「スピンした時にオーバーレブしませんでしたか?」
この意見を貰って以来気になっていた圧縮を測定。 計測結果にバラツキが出て欲しいような欲しくないような複雑な気持ちでプラグを抜き、測定器をセットしてクラッチを踏み込みアクセル全開でセルを回す。
この時、セルのピックアップセンサーをカプラーから外すとインジェクターがガソリンを噴かないらしいので、シリンダー内にガスが入ってしまうのを防げるようだ。
私の車、主治医の前では病状を見せない場合が多いのだが、計測機械によって得られた数値は信用せざるを得ない。 数値に異常がないと言う事は圧縮に関しては問題ないようだ。と言うことはバルブの曲がりもアタリも大丈夫らしい。 しかも4箇所の測定数値が比較的揃っており、寧ろ良い状況にあると言えるのだった。
「もう少し症状が悪化するか、何か違う症状が発生するまで様子を見ましょう。」
と、主治医。
そういう事であればサーキットで全開チェックするしかないな。
という訳で週末、クルマの調子を確かめに筑波サーキットへ走りに行こうとエンジンを始動すると、その日は暖機運転の時から、いや、セルを回した初爆から様子がおかしいではないか。
正常な時は初爆で高らかに咆吼というか雄叫びを上げ、力強い回り方をしてくれるのだが、この日はいつものようには回転が上昇せずカブッたような回り方。
今までとは明らかに違う。而も、更に追い打ちを掛けたのが水温補正の時だ。
通常は水温が上がるにつれ、1,300rpm程度の初期アイドリングが徐々に下がっていくのだが、私の車では水温が70度を超える辺りで補正のためか変化があり、軽く空ぶかしするような症状を見せてからアイドリングが既定値に向けて下がってくる。
それがこの日は空ぶかしではなく、「フッ」と失火してストールしそうな気配だ。 そんな不安定な状態のまま筑波へ向かったが、やはり途中でも何度かストールしそうになり、私の心も徐々に鬱に成っていくのだった。
大凡自宅から1時間強で筑波に到着するのだが、この日掛かった時間はいつもと変わらないものの、心理的には倍以上掛かったように疲れてしまった。
1ヶ月近くエンジンを掛けていなかった事から、アイドリングコントロールバルブが固着しかけている可能性もある。 もしかしたらエアクリーナーに塗布したクリーナーオイルがソレノイドバルブに付着したのかも知れない。 しかし、こんな日に限って生憎とブレーキクリーナーの持ち合わせがない。 サーキットで知り合ったランエボ乗りの方と雑談しながら状況を明かすと、ブレーキクリーナーを拝借させて戴けるという。 ありがたく恩恵に与った。
エンジンを掛けた状態でコントロールバルブのホースを引き抜き、中に直接プシュッと吹きかけてみた。 一瞬エンジンが苦しそうに成ったが直ぐに復活。 余りエンジンには良く無さそうだが、何度か繰り返して様子を見た。 しかし残念ながら好転せず。
1時間ほど試行錯誤してみたものの、そろそろ出走時間が迫ってきた。
全開で走れば症状が悪化するか好転するかどちらかだろう。 とりあえずショップには「動かなくなったら助けに来てくださいね」と連絡はしてある。 もう開き直るしかないようだ。
なんとなくパワーが少し落ちたような気がするが、スポーツ走行の全開では支障なし。 タイムは並だったが楽しい走りは出来た。 規定の時間が終わってクルマをパドックに戻し、アイドリングのまま暫し放置。
10分もアイドリングさせただろうか? どうやらストールしそうな症状は出なくなったようだ。 荒療治が奏功を成したか? まあいい。 不具合なければ問題なし。(笑)
これで2,000〜2,500rpmの振動も直ってくれれば万々歳なのだが、そこまで世の中甘くはなかった。 相変わらずソレに関しては直らないし原因も不明のまま。 パワー感が落ちたのも間違いない事から、何かが起きてる筈なのだが...。
クーラントのリザーバータンクキャップを先月交換したが、まだ甘い香りがする。 ショップに入ってるエクシージはクーラント配管のスチールパイプに振動でクラックが入り液漏れを起こしたという。
そういう話を聞くと自分のも同じかと疑いたくなるのが人情、というか私の心理。 さっそくリフトアップさせ、上から下からと観察したが白い結晶は見あたらず。 クーラントが漏れると大抵は白く乾いて漏れた形跡が残る筈だが見あたらない。
しかし走っていると微かに臭う、何処かから漏れているのは間違いないのだ。
