ひとりごと.gif
2006.06




暑くもなく寒くもない今の時期
好天な時は勿論、オープンで


 
リアから発した異音の原因

先月、時間切れで報告できなかったトラブル、グローリーのSメカニックによって解決した。
原因はハブを固定しているハブナットの緩みだった。

勿論、このようにカシメてロックしてあったのだが、サーキットでの酷使(サードからセカンドへの落とす時にシフトロックさせたのが原因の可能性大?)によって微妙に緩んだらしい。

さてコイツ、アクセルのオンオフで「カキン」と音を発するのだが、何でも試そうと言う事でエンジンを停止させてギアをローに入れた状態で車体を前後に揺すってみた。 するとハブの辺りから音がするではないか。 一体どこが音源かと、今度はホイールを触りながら前後に車体を動かすと、手にクリック感というか「コクン」という感触が伝わった。

デフの辺りからは音は出ていない。
故障部位はハブ廻りに限定されそうだな。

こういう場合は丁寧に一つずつ故障箇所を潰して行くしかない。 ハブ側の等速ジョイントか、ハブベアリングか? ホイールを着けた状態でのハブのガタチェックでは不具合は無さそうだ。

次にホイールを外してハブと等速ジョイントのガタをチェック。 ほんの僅かにドラシャとハブとにガタというかクリアランスが有る。 それが本来のモノか確かめるために音のしない方の状態を調べてみる。

「何となくガタが大きいような気がしますね、ではドラシャを抜きましょうか」 と、Sメカ。

ということで、彼はインパクトレンチでハブナットを緩めた。 と、その時、Sメカは過去の経験値よりもアッサリとナットが取れた事が心に引っかかったようだ。 納得の行かない彼は外したナットをシゲシゲと眺め、規定トルクに近い(22kgf・m)締め付けをインパクトで行ってから再び取り外した。

そして確信したような顔で私に 「もう一度音がするか確かめましょう」 と言って、ハブナットを締め込んでからホイールを再装着。

私は先程と同様にギアをローに入れてタイヤを動かした。
だが、もう音はしない。

「ハブナットが緩んだみたいですね」 と、Sメカ。 緩まないようにカシメがしてあるのではと言う私の質問に対しては、「通常の走りならば緩まないのかも知れませんが、これだけサーキットばかり走っていると緩むのかも知れませんね」 とのこと。

確かにハブナットが緩むという話は聞く。 巷で売られている対策部品はフロント用のハブボルト。 それはリアに比べて細いフロントのハブボルトを、リアと同等のサイズにスケールを上げるモノだ。 リアのトラブルも聞いたことは有るが、私の車両で起きるとは...さすがトラブルの宝庫車両。

さてこのパーツ、規定トルク以上に締め付けるショップも有るようだが、私は規定値を超えるようなトルクは掛けるべきではないと思っている。 それでも緩むのであれば別の対策をするのが本道で、必要以上のトルクを掛けてボルトやナットにダメージを与えてしまっては事故に繋がる可能性が有ると思うからだ。

とりあえず今回は規定トルクで締めて様子を見る。 スプラインにガタが出ている可能性もあるが、再び何らかの支障が出たら直ぐに対策を取る(交換する)と言う事にした。 ハブとドラシャはショップにストックがあるのは確認済みだ。

しかし折角交換したトランスミッションオイルを捨てることに成らなくて良かった。 たった500キロしか走らずに高価なニューテックを廃棄するのでは泣けてしまう。

 

111cup Rd.2 FSW  ShortCourse

※今回はなりと氏と鈴木氏の多大なる協力により、臨場感溢れる画像を多数提供して戴いた。 (感謝)

何とか嫌いなコースを克服しようと通った日々。 その甲斐も虚しく、レース当日は雨。 しかも濃霧。 到着した時はコース全体が見渡せないほどの濃霧で雨脚も強かった。

だが条件はエントラント全員に平等。 ウェットコンディションでも状況に応じたドライビングを出来る者が頂点に立つ。

集まった友人達と一通り朝の挨拶を済ませると、会話は必然的に本日のコンディションに合わせたセッティングの話に。 まずはタイヤの空気圧設定だ。 ある程度はタイヤを潰してやらないとグリップは出ないが、潰しすぎるとタイヤの溝から水が排出されにくくなるばかりでなく、タイヤの剛性感が無くなってコントロールにロスが生じる。

