今年初のサーキット走行を終えて車庫にクルマを入れる時、微かにチュルチュルという異音が聞こえた。 あぁ、またスチールマンホールでタイヤが鳴いたかと気にも留めなかったが、ふとオイル交換をしようと言う気になり、クルマを表に出し直してリフトアップ。
いつものようにアンダーパネルを外し、クルマの下に潜り込む。 そしてオイルにメタリックな光沢が無いか気にしながら何気なくドラシャを見た。 すると、そこには一部分だけ光沢が出ている箇所。 一気に不安が頭の中を過ぎった。 何故光っているのだ?
111SのVVC18Kエンジンはディストリビューターではなく、点火コイルからプラグコードが出ているのだが、そのコイルが付いているベースプレートのボルトとカラーが脱落し、ドラシャと干渉していたのだ。
ベースプレートだけでなくコイルまで削れてしまっている。
ドラシャ側はジョイントのブーツに若干の擦れた後があるものの、ブーツ破損までは至っていなかった。 コイルの方を詳細に観察してみたが、何とか再使用は可能のようだ。 以前に購入した中古エンジンにもコイルが付いていたのでストックはある。
問題はベースプレートを固定しているボルトとカラー。 手持ちのボルトは微妙に合わない。 どうやらネジピッチが一般的なタイプではないようだ。
困った。
カラーもワッシャーの重ね合わせで済むような高さではない。
もしかしたらと淡い期待をしつつ、中古エンジンを外したときのパーツ類を探った。 有難い事に1つのカラーと1本のボルトがコイルと一緒に保管してあった。 どんなパーツが必要になるか解らないものだ。 全部を捨てなくて良かった。 もし捨てていたらタイラップでぶら下げてショップに泣きついていただろう。
ホッとしたのも束の間、この場所はアクセスが悪い。 私の華奢な腕でも透間に潜り込ませるだけで工具を振れるスペースはない。 仕方ないのでマフラー側のアンダーパネルも外して作業する事に。
こんな事なら最初から外せば良かった。 腕に何カ所も擦過傷を作ったのが馬鹿らしい。 マフラー側からアクセスすると、苦もなく作業できたのだった。
だが、工具を振るスペースは少なく、少し奥まっている事もあって一般的なメガネレンチは入らない。 オフセットしているメガネも入らない。 しかし振動で脱落したところなので、今回は多少多めにトルクを掛けて固定して置きたい。
結局色々と試してみたが、短いラチェットで可能な限りのトルクを掛けておき、最後に首を振れるラチェットで最後の一締めを入れて置く事とした。
何れにしても次回からオイル交換の時にはチェックをしておく事にしよう。しかし一体何時から外れていたのだろう。思い起こすと1ヶ月以上前から車庫から出すときに異音がしていた。
家の前にはスチールのマンホールがある事は上に書いたとおり。 そこを通過する際にタイヤから出る軋音だと思いこんでいた。 思いこみというのは恐ろしい。 細かい事を気にしすぎると友人達には言われるが、音に気づいてお陰で大事に至らなくて良かった。 走行中にコイルがやられてしまっては手の施しようがない。
18Kエンジンをブン回して乗っている諸兄、偶には各部の増し締めが必要なようだ。
コイルを脱落したのを気付かず走った今年初のサーキット。
今年のレギュレーションで111cupはネオバが指定タイヤと成ったのに伴い、練習のために散歩用のタイヤを履いて走ってみようと思ったのだ。
ライセンスを取って初の走行というのもあり、多少緊張している。 どんなレベルの人達と走るのか。 クリアラップは取れるのか。
だが、一旦コースに出てしまえばレースではないので緊張はなかった。
まずはジックリとタイヤを暖めて様子を見る。
ダンロップを潜った向こう側への脱出ラインと、最終コーナーが恐怖心を拭えなくて全開でアプローチできない。 たとえどんなタイヤを履いていても、それを感じ取ってコントロール出来なくてはダメだ。 このあたりがヘボな証拠。
今日は課題を決めよう。
まずは空気圧の変化で走りに変化がどの程度有るか。 減衰設定は散歩仕様とSタイヤ仕様の間とは思うが、どの程度のレベルなのか。 そしてブレーキのコントロール性とトラクションの掛かり方。 以上3つを感じてみようと決めた。
1走目は朝一の走行枠ということで路面温度も気温も低いが、路面に結露や凍結は無いようだ。
周囲を走っている車はロードスターが数台とピッツ・マーチのレース車。 そしてランエボとGTRが数台。 その他色々居るが、メジャーなレース仕様車は居ないようだ。 これなら譲ってばかりの走行には成らないだろうと高を括る。(これがイカンのだ)
ところでネオバだが、私の友人はネオバで走って6秒前半。 そうなれば私の目標は5秒台だ。
....しかし私は6秒後半しか出なかった。