走り終わってエンジンフードを上げるとフワッと臭いが漂う事からフロント回りからでは無いとは思って居るが、ヒーターコアからの液漏れが回りで何件か起きている事例もある。 そういった流行にだけは敏感な私のクルマ、もしかしたら同じ病気かもしれない。
オルタのベルトが鳴き出した。
最初はオルタのベアリングから異音を発しているのかと嘆いたが、どうやらベルトのようで一安心。 ではサクッと交換、と思ったが、私のオルタプーリーは大径にしていたのをすっかり忘れていた。 ショップに置いてあるノーマルのベルトでは合わないのだった。
今まで付いていた部品番号を確認すると国内メーカーではないか。 国産のベルトが泣くなよな、と、思いながらマジマジと見たが痛んでいるようには見えない。 とりあえずパーツがないので元に戻すしかないのだが、回転方向を逆向きに装着すると音が出なくなった。 ???、よく解らないが直ったことにしよう。
懐かしいソレックス44φ、鏡面加工されたヘッドカバー。
私は古い人間なので、こういった種類のものに滅法弱い。 エアクリ無しのカールファンネルは異物混入が怖いが、やる気満々なのが漢っぽくてソソラレル。
ホイールがワタナベでないのが残念だけど、この日筑波に来ていた車両の中では一番良い音させてた。 こういうので遊ぶのも楽しそうだ。 友人はこの510ブルでヒストリックカーレースに出るらしい。
これはエリーゼのガソリンタンクから給油口に繋がっているブリーザーホース。
給油時に燃料タンク内の空気を排出するブリーザーホースに、不適切な材質が使用されているため、ホースに給油やその他の圧力が加わると亀裂や破裂を起こし、燃料漏れが発生する可能性があります。
と、LCIのホームページにリコール情報 Elise Mk-1 (外868)が記載されている。
この車両は97年製の初期型エリーゼなのだが、経年劣化でこのような状態になってしまうらしい。 オーナー曰く、「ガソリン臭いので見て貰ったらこの状態」、とか。
寸止めで発見できて良かった。 もし一気に破断し、満タンでオーバーフローしたガソリンがホースからエキマニに掛かったら、と考えると恐ろしい。 このオーナーは信頼できるメーカーの耐油耐熱ホースに交換した。
111cupに向けて油脂類交換。
デフオイルはまだ大丈夫なのでエンジンオイルとフィルター、そしてブレーキフルードを全量交換した。 ブレーキパッドは残量・減り方とも全く大丈夫なのだが、ローターがそろそろヤバイ。 摩耗限度は何ミリなのだろうか? 自宅に1セットストックしてあるが、何となく勿体ない気がして交換せずに使っている。
しかしブレーキローターのエッジが立ってしまっているのは流石に拙い。 出来ればパッドとローターは一緒に交換したかったが、PFCの場合はどうしてもローターが先に逝ってしまうのだ。
何度も書いているので耳タコだと思うが、私の使用勝手でパッドが1年持つというのは驚異的。 私の使用勝手では一般的な市販パッドを3セット程度1年間に使用すると思われるので、トータル的に考えると悪くないと思う。 確かに入手しづらいし高価なのは否定しないが。
話は変わるが、インタークラブのホームページを見ると今年からは筑波のスポーツ走行に準じ、搭載消火器の容量が1.75kg以上と成ったのに加え、車内に装着するカメラやPラップまで申告書が必要になったようだ。
とは言っても書類に搭載パーツや装置を記入して申告し、車検の際に確実な取り付け方法を確認して貰うだけなので特に問題がある訳ではない。 どうやら生半可な取り付けをしたことでトラブルを起こしたエントラントが居たらしい。
それとウェアとヘルメットなど、装備品を持ってミーティングに出席するようにとも書いてあった。 皆んなが規則や常識を遵守していれば問題は起きないと思うのだが、一部に約束事を守らないエントラントが居ることでこうしたアナウンスが発生するとしたら情けない。
しかし、こういったアナウンスが参加者全員に確実に届いて居ない可能性もある。 これを読んでいるエントラントは一度インタークラブのホームページを御覧戴きたい。
グローリさんではレース参加者に限り、水溶性消火器1.75リットルのものを\13,000で販売している。 装着していないために車検で失格、などと言う事にならぬように。
今年はエントリーが盛況で、申し込みが少し遅れた私は危うく参加できない所だった。 久しぶりのフルグリッド、かなりの熱戦が繰り広げられそうだ。 とは言っても私のタイムでは話にならないのだが。