ドライコンディションでは1.8キロ程度が私にはコントロールしやすかったことから、0.1キロはウェットでも走れば圧が上がるだろうと想定し、1.7にセット。

パドック内では様々な意見が交わされたが、みんなライバルがどうするのか気になって仕方がないのだ。 勿論、私も散々悩んでエアを入れたり抜いたりした。

 

 

この日のスケジュールは朝一にクラス毎の練習走行、そしてそれが一通り終わった後に1ラップアタックの予選だが、その前にドラミが有った。 本日の説明員はFSWのオフィシャル。 彼は様々な説明をするうちにコースの攻略方法に流れていった。 おいおい、喋りすぎるなよと思ったが、案の定、懇切丁寧な御解説。 ちょいと喋りすぎだよオニーサン。

どうしようかと思ったが、「それ書いちゃダメ」って言ったら皆んなに大ウケ。 いや、こんなにウケるとは思わなかったんだけど....。

彼のエスケープゾーンについての解説は良かった。 2002年以降は今までのエスケープゾーンである芝や砂利では横転の危険があると言うことから、舗装路にするように成ったという話も良かったし、ソコを故意に利用してタイムアップするような走りをした場合はペナルティになるという話も良かった。

最近のレースでペナルティを課されるケースの殆どはエスケープゾーン走行、若しくはピットレーンの速度違反だという。 なるほど、そういうことだったのかと皆が頷く。 こういう解説を聞くと納得が行くし、狡賢い思考を持つ者が排除されて良いと思う。

以前、友人からコースではない所を走るとペナルティだとは聞いていたが、今回のように公式の発言があるとその理由までもが明らかになって皆の理解が得られたと思う。 話の延長で筑波の事も話題に上がった。 1ヘア内側や最終コーナーも舗装路となったが、そこを利用してはダメと言う事だ。

 

 

さて練習走行の時間となったが、相変わらず御覧の有様だ。 雨脚が弱くなった事は良かったが、御殿場市内に入るまでは雨など降っていなかったのだ。 天気予報では朝には雨が上がり、晴れ間も覗くと言っていたが大外れだ。(後に解ったが、荒天は御殿場方面だけだったらしい)

今回は事前にウェットの可能性大と解っており、友人がフロントガラスにコーティングを施すと言うので私も真似てみたのだが、これが大正解。

昔購入したレインエックスは既に10年物。 勿体ないから使おうかと思ったのだが、ネットで最近の動向をチェック。 すると最近のモノはシリコンベースではなくフッ素ベースになっているモノが有るらしい。

御存知とは思うがシリコンはワイパービビリの一因で、下手な塗り方をするとギラギラと油膜のようになって始末がとても悪い。 そんなことから完璧な塗り方が出来ないぐらいなら塗らない方が良い、というのが今までの私の考え方。

ネットの記事を鵜呑みにするのは危険だが、フッ素ベースのものは随分良くなっているらしい。 その価格は1500円程度。 購入すれば恐らく再び10年ものになるだろうとは思ったが、当日に具合が良ければ儲けモノ...ぐらいの気持ちで購入することにした。

購入したのは定番と思しきスーパーレインエックスGT。 何がGTなのかは知らないが、オートバックスの売り場には同様の周品が沢山あって驚いた。 この手の胡散臭いモノはあまり購入しないし、オートバックスで買えるようなものは最近購入しないので。

ガラコという商品もフッ素のコーティング剤を販売しており、更にキャンペーンと謳ってレインエックスより安い。 セコイ私はグラグラと心が動いたが、リサーチしたのはレインエックスGT。 数百円で後悔したくないので初志貫徹、GTを買ったのだった。

このGT、今までのシリコンは最後に濡れたタオルなどで拭きあげて終了だったが、フッ素は乾いた布で拭き取るらしい。 幸いにしてショートコースは屋根付きなので、タイヤのエア圧をセットし終わってからジックリと作業することが出来た。(本来は前日に塗布して半日ほどすると効果が良く出るらしい)

そんな作業の後に薄暗いコースへ出た。 ワイパー無しでは走れないのでスイッチ・オン。 なるほど、スムーズに拭き取ってくれる。 変な雨筋も付かないようだ。 これならば次回も使用する気になれる。

時速40キロでワイパー要らずと書いてあったが、今日のように細かい霧雨ではワイパーを使用せざるを得ないと思うが、それでも雨粒の弾き具合が良いので見やすかった。 

 

