第2ラウンドは5月5日、毎年恒例のこどもの日開催である。
前日の天気予報では小雨。 昨年最終戦のモテギと同じように、Sタイヤで十分戦えると思っていた私は甘かった。
御殿場に近付けば近付くほど雨脚は激しくなるばかり。 しかも最近変えたばかりのシリコンゴムのワイパーブレードは期待とは裏腹に全く仕事をしてくれず、フロントスクリーンの両端部分しか雨滴を払い去ってくれない。
これでは危険ということで、急遽ブレード中央に圧が掛かるようにガムテープで小細工。 しかし、焼け石に水というか今度はブレードの下側1/3だけ拭き取るようになった。 全く見えないよりはマシだが、これは痛いハンデだ。
こんな事ならブレードアッセンブリーで購入すれば良かった。
今回はレース前にフリー走行があり、コースをスケーティングしたところ43秒程度というラップタイム。 これはドライの10秒遅れ。 速い人は41秒位だったらしい。 私は空を見上げて溜息を吐いた。
嘆いていてもタイムテーブル通りにイベントは進む。 しかし、ドライバーズミーティングで本日の予戦方法を変更すると説明され、今シーズンのF1と同じ(注:2004.06.01現在)1ラップアタックとなった事を知らされた。
まだコースは暫定オープン状態で計測装置が無く、事務局が用意した光電管(K察が昔からネズミ取りで使用するヤツ)での計測と言う事だった。 この光電管の位置、メインストレートの後半部分で、本日のコンディションだとブレーキングポイントに近い。
今回、予選はパワーの有るE1クラスから。
しかし、こういう日はパワーはタイムに結びつかないものだ。 このコースはスタンダード車輌が好タイム連発している事から、パワーだけでなくギヤ比なども重要なのは先月走った時に解っていた事だ。
雨脚は衰えるどころか益々強まっている感じさえする中、予選が始まった。。
スピンする車輌やオーバーランする車輌が続出。
軽量車に幅の広く溝のないタイヤは無謀とも思えた。
しかし、エントラントの中には対策を考えてきている者が居た。 横浜タイヤのラジアル、ネオバAD07を用意してきたのだ。 新しいネオバの評判は耳に入っているが、まさかレースに用意してくるとは。
もうこの時点で今回勝機は無いと確信した。
予選コースイン。
コースの様子見でアクセルを踏んだが、とにかく御覧の通りでワイパー幅の1/3しか見えない。 フリー走行でスリッピーなのは解っているはずなのに、タイムアタックとなったら何故か力が入ってしまい、2コーナー進入で拙いライン取りとラフなアクセルコントロールからテールアウト。
この日に履いていったのは一度レースに使用した使い古しの048Mコンパウンド。 エアを思い切って張っておいたのだが、しょせんはSタイヤ。 こんなコンディションでは何をしてもダメか。 まだバリ山で皮むきがしてあれば多少はマシだったかも知れない。
幸にして右後輪が少しダートに触った程度で済んだようだ。 ここから先はソツ無くこなそうと思っていたが、インフィールドのS字は完全にビビリモード。
そして最終コーナーをソロリと通過し、メインストレートで3速にアップ。 ところがクラッチを繋いだ瞬間にハイドロ。 しかし、此処でアクセルを緩めてはタイムロスなので、祈りながらも全開。
光電管通過までアクセル全開にしたのが祟り、計測区間を過ぎても止まりきれず、1コーナーのランオフエリアでスピンしてしまった。(恥)
動画 : 「 2004.05.05
111cup Rd.2 qualify 」
こういう時に限ってシッカリと録画出来ている。 前回の第1戦でベストタイム出した時や、決勝のクラス優勝の動画は真っ白だったのに。
ということで予選は41.4秒で3位。 自分でも驚いているのだが、あんな事に成りながらも3位は出来すぎ。 だが...このあたりから心中穏やかでなくなってきたのであった。(笑)
欲を出すとロクな事はない。
いよいよ決勝だが雨脚は一向に弱まらない。
回転を上げてミートしてはダメだろうと、ミートは2000回転。 これで2速にアップしたらリヤタイヤが空転。 相当にヤバイ路面である。
何故かポールポジションを取った者がアウト側スタートという変則レイアウトにより、予選2位の54番が良い位置にいる。
ここでポールシッターが変則的な動きをしたように見えたので、咄嗟に私は大外に逃げる事に。 考えるよりも体が勝手に反応してしまった。
ということで、オーバーランしてこの有様。
横を見ると私が戻れるスペースがあったため、順位を落とさずに復帰。 だが、前走者たちとは既にこれだけの差が出来てしまったのであった。
ラジアルとソフトコンパウンドの戦いを後ろから見るか。 などという余裕は全くなく、なんとつい先程の予選で経験してるはずのハイドロを発生させてしまった。
情けない。
私がコースに復帰するスペースは有る? と、真横を確認してみたものの、2回目は流石にダメと言う事で、ネオバを履く19番と私と同じ苦しいタイヤを履く18番にパスされてしまう。
19番は元々このコースは得意なのも有り、安定した走り。 これでは敵わない。
一方の18番は私と同じタイヤながら更に固い足を履いており、私の車輌よりももっと悲惨な状況下にあるらしい。 もうスケートリンク状態。 普通なら真後ろには着かない方が賢明だろう。 だが、彼ならもしもの時も最後までコントロールしきるので安心。 後ろから見学させて頂くことにした。
そんな彼も堪らずコースアウト。 私と同じ所でハイドロか?
