....良く解らない。(笑)

FSWの最高速は5キロ落ちたが、これはオイルクーラーの導風板が原因かも知れないので断定は出来ない。 ただ、なんとなく抵抗感があるのは確かだが、140km/h以上の高速域では確実に安定感が増すので、FSWの直線が少し楽になった。

そして強いて言えば100Rのコーナリングで若干アクセルを踏んでいる時間が長くなった気がする。 そのため、最高速が落ちた割に全体のトータルタイムが大きくは変わらなかったのかも知れない。

簡単なパーツと費用で試せるので、気になった方はご自分で工夫して装着すると面白い結果が待っているかも知れない。 少なくとも直進安定性の向上は確かだが、聞いた話だとストレーキを付けると空力が良くなって最高速度が伸びるらしい。 それからすると最高速が落ちているので失敗作のようだ。

一方、先月加工したオイルクーラーの導風板は大成功。 なんとFSWの連続走行で油温が120度を超えていたのが116度で安定するようになった。 これから更に暑くなる季節を迎えるので、今の時点で4度の下降は非常に嬉しい。

排熱用のリップ(ガーニーフラップ)はソレまで高さが30mmもある大形の物を装着していたのだが、今回のアルミアングル高さは15mm。 もしかしたらコレは大きければよいと言うモノでは無いのかも知れない。

そしてもう一つ、アンダーパネルに純正で装着されているNASAダクト、この効果を高めるためにココにも導風板を追加してオイルパンに風が当たるようにしてみたのだが、これが功を奏して油温が下がったのかも知れない。

と、一気に色々と弄りすぎて実はどのパーツが効果的だったかは定かでない。 が、トータルで悪くないので良しとしよう。

 

トー調整と特性

本来であればターゲットにしているサーキット走行で試すのがベストなのだが、生憎と予定していた日の天候は雨。 走りに行く予定では居たのだが、当日朝の天気次第では行かない公算大。 というわけで、走り慣れた散歩コースでトー調整を試してきた。

今までフロントのトーはゼロとして初期応答重視の特性としていたのだが、切り込んだ後のアンダーを少し軽減したいので、キャンバーを多めに取っていることもありトーを開いてみた次第。

キャンバーを大きくネガ側につけるとタイヤは内側に進もうとするようなので、トーをインにしなくてもキャンバーが付いていれば直進性は向上する物らしい。 だから今までも直進性に大きな問題はなかった。

詳しいことは解らないが、フロントトーはゼロの状態か、ややインだと初期応答が敏感でスッと鼻が入るのだが、ゼロからややアウトにすると拳一つ切り込んだ所から一回り上のグリップ感が出る。

というのが私の知っているトーのセッティング。 出来れば抵抗を減らしたいのでゼロで行きたいのだが、どうしても車高や減衰を調整しても良い感じに成らなかった時の最後の最後、味付けの意味でトー調整するのが私流。

ただでさえキャンバーをネガにしているので内減りしやすい状況。 それに加えてトーを開いてしまうのだから、更に内側が減る傾向になるのは明らか。 そのようなことからトーはゼロが基本で、どうしようも無い時だけ最後に弄る箇所と思っている。

この手法が正解かどうかなんて事はどうでも良い。 最終的に思っていた方向にクルマが仕上がれば良いのだ。 だからトー調整もロッドの回転角度で調整。 ここ最近アライメントテスターに乗せたことは無い。 いつも糸を張ったりメジャーで計測して終わりだが、私にはこれで十分。(どうせまた弄ってしまうし)

さてデータだが、計算上のトーアウトは1.3mm。 これが散歩のペースでは良い感じだった。 先程書いたように拳一つまではダルなのだが、そこから先でステアリングを戻そうとする力が急激に増す。

ステアリングが重いというのは抵抗もあるように思うが、私はタイヤの面圧が上がっていると解釈している。

試しにタイトコーナーへ走り慣れたペースでアプローチすると、ステアリングの切り始めを若干速くしてやる必要はあるが、切り込みが増すに連れてステアリングが重くなり、スキール音が出ると思った筈が何事もなくクルッと回ってくれた。