 

ということで霧雨ではあるがコースはフルウェットだ。 以前紹介したようにこのコースはトラクションが抜けやすいレイアウト、かなり慎重に走ることを要求される。 と、解っているのにハーフスピン。 情けない。

みんなの予想ではドライの5秒落ちでは?と言う事だが、私のタイムは38秒3。 ベストより4秒半落ちだ。 思ったより良いのはラジアルだからか? などと少し期待して20分ほどの練習走行を終えてパドックに戻る。

しかしライバル達のタイムを聞くと殆ど同じ。 安堵すると共に少し悔しさが込み上げた。 ただ1人だけ、「雨のエキスパート」18番は37秒台だったのだ。

彼の素晴らしいウェット走行は身を以て経験済み。 ヘビーウェットのもてぎ、それもSタイヤで5速全開が出来る男である。 彼の鬼神のような走りは鮮烈だった。 確かスポーツエリーゼを含んだレースだったが、オープニングラップでハーフスピンしたのにも拘わらず前にいた全員を抜き去った上にブッチギリのタイムで優勝したのだ。

 

 

練習走行の後はいよいよ1ラップアタックの予選。

先程の練習走行を経て足回りのセッティングを見直してる人、タイヤの空気圧を調整する人など、各々調整に余念がない。 私も空気圧をチェックし、ターゲットとしている圧に落とした。 そう、落としたと書いた。 ウェットなのだが意外と内圧が上がっていたのだ。

前回の筑波のレースで使用したタイヤには溶けたカスが付着していたが、今回の練習走行で綺麗に取れたばかりでなくショルダーが若干溶けているようで、これには驚いた。 Sタイヤで走った時よりも溶けているかも知れない。

E3クラスのアタックが始まった。

今回は逆順アタックということで、E3クラス、それもゼッケンの大きい順にコースインするとアナウンスがあった。

皆がコースサイドに集まり、1ラップアタックを見つめる。 恙なく無難に纏める人、果敢に攻める人、一発を狙って失敗する人、それぞれの個性が出て面白い。

そしてE2クラスが始まった。

出場する者はライバル達の走りが見えない。 残念。 私は2番手コースインなので特に何も出来ない。 早めにヘルメットを装着してメガネを掛けないと、自分の体温と吐息でメガネが曇ってしまうのだ。

皆んながザワめいた。

どうやらトップバッターはセッションに失敗してスピンしたらしい。

少し動揺しつつ私の番になった。

コースに入る前からタイヤとブレーキを暖めるための頻繁なブレーキング。 ウエットなのでステアリング併用のウェービングでスピンしては元も子もない。 今回はフロントが新品ローターとパッドで、アタリがついて居なかったのも有り、故意にブレーキは強めに踏んでおいたのだが、やっとアタリがついて来たのかコントロール性が良くなってきた。

試しに強めにブレーキングしてみる。
どうやら練習走行時より路面の状況も多少良いようだ。

....最終コーナーが迫った。
ここからが一発勝負。

リスクの少ない走り方でメインストレートを加速し、ストレートエンドのブレーキングではテールのリフトアップを抑えるためにエンブレを最大限に使用した。

が、丁寧にアプローチしたつもりの1コーナーで少しテールが出てしまった。 だがエスケープゾーンには出ていない。 そうならないためのライン取りとトラクションコントロールをしているのだ。 ここで出てしまっては悔いが残る。

続くS字も無理をせずトラクション重視。
少し慎重すぎたか? タイムは38秒367....練習走行よりは良いタイムが出たようだ。

(コメント付きの予選動画はこちら

 

 

E2クラスは私のタイムが運良くトップタイムでポールポジション。 決勝のコースインは私が先頭だ。 有難いことにスタートの下手な私のラインは半乾き。 雨が上がり、フリーランの車両が走ってくれたのでレコードラインは乾き始めたようだ。

だが、古いミニがコース全体に渡ってオイルを垂らしたらしい。 路面に光彩が掛かっている。 前もこんなシチュエーションがあったな。 アルファが撒いたオイルでレース進行が中断したことを思い出した。 確かあの時は私が総合のPPだった。 そしてスタートで大失敗。