復帰しようとコースにノーズを向けているけど、ここは行かせて貰う。 彼は解っているとは思ったが、自分の位置をアピールするためにサーキットなのにホーンを鳴らす私。(笑)
彼の横を通過。
お互いに解っていて走っているから安心安心。 草レースではこれで良いと思う。
暫くすると周回遅れが出現。 このコースを初めて走る彼にウェットは辛いだろうな。
そんな彼も私を早くからチェックしてくれていて、ウィンカーまで出して合図してくれた♪
少し気合いが入ったところで私と前走者との間隔はこのぐらい。 現在私は4位。 だが目一杯頑張って3位の表彰台を狙う! という気持ちには成らなかったのだった。
ゴール。
無事に終わった事の方が嬉しかった。 これだけの悪条件で、コース上で誰も危ない目に遭わないというのは素晴らしいと思う。 コンディション自体は最悪だが、エントラント同士のスキル向上にはなったかと思う。 でも次回は晴れて欲しい。
動画 : 「 2004.05.05
111cup Rd.2 final 」
こんな状態のファイナル、興味或る方はどうぞ。
追記:ワイパーブレードはその後、アッセンブリーで交換したことを付しておく。
今更だが、AD07のネオバを履いた。(第2戦の前に用意するべきだった!)
早朝散歩仲の間やロードスターの仲間達からは絶賛されているタイヤだ。
RE01と比べると筑波で1秒以上違うとか、一昔前のSタイヤより良いとか、5分山になると極端にグリップダウンするとか色々と耳には入ってくるのだが、先日のレースの事もあり私も購入しないワケにはいかない。
週末の散歩にも使えて、ウェットなサーキットでも使えるという、或る意味オールラウンダーなようだが、装着して走ってみると色々な点に気付いた。
まずは横浜特有のサイドウォール剛性というかケーシング剛性。 これに関しては、絶対的に私はRE01が好きだ。 タイヤが撚れるような感触に中々慣れなかった。 エア圧を少し上げ、温間で2キロ以上にしてようやく違和感が消えたが、慣れてきたらもう少し圧を落とす予定。
このタイヤはエア圧高めがよいのか、低めがよいのか?
巷で言われるとおり、グリップは素晴らしいの一言。 友人が散歩コースで走った時、限界が高すぎて何処まで行けるか解らないと喋っていたのを思い出した。 眉唾無しで私も同意見。 それに少しぐらいドライバーがミスってもタイヤがカバーしてくれるし、イキナリ限界が来てスパッと切り捨てられてしまうこともなく、コントロール出来る領域が広いように思う。
何れにしても、散歩コースでは多少タイヤを軋ませる程度の走りしか出来ない私にとっては十分だ。 そうスキール音だが、ネオバは01の甲高いキュルキュル音に比べるとギョワーという低音の音だった。
などと、此処で色々と書いても諸兄は全て経験済みだろう。
いまならば話題は01Rだろう。 ドライグリップを大幅に強化したという01R、今までの01より筑波で2秒近くタイムアップしてるとか。 ネオバが01より1秒アップしてると言う事から、01Rはネオバよりも1秒程度上回るグリップを発揮するタイヤと言う事らしい。
残念なのは225/45−16がラインナップにない事。 ネオバも暫くなかった。 これはブリヂストンにお願いメールを出してラインナップに加えて貰わないと!
スリップサインが出るまで使える01の後継機種と言う事で、私らの仲間だけでなく、この手のタイヤに興味がある皆んなが期待してるタイヤだろう。