これこれ、この感触が欲しかった。

さすがに更なるペースアップをするとスキール音が出てくるが、そのときにはリヤのタイヤグリップも限界で、リヤタイヤからも微かにスキール音が出た。 このタイトターンはシフトダウンしながらのアプローチで片手でステアリングを保持するのだが、これが非常に重い。 つまりグリップが増していると感じられた。

走り終わってタイヤをチェックすると均一に摩耗しているようなので、とりあえず散歩ペースでのチェックは完了。 これ以上のスピードレンジは常軌を逸するので試せない。

サーキットでの試走が楽しみになった。 もしこれで巻き込むようなら、60度回したロッドを30度戻せば良いだけ。 その際のトーは計算上で0.66ミリ。 こういう数値が直ぐに解るよう、自車紹介にデータメモを掲載してあるので同じ車両の人は参考にして欲しい。

話は変わるが、個人でアライメント調整機器を持っている人が居ると聞いて驚いた。 それもかなり本格的なタイプ。 拘る人は徹底的に突き詰めるらしい。 確かに糸を張ってのアライメント調整は時間が掛かる上に面倒なので、頻繁にセッティングを変更する人は必要かも知れない。

先程、私は糸で十分と書いたが、そんな便利なアイテムがあったら話は別。 私はルーズなので山の散歩もサーキットも同じセッティングだが、もしかしたら考えが変わるかも知れない。

何れにしてもエリーゼは調整部位が簡単に出来ているので、ノーマルの足回りであってもキャンバーやトーを変更して変化の具合を探るのも楽しいと思う。 私はノーマルである程度走ったら、足を変更する前にアライメントを自分で弄ってみて特性を理解することをお勧めする。

だが、弄る際の注意点を1つ。 車高ならば3ミリや5ミリ程度の変化で操縦性が変わると思うが、1ミリ程度では解り辛いと思う。 だが、トーは1ミリ以上一気に変更すると唐突な変化が出る可能性があるので、極端なトーイン・トーアウトはおすすめしない。 キャンバーならばシムを1枚ごと。 何れも必ず試走して欲しい。

それは次のステップに進んだ時に決して無駄にならない筈。 そして解らなくなったらノーマルの基準値にすること。 それが基本値であることに変わりはないので。

 

雑記

【βピン】

エリーゼのフロントキャリパーはAP製。 普通の2ポッドなのだが、パッドを固定しているピンはβピンと呼ばれているクリップを使用している。 これが熱でやられて開いてしまい、外れたことがあった。

今回も大分開いてきていたので外れてしまう前に1サイズ小さい物に交換してみた。 小さい方が締め付けがキツイと思ったからなのだが、取り付けてみるとどうも心許ない。

本当はワイヤーでロックするか、割ピンが確実。 以前までは割ピンを使用していたが、とにかく脱着が面倒なのでβピンにしたのだが、やはり1サイズ大きい元サイズの方が安心感がある。 次回ホームセンターに寄ったら買い直そう。

ずっと同じβピンを使用している人が居るが、外れるとホイールを削ってしまったりパッドが外れるなどして危険なので定期的に交換することを勧める。

ブレーキ関係、序でにもう一つ。 以前リヤキャリパーのスライディングピンブッシュキットを交換したいと書いたのだが、エリーゼのwiki執筆者さんから情報を戴いた。

http://www.eliseparts.com/でブッシュキットを販売しているのを発見したという。 これはありがたい。 私のブーツは既にボロボロ、友人には取り寄せるなら私も乗ると伝えておいた。 入手したらキャリパーの分解整備をするのも良いかも知れない。 その際にはピストンは含まれていないから別に購入する必要があるが。

 

【ドアミラー】

友人がサーキットで走行中、ドアミラーが脱落した。 原因は取り付けネジの緩み。 幸いにしてミラーはサーキットのスタッフが回収してくれて無事だったが、私も自分のミラーを確認するとネジが緩んでいた。

ところがこの位置、普通の工具では全く為す術無し。 L型レンチなどの短い物が有れば良いが、それも回しにくい。

私は手持ちに丁度良い工具がなかったので、ビットをロングノーズのバイスクリップ(ロッキングプライヤー)に銜えさせてみた。

ビットは1/4インチサイズなので、1/4サイズのギアレンチか板ラチェが有れば楽そうだ。 次回工具屋に行ったら1/4インチサイズのギアレンチ(ビットレンチ)を購入しようと思う。