そんな負の考え方をしていてはイカン。 苦手なスタートさえ乗り切り、あとは無理せず落ち着いて走れば良いのだ。 ココはパスするのが難しいレイアウト。 レコードラインをトレースすれば勝機は勝手に転がり込む、、、、と良いなぁ。

グリッドに付いてからシグナル点灯までが妙に長い。 筑波のシグナルに慣れてしまったからか、アクセルでミートポイントに最適な回転数を維持するのが辛くなったほど。 しかもシグナルは直近過ぎて見づらい。(またしてもビデオにはシグナルが映らない)

やっとレッドシグナルが付いた。 そして消灯、レーススタート。 最適と思っていたエンジン回転数の筈が、思ったよりも路面状況が良いようで、瞬く間にパワーを食われてしまった。 これでは18番と1コーナーで横並びになる、と思ったが、逆に向こうは路面状況が極端に悪いようでホイールスピン。 ロスしたようだ。

まだ私に勝機がある。

グリッド順のまま1コーナーへ向かう。

ところが予選の時に1コーナーでテールを流したのをすっかり忘れた私、同じヘマを再びおかしてしまった。 進行方向に対し角度にして10度ぐらいだろうか、車が横を向く。 だがここでアクセルを緩めてはダメだ。 慎重に車と相談しながらリカバリー。

オープニングラップでは後続がバックミラーに確認できたが、2周目からは見えなくなった。 後続に何かあったのか? だが、そんな事より友人の18番がミラーからはみ出る程の大写し。 私は蛇に睨まれたカエルだ。

今までの私だったらパニクって次から次へとミスをする所だが、今回は比較的冷静だった。 とは言っても最初の数周はロックしたりテールアウトしたりと、惨憺たる状態だったのだが。

しかしホントにしつこくバックミラーには18番が大写し。 始終ピッタリついて離れてくれない。 自分でも少しペースが遅いのは解っているが、ミス出来ないのでアグレッシブな走りを出来ない自分がもどかしい。 これが彼の作戦だろう。

レースも終盤になり周回遅れが現れた。 彼らのライン取りや挙動によっては簡単に順位が入れ替わる。 こういうシチュエーションがあるのでスポーツ走行での混走も練習になるのだ。

彼らも後を見ていてくれていると思うが、安全な所で抜ければ良いがラインを変えずにペースだけ落とすと思われる。 その場合は路面状況が異なるので要注意だ。

ある1台に追いついた時、アクセルを完全に緩めなければ成らなかった。 その時が一番緊張したかも知れない。 周回遅れの車と一緒にコーナーを回る勇気は無かったので、無理なラインでは仕掛けなかった。 が、その時18番は私がアプローチしようとしているラインに既に入っていたのだった。

さすがだ。 私はここでやられるのか?

だが、周回遅れになる車両は私に鼻を入れられる前に譲ってくれた。 これで何とか順位を維持出来、そのまま一周してゴール。 今回は一度も抜かれることなく走りきれた。

映像だけでは伝えきれないので今回の決勝動画にもコメントを入れたが、残念ながら背後の車両位置が掴みにくい。 左回りのコースは死角が多いので補助ミラーを装着したのだが、これが背後の様子を少し伝えているようなので、そのあたりに注目して見ると楽しめるかもしれない。 だが全体的にはペースを落とした淡々とした周回が多いので見ても面白くないと思う事をお伝えしておく。

 

 

エキシビジョンマッチ。 こちらの方が映像的に楽しめると思うのでお奨めできる。 今回のエキシビジョンはE1・E2・E3の決勝上位3位までの混走レースで、グリッドは逆順。 つまり一番遅い車両が先頭に立ってレースを開始するというもの。

このコースレイアウトならではの盛り上がりが期待できるレースだ。 後を走ってる車両を気にしつつ、巧みな走法を要求される。

レースが始まるまでは「危険では?」と言う声もエントラントから聞かれたが、フタを開ければ闘争心がメラメラ。 とにかく前を目指して隙を狙う。 が、例によって私はスタートで毎度ドウモスイマセンの大失敗。 1コーナーに到達するまでに背後のE1クラス新旧190馬力車両2台による迫力に負けて引いてしまい、開始早々に最下位だ。

なんという屈辱。 最下位というのは初めてかもしれない。

この時ほどスタートの練習をしようと強く思ったことはない。 一旦意気消沈したが、レースは先頭集団のペースが遅い。 呆気なく前に言ってしまうかと思ったE1車両もE2車両に手こずっている。 これは私にもチャンスが有るのか?

