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2003.08

アライメント by HOWARS

オーバーステアに散々悩み、アライメント測定をしてみたのだが....


オーバーステアの悪化


人間で言うと重症だろう。

私のクルマ、こんどのエリーゼまでもオーバーステア病に掛かってしまった。 もう一つ持病がある。 それはブレーキのジャダー (コレについては後述)

先々月の筑波1000での出来事から引っかかっている事がある。 というよりも、だいぶ以前から「なんだかオーバーステアだな」と思っては居たのだった。

今回のように徐々に症状が出てくるのは困る。 特に私は鋭い方ではないので、徐々に劣化してゆくもの等には滅法弱いのだ。

峠でラジアル履いてると顕著にオーバーステアを感じていたのは、実は裏を返せばSタイヤではタイヤに頼って走っていたからかも知れない。

では何がどうなっていたか解る範囲で書いていこう。(実はまだ原因はハッキリしていない)

 

私がサーキットでコースアウトしたのは御存知だと思う。 そう、111カップ第2戦の予選で、筑波2000最終コーナーでコースアウトしてスポンジバリアの御世話になったヤツだ。

アライメントが狂ってるだろうから測定と調整をして戴いたのだが、その後に車高調整をしたりトーインの変更やキャンバーなどを弄くりまわした挙げ句、またまたズレてしまったのではと思った。

まぁ、とにかく出来る所から一つずつ気になる所を潰していくほかに方法は無い訳である。 そんなわけで豊和タイヤの田無店というお店にアライメントをお願いしてみた。 近くにスーパーオートバックスの小平店などもあるのだが、エリーゼはきちんと出来ないと言われた。 なんでも、車体が低くてセンサーの光源が届かないと言う事らしい。(やりたくない、と聞こえたような....)

とにかくアライメントを測定したのだが、結果から言うと狂っていなかった。 参考までにデータをあげておく (車高は前後ともフレーム下端で105ミリ)

フロント キャンバー左 : −1°56′
フロント キャンバー右 : −1°53′

フロント トー 左 : −0.3mm
フロント トー 右 : −0.3mm

キャスター角 左 : +3°23′
キャスター角 右 : +3°50′

キングピンアングル 左 : +11°59′
キングピンアングル 右 : +12°11′

リヤ キャンバー 左 : −2°07′
リヤ キャンバー 右 : −2°12′

リヤ トー 左 : +1.1mm
リヤ トー 右 : +1.2mm 

スラストアングル : 0°00′

と、いうことで変な数値は無い事が解って戴けると思う。 実はこの数値、グローリープロモーションさんというお店でセットアップした時から殆どずれていないのだ。 調整方法はコンピューターに頼らないアナログな調整だったのだが、とても正確な調整ができるようだ。

これはこれで称賛に値するのだが、内心はズレていて欲しかった。 そう、アライメントや車高に異常が無いのにオーバーステアが出ていると言う事は、もっと複雑な所に何かの原因があると言う事に他ならないからだ。

 

 

ここで意を決して友人からサスペンションを借用した。(上が私の足)

基本的には同一仕様の足なのだが、これを付けても特性に変化がなければ、サスペンションにも異常がない事になる。

早速、厚意に甘えてサスペンションの交換。 

まずはバネの力によって押し下げられているアームを少し持ち上げてやる。 アーム類の自重分だけ持ち上げてやればよいので、ロアアームの下に膝を入れて作業しても良かったのだが、最近、力仕事が面倒になってきているので簡易型の油圧ジャッキを使用した。

こうすればダンパーを留めているボルト類を外してもアームが落下しない。

これはアッパー側のブラケット。 何が言いたいかと云うと、ダウンサスブラケットが装着されているのだ。 しかし、私のダンパーはケースがショートなので、折角のブラケットもノーマル位置で使用していたのだ。

それにひきかえ、借用した足は初期の開発用のタイプなのでケース長が長い。 よって、ブラケットをダウン側に移動させてやる必要があるのだった。

そういえばココは工具が振りにくいというか、力が入りにくい箇所だったので電動インパクトを使用した。

取付は簡単。 オイル交換よりも楽かも知れない。(笑)
(エリーゼのオイル交換が滅茶苦茶面倒という話しもある)

さて、これでいつでも出動準備OK。
...というわけで奥多摩に行ったのだった。

周遊が開く前にというか、一般車があまり居ない時間帯を狙って早朝に出発。 さすがに5時台にはファミリーカーは少ないはず。

青梅の市内から奥多摩町に入る頃、あるコーナーにアプローチした瞬間に感じた。

「これだよ、これ
うーん、気持ちいい。

ミッドシップはリヤのトラクションと鼻先の軽さが命。

この日に履いていたのはRE−01。 市販されている普通のラジアルタイヤなのだが、まるでSタイヤを履いているような安心感がある。 空気圧も標準の状態から上下させてみたりもしたが、いずれもトリッキーな動きはなく、安心して操れる範囲。

勿論、公道なので無茶な速度ではない事を明記しておくが....