 

【スロットル調整】

またやってしまった。 スロットルのワイヤー調整は張りすぎるとスロットルのシャフトに無理が掛かり、軸にガタが出てしまうのだ。

ガタが出るとバタフライバルブが吸気で張り付き、開ける際に引っかかりが生じるようになってしまうか、開いたバルブが閉じなくなってしまう。

今回は後者で勢いよく閉めないと閉じなくなってしまい、街中走行で静かに走ろうとした時にアクセルが戻らない状態になった。

もうこれで3つ目、全く学習能力の無い私。(情けない)

 

【フロアの腐食状況】

腐食に気づいてからフロアは剥き出しのままとしているが、そういえば腐食は進行しているのだろうかと気になって見てみると、どうやら乾燥はしているので進行は止まっているようだ。

フロアの裏側、つまりアンダーパネル側も確認してみたが、飛び石などで擦り傷は多々あるものの、腐食はしていない模様。

引き続き観察する必要はあるが、腐食を発見したら塗装などの対策をしようと思う。 とはいえ、今の状態が維持できるのであれば美しく保つことには余り興味がないので恐らくこのままだと思う....それにしても、もう少し清掃した方が良さそうだ。(笑)

 

【バッテリー交換】

中古で購入して5年目。 バッテリーは一度も交換したことがないと某友人に言ったら、速攻で交換した方が良いと言われた。 また、違う友人に話をしたら電気系統にも良くないから交換しろと強く言われた。

そんな経緯から渋々交換することになったが、これがとても面倒。

まずラジエターのシュラウド?(囲い)を取り外し、ハーネスをラジエターの上に移動させるなどして、とにかく作業スペースを出来るだけ確保するのがコツ。

装着されていたバッテリーはグローリーさんによると交換してあるそうで、前のオーナーが交換した物らしい。 ノーマルのバッテリーは出来が悪かったらしく、殆どのユーザーが交換していたとか。

それにしてもこのバッテリー、とても重い。 脱着は姿勢的に無理があるので腰に来る。

注意点は端子を取り外す時にはマイナスから外して、取り付ける時はプラスから。 一応覚えていたが、少し不安になってメカさんに確認したりして...とにかく取り外しには苦労した。

今まで装着されていたバッテリーは44アンペアだったが、今回は50アンペア。 新しいバッテリーにはハンドルが付いているので装着は楽だった。 

しかしバッテリーを外した箇所は非常に汚くてそのままバッテリーを装着する気になれず、ワガママを言わせて貰ってお店から水道を借りて洗い流した。

固定金具はバッテリーサイズが少し小さくなったのでガバガバ。 これでは駄目なのでステーを曲げたり穴を開けたりして小加工。 絶妙のクリアランスで微動だにしない状態となった。

もしこのバッテリーを使うなら注意点を一つ。 バッテリー下部に固定用の爪が有るのだが、爪の上に更にアダプターが装着されており、これを取り外さないと正しく固定されない仕組みになっている。 私は初めて交換したので知らないことばかり。 作業はグローリーさんの軒下をお借りして進めたのだが、助言がなければ30分では終わらなかったと思う。 感謝。

 

今月の整備記録

エンジンオイル+エレメント交換 71,487km 2007.04.15 MOTUL 300V CHRONO 10w-40
エンジンオイル+エレメント交換 72,380km 2007.04.30 MOTUL 300V CHRONO 10w-40
バッテリー交換 72,380km 2007.04.30 PITWORK EXIDE EP348

ベストラップタイムの記録
 
各々の目標 筑波2000:1分03秒   筑波1000:38秒
(全てラジアルで) FSW:2分02秒  もてぎフルコース:2分16秒
FSWショートコース:32秒
 
筑波サーキット
 コース2000
1分6秒683(2002.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

1分4秒192(2004.03 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

1分4秒498(2006.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー

 
 
筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターNA8Cでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターNA8Cでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

富士スピードウェイ
 新コース
2分03秒925(2006.12 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼ Sr.1 111Sの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー

 
ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼ Sr.1 111Sの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

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