その後は雨の鬼神18番と若獅子48番の戦いが面白かった。 これ以上は動画を是非見て戴きたいので文面でのコメントは差し控えよう。

 

雑記

フロントローター+ブレーキパッド交換

先月はリヤローターを交換した。 そのときはまだ大丈夫と思っていたフロントパッド、タイヤ交換の際に覗き込んでみると内側のパッドが殆ど残っていない。 しまった。 そうだった、この車は内側のパッドが摩耗が進むのだ。 1年に1回しか交換しないので(最近の事は直ぐに忘れてしまうのもあって)すっかり忘れていた。

あぶないあぶない。

ローターも摩耗量が2ミリを少し超えているようだし、前回交換していないので今回交換することにした。 しかし本当にパッドはギリギリだ、一番少ない所では0.5ミリという冷や汗もののキワドサだ。

ローターはリヤと同じEBCのソリッド。 パッドとローターが新品というのは気分がよい。 さて、ではエア抜きとフルード交換もしてしまおう。

このフロントキャリパー、某サイトで話題になっていたがエア抜きを完璧にするのは難しい。 元々のロッキードの製品ではニップルが裏表とも装着されているのだが、ロータスのそれは表にしかない。

そう、裏側にニップルがないので後のピストンから発生した気泡は抜けにくいのだ。

お金に余裕がある人はウォッティスピードさんの対策ブレーキラインを購入するのも良いだろうし、キャリパー自体を真っ当な製品に交換してしまうのも良いだろう。 しかしお金に余裕は無いが時間はあるという私の場合、以下のようにして対策している。

 1. パッドを抜き、座金だけになったパッド等に入替えてピストンを目一杯出す
 2. 普通にニップルからエア抜き。
 3. ピストンを専用工具で全て引っ込ませる
 4. パッドを装着し、ブレーキングテストをして終了

これで裏側に溜まった気泡はピストンが引っ込むことでリザーバータンクに戻される筈。 尤も、リアのキャリパーのようにラインが長くて遠い場合は戻りきらないと思う。 あくまで、エリーゼのフロント対策としてやっているだけだ。 言うまでも無いが、ニップルからのエア抜きは、エア抜きと言うよりフルード交換のつもりで行う。

わざわざ劣化したフルードをリザーバーに戻すことも無いだろう。

では実際に私の方法だが、『1』でもパッド戻しの工具を使う。 この工具のプレート厚が座金と同等で丁度良いのだ。 勿論、その後のピストン戻しもそのまま出来る。 ということで、パッドを抜き取って工具を装着する。

この状態で『2』の作業と『3』の作業をしてしまう。 工具を使わずにピストンを出し切ってしまうと引っ込ませるのは至難の業なので要注意。 この専用工具、車の工具屋で安く売っているので自分で作業するなら購入しても損はないと思う。(違う車種に乗り換えても使用できる)

さて、私のエア抜きは何度も紹介している負圧式バキューム。 これで作業すれば一人で簡単に出来る。 そうそう、今回からフルードをトラストのスーパードット4にした。 やはりウェット沸点の高いこの製品が私には合っている。 タッチもコントロールもよいこの商品、PFCとの相性はとても良いと思う。

これでパッドとローターのアタリ付けをして完了。 このアタリ付けだが、ブレーキを踏んだままアクセルを踏んではダメだ。 以前、その方法で焼き入れをしてみたが、必要以上の負荷が掛かるようでローターを反らせてしまいジャダーが出てしまった。

また、アタリ付けをせずにサーキットを走行すると熱の入り方によっては不均一になり、やはりジャダーを起こす原因となる。

面倒ではあるが、峠道を少し飛ばし気味に走るのが良いようだ。 但し、必ずクーリングを入れてヒートスポットを作らないようにすること。 表面にうっすらカーボンの皮膜が掛かれば終了だ。 

適切な初期馴染みの済んだブレーキはコントローラブル。 しかもローターの表面が理想的なので偏摩耗も起こさない。

...のだが、残念なことに今回気付いて交換したのがレース直前。 前日にアタリ付けをしようと思ったのだが生憎の雨。 絶対にやりたくないと思っていたサーキットでの新品使用となってしまった。

