■炎上
車両火災なんて人事と思っていたけど、まさか自分の身に降りかかってくるとは....
年末の@ニフティ走行会、前日から用意をして準備万端。 年明け早々のレースに備え、練習走行のつもりでちょっと気軽に考えては居たものの、各部のチェックは抜かりなかったはず。
「そろそろ4秒台を出さないとダメだよな。」 「そのためには各コーナーでのターンインとアクセルを開けるタイミングを見直さないとなぁ。」 などと、自分なりの課題を考えつつコースイン。
当日は随分と冷え込んだこともあり、コースインして直ぐに全然グリップしない。 「こりゃ危ないから2周目までは全開に出来ないなぁ」、なんて思いながら走行。 レースの予選やフォーメーションラップならウェービングをして前後のタイヤを暖めるけど、今回参加しているのは走行会、皆さんの迷惑にならないよう、徐々にペースアップ。
3周目の最終コーナー、少しばかり頑張ったスピードでアプローチしてみるとナカナカ良い感じでグリップする事が確認出来た♪ ということで、ここからチョット本気モード。 いつもながらコースイン台数制限をしている@ニフティ主催の走行会、前後にクルマが居ないバッチリな位置にいるのを確認して全開モード!
ここで、本日の課題と思っていたアプローチのライン・スピード・アクセルオンのタイミングなどのテスト走行開始。 ....と、思った矢先、1コーナーのアプローチでオイルランプ点灯、と同時にバックミラーに炎が!
「うわっ、エリーゼが燃えちゃう!」
「畜生、なんで燃えてるんだよー」
と、大パニックに成りつつも、安全な位置にコースアウトしてエンジンスイッチオフ。 が、この時、既にエンジンからは不吉な異音が響いていたのだった...(後述)
どんな状態か心配で心配で、停車させるや否やエンジンフードを持ち上げると勢いの良い炎が二本メラメラと立ち上ってる。....とにかく消火しなくちゃ。
一番近いコーナーポストは1コーナーの出口。 しかし、ここにはポスト要員は居ない。 それに、まだコース上にクルマも走っている。(当然、赤旗中断になったけど) 消火隊が来るのなんか待っていられない、自力消火だ!
スポンジバリアを飛び越え、ポストに置いてある消火器を掴む。
黄色いロックピンを外してレバーを握る....が、出ない。 え゛、もしかして駄目なヤツを持って来ちゃった? 随分と色褪せてる古そうなヤツだったからなぁ、と思ったらパシューっとピンクの粉がノズルから噴出。 慌ててエンジンルームに向けて噴射。
「うっ、これってABCの粉末式消火剤だ。」
火は直ぐに鎮火したものの、消火器から出る粉はまだ止まらない。 仕方ないから使い切るまでホースはエンジンルームに向けたまま。 その頃やっと消火隊到着。 新たに消火器を向けていたけど、あれも使ったのかどうかは定かでない。
相当動揺していたのか、記憶が断片的。(>_<)
鎮火したエリーゼ。
真っ白になったエリーゼは無惨。 でも、全焼しなくて良かったとも言える。
もうすこし早く異変に気が付く事は出来なかったのだろうかと自分を責める。
責める。責める...
このエリーゼ、このままでは走行会の時間を削ぐだけなので、オフィシャルの人と「移動させましょう」という話しになり、フロントから牽引して貰う事に。
オイルが出ているので芝生の上をトコトコと無機質な塊が移動。 きっと私の顔面は蒼白だったはず。
1ヘアピン横の緊急ゲートを開けて貰い、ピット前に移動。 みんなが集まってきた。 やはり、とても冷ややかな視線も感じた。
そりゃそうだよね。
ごめんなさい。
私のせいで皆さんの貴重な楽しい時間を無駄にしてしまっているんですから。
でも、嬉しかったのは手伝ってくれた人達。(ありがとう)
とりあえず、アンダーパネルを外して原因を見たい。アンダーパネルの透間から覗いた感じでは、どうやらオイルフィルターが外れてるようだったが、真相は?
パネルが外れた。
パネル上は赤いシルコレンのオイルが一面に広がっている。
まるでエリーゼから出た血液のよう....
頭を突っ込み、原因と思われる付近を凝視。
オイルフィルターが外れている。
しかしサンドイッチされているオイルブロックも一緒に外れている。(オイルフィルターを止めているネジがアルミ鋳物のメスネジにねじ込まれているのだが、その鋳物が金属疲労を起こしたように破断していたのだった)
私がオイルクーラーの配管をフレームに固定した方法がきつすぎたのか?
それにエンジンの振動など色々な要因が重なった結果で破断したのか?
それとも、私のアルミ鋳物のフィルターブロックに「す」が有ったのか..?
真相は釈然としないものの、今の配管方法は変更しようと思った。
色々と回りに聞いてみたところ、340Rやスポーツエリーゼには最初からオイルクーラー用の配管を想定したフィルターブロックがあるとか。 ということで、早速そいつを入手してブロック交換。 今回それを装着する事でオイルクーラーのサーモスタットが無い状態に成るが、水温の方は82度のサーモで適正水温を保っている事から、同じ経路にある水冷オイルクーラーも同等の温度状態になると考えてサーモ無しで行く事に決定したのだった。
■エンジンからの異音