あまりにも楽しいので柳沢峠のほうまで走ってしまい、ガソリンが無くなってしまう寸前。 帰り道はビクビクしながら市内までエコランしたのであった。

いつも走っている箱根と違い、ペースは相当低かったと思うが久しぶりに楽しいドライブだった。

以上の事からダンパーをメーカーに出した訳だが、まだその足は戻ってきていない。 ちょっと気になるのがロッドの傷。 実は外してみて気が付いたのだが、ロッドについて居た傷は思いの外に大きかったのだ。

この傷のせいでダンパーの能力が落ちてしまったので有れば、片方のコーナーではイン側の沈み込みが早く、逆のコーナーでは浮き上がりが早いはずである。

いずれもトラクションが抜ける事には間違いがない。

 

この足もいつまでも付けている訳にも行かず、今度は購入してしばらくの間しか味あわなかったノーマルの足を付ける事になった。

これは1G状態をジャッキで作っている所。

ブッシュのねじれを少しでも防いで、スムーズにダンパーが動くようにするためだ。 それにしても柔らかい。 ジャッキアップでバンプタッチさせることが出来てしまったのには驚いた。(実はそれが上の画像)

それともう一つ、バネにアイバッハを使用しているのは知らなかった。 随分と良いパーツを使ってるんだなと妙に感心した。

 

どうでも良い事だが、いつの間にかヘッドライト裏のカバーが無くなっていた。 そういえば筑波の最終で左の前から大きなゴムが飛び上がった記憶がある。 あの時は路面に落ちているタイヤカスと思っていたが、あれが裏カバーだったのかも知れない。

なんにせよ、このままでは何かの拍子でライトの配線を切断する可能性もあるし、タイヤの跳ね上げた雨水などで接触不良を起こす可能性もあるので、あり合わせの材料で応急処置をした。

簡単に云えばガムテープで蓋をしただけである。 密着度を上げるための下地作りを怠らないように。(笑)


またまたブレーキ

PFCというブランドは御存知だと思う。 私のページでも何度か登場しているメーカー名だ。

詳しい事は解らないので間違っているのかも知れないが、上の画像を見る限りではポルシェのパッドを流用しているようである。 それが045? 次の97というのは磨材の品番。 次の15というのは裏板を含んだ厚みを示していると思われる。 最後の44は不明。

実測では14.7ミリであったが、これは誤差の範囲。 メーカーもよく解っているようでエリーゼのAPレーシング製キャリパーには15ミリが限度である。

ごらんの通り。

キャリパーからはみ出すほど大きいパッドだが、厚みは丁度良いサイズに作られている。 因みにポルシェに付いているブレンボキャリパーのパッド厚は知らない。 ランエボやGTR、そしてポルシェに乗る仲間が居る諸兄は、彼らに少し使って貰ってから装着するとリーズナブルである。

あえて価格は載せないが、削って戴く料金は思ったより高くて驚くはずだ。

海外のメーカーサイトを閲覧していて磨材タイプによるカテゴリー分けが有ったので参考まで。

80(スポーツ) カーボンメタル  50℃〜400℃
97(サーキット) カーボンメタル 120℃〜550℃
83(レース) カーボンメタル 150℃〜600℃
93(プロレース) カーボンメタル 100℃〜700℃

それよりも再び発生してしまったジャダーに頭が痛い。
ダイヤルゲージでローター外周を計測してみたのだが、その振幅はたったの0.1ミリ。 しかし、それが私の神経を逆撫でしてくれるのである。

なぜ、こんなにも私のクルマはジャダーが起きるのであろうか?

かなり腹が立っているので、今度の交換時にはアップライトにベアリングが挿入済のモノをメーカーから取り寄せ、それに正確なプレス作業が出来るところでハブを圧入して貰おうと思う。 勿論、圧入後にダイヤルゲージで計測し、ハブの外周で振幅が0.01ミリ以下でないと納得しない。

前はアッセンブリーでハブまで装着されたものが有ったらしいが、いまは入手出来ないと聞いている。 もし、どこかにアッセンブリーで入手出来るので有れば情報を戴ければ幸である。

因みにジャダーの出ていない右側のフロントローター外周を計測した所、振幅は0.02ミリ以下。 つまりダイヤルゲージで測定出来る範囲以下の精度が出ていたことを報告しておく。

PFCは制動時に激しく鳴いてくれるので、ジャダーが出ているとキレイに(?)鳴いてくれず悲しい。

 

今月の記録

エンジンオイル+エレメント交換 19,230キロ(Silkolene Pro4 plus)
フロントブレーキパッド交換    19,230キロ(PFC 97)

※今回から試験的にシルコレンのプロ4プラスを入れてみた。
  前回入れたワコーズのトランスミッションオイル、非常に具合がよい。


ベストラップタイムの記録

各々の目標は....筑波2000:3秒 筑波1000:39秒 茂木:16秒 フィスコ:49秒

筑波サーキット   :1分6秒683(ロードスターでの公認記録)
コース2000     215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
             1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改

            :1分4秒463(エリーゼの準公認記録)
             195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
             クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
             WOTY SPEEDエキマニ+マフラー

            :1分8秒7(エリーゼの公認記録
             195/50−15・225/45−16 RE−01
             クァンタムダンパー+スィフトバネ


筑波サーキット   :41秒709(ロードスターでの公認記録)
コース1000     215/50−15 アドバン A048 (Mグレード)
             1928ccエンジン+ソレックス44 足廻り改
                    
日光サーキット   :44秒129(ロードスターでの公認記録)
             205/50−15 BS RE540S ソフト(Sグレード)
             エンジンノーマル(ロムチューンのみ有) 足廻り改
                                 
富士スピードウェイ :1分55秒28(ロードスターでの非公認記録)
             215/50-15 A048 S+195/55-15 RE540S S
             1928ccエンジン+ソレックス 44 足廻り改
             ※手計測データ

             :1分50秒772(エリーゼの非公認記録)
             195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
             クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル
             WOTY SPEEDエキマニ+マフラー
     
ツインリンクもてぎ :2分17秒665(エリーゼの公認記録)
             195/50−15・225/45−16 A048 (Mグレード)
             クァンタムダンパー+スィフトバネ+スティック対策スロットル


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