往き道の高速で意図的にブレーキを多用してアタリを付けたつもりだったが、残念ながら足りなかったようで当日の天候の悪さもあって良くない熱の入れ方をしてしまったらしい。 そうジャダーが出てしまったのだ。 

一旦ジャダーが出てしまうと研磨以外に道はない。 諦めて使い切るか? いや、コントロール性が良くないのはイライラの元。 仕方ない、アタリ付けが上手く行ったリヤローターと前後を交換してみよう。 もしこれで具合が良ければ御の字なのだが。

 

 

林道ツーリング

昨年寒くなってから暫く乗っていなかったオフロードバイク。 やっと気持ちの良い季節がやってきたので、早速友人を唆して林道へ向かった。

今回のルート、まずは青梅から名栗温泉に向かい、ラジウム温泉大松閣を目標に進む。 この大松閣を過ぎると道は未舗装になり、約25kmの林道と成る。 ここが関東では有名な林道大名栗線。

ここから先が未舗装。 約25kmの始まりだ。

山は春。 新緑が気持ちよい。 連休ぐらいでは関東でもまだ山桜が咲いていて、山肌を綺麗に彩っていた。 秋とは違って落葉も少なく走りやすいが、山奥には野生動物が目覚めているので注意。 この日は野犬のツガイがのんびりと林道を歩いていた。

ところでコノ林道、あくまで林業従事者のための道。 当然、仕事のための軽トラや歩行者もいるので、彼らと遭遇したら先方が優先という気持ちで走らなければならない。

近くにある名栗湖、その周囲は2輪全面通行止め。 かつてライダーが無謀な事をした結果、自分らの首を絞めてしまったのだ。 そうならないためにも地元民や仕事車を優先とする事は肝に銘じておかねばならない。 勿論、山歩きしているハイカーにもだ。

林道の出口。 ここを右折すると名栗湖に行く事になるが、先程の通行禁止区域なので左折しかできない。 今日はここを左折して秩父さくら湖(浦山ダム)に向かう。

途中まで下ってくると、林道からチラチラ見えていた山桜が点在している様子が伺えた。 先程の林道は最高地点が標高950m程だが、青梅を見渡すパノラマは非常に素晴らしかった。 しかし、この日は私のスキルの無さで前走車に付いていくことで必死、なのでジックリとは景色を見ていられなかった。

 

暫くして秩父の市内に出た。 まだ10時半。 遅めの朝食を道端で食べる中年ライダー2人。 まだ時間は早いぞ。 どうする?

ガソリンスタンドで神流湖へは遠いか聞いてみる。(いい加減な計画で来たので、ここがどの辺りだか全く解っていない) すると神流湖は遠いという。 私ら二人には「武道峠」か「上石峠」のオフロードの記憶があり、そこへ行こうかと思ったのだ。

しかしもう20年も前の話。 今はもう舗装路になっているかも知れない。 昔、その未舗装な武道峠をシャコタンシビックで泣きそうになりながら走ったのを思い出した。

ガソリンスタンドのオヤジさん曰く、林道走りたいなら「中津川」がお奨めという。 このスタンドから40分ぐらいだと言う。 ダムが出来てトンネルと橋が沢山出来たので時間短縮出来るようになったとか。

そういえば高校2年の時、当時付き合ってた子と三峯神社まで夏休みに単車で来たことを思い出した。 が、確かに当時とは状況が全く違う。 道は綺麗になりループ橋など出来ている。 あの頃は辺鄙な所で道も行き止まりということで、殆ど通行量もなく寂しい道だった。 しかし今は雁坂トンネルが出来て山梨へアクセス出来るようになった。

そんな雁坂トンネルの直前を今回は右折、中津峡を登っていくと中津川林道だ。 いや、旧中津川林道か? 私の記憶では大滝村の中津川林道なのだが、今は秩父市になり中津川林道とも言わなくなったらしい。

この道、三国峠を抜けて長野県に抜ける知名度の高い道なので、先程の大名栗林道とは違って観光客が結構多い。 それはオフロードバイクだけでなく、乗用車や大型スクーターまで様々だ。 ただ、道は単線の未舗装林道なのでブラインドコーナーは徐行。 万が一に備えて走らないと危ない。

昔流行したライダー同士のピースサインこそ無いが、ライダー同士はすれ違う時に会釈をするのが今流らしい。 今も昔もこういう風潮が残っているのは嬉しい限り。 思わずニコニコして頭を下げる。 前を行く乗用車も皆んなライダーに譲ってくれる。 これも嬉しいが、悪路のためスマートに手を挙げてのお礼が出来ない自分が恥ずかしい。

朝6時に出て頂上の三国峠に着いたのが12時過ぎ。 ずっと走りっぱなしなので体力が持たない。 イッパイ、イッパイだった。

さて、これから来た道を戻らねばならない。 6時間走ってきたのだから、帰路も同じだけ掛かることをオヤジ2人は理解して居なかった。 今更気が付いても手遅れ、ノンストップで帰らないと暗くなってしまうぞ。

オフロードを50キロ近く走って少し慣れた来たので、最初よりはペースが上がる私。 と言っても大したスピードでは無い。 今までは友人が先に走っていたが、今度は私が先に出発することになった。 まぁすぐに追いつかれてしまうだろうが。

ところが林道が終わった所で待っていても友人が来ない。 何かトラブルでも有ったのかと思った頃に友人到着。 聞いてみるとコケたとか。 エンデューロレースに出ていた友人でもコケるのかと思った次第。 彼のKTMはウィンカーが外れてしまって、それをタオルで縛っていた。

途中、コンビニで水分補給とガソリンを入れて再び林道大名栗線へ。 今度は行きと違って殆ど下りのセクション。 これはチト手強い。 今度は彼が先行したが、アッと言う間に見えなくなってしまった。

仕方ない、自分の力量の範囲でトコトコとツーリングしよう。 この日の私、両目にモノモライが出来てしまったのだが、それが疲労からか痛みが出てきた。 さらに林道で胃が踊ったのか? 車酔いに近い吐き気がする。 ちょっと頑張りすぎたな。

偶々友人が歩行者と喋っていて助かった。 少し休みたいと私。 彼も多少疲れているようだが、私よりは全然元気だ。 さっきコンビニで食料も胃袋に入れておくべきだったか? いや、食べていたら吐いたかも。

結局、帰宅したのは6時半。 12時間以上のツーリングで320キロほど走ったが、その内林道が80キロも有るというこのコース、なかなかのお奨めではある。

 

今月の整備記録

エンジンオイル交換 57,100km 2006.05.13 MOTUL CHRONO 10w-40
フロントローター交換 57,100km 2006.05.06 EBC SOLID
ブレーキフルード交換 57,100km 2006.05.06 TRUST super DOT4
フロントブレーキパッド交換 57,100km 2006.05.06 PFC 0045.97.15  #97
トランスミッションオイル交換 56,500km 2006.05.02 NUTEC NC-70 75w90
XR250エンジンオイル交換 XR250 7,820km 2006.05.04 MOTUL CHRONO 10w-40

ベストラップタイムの記録
 
各々の目標 筑波2000:1分04秒 (ラジアル)  筑波1000:39秒(ラジアル)
  FSW:2分03秒(ラジアル)  もてぎフルコース:2分16秒(ラジアル)
FSWショートコース:33秒5(ラジアル)
 
筑波サーキット
 コース2000
1分6秒683(2002.03 ロードスターでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

1分4秒192(2004.03 エリーゼの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

1分5秒095(2006.03 エリーゼの公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー

 
 
筑波サーキット
 コース1000 
41秒709(2002.05 ロードスターでの公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
 
 
日光サーキット 44秒129(2001.03 ロードスターでの公認記録)
 205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
 
 
富士スピードウェイ
 旧コース
1分55秒28(2002.04 ロードスターでの非公認記録)
 215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
 195/55−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
 1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改 ※手計測データ

1分50秒772(2003.02 エリーゼの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

富士スピードウェイ
 新コース
2分05秒243(2005.05 エリーゼの非公認記録
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー
富士スピードウェイ
 ショートコース 
33秒6(2004.04 エリーゼの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

33秒706(2006.04 エリーゼの非公認記録)
 195/50−15・225/45−16 Neova AD07
 
クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+アローレーシングマフラー

 
ツインリンクもてぎ
 フルコース
2分16秒479(2004.11 エリーゼの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
 
ツインリンクもてぎ
 東コース
1分52秒006(2003.10 エリーゼの公認記録 ウェット)
 195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 
 
エビスサーキット
 東コース
1分09秒228(2003.10 エリーゼの公認記録)
 195/50−15・225/45−16 RE−01
 クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
 WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
 

[表紙へ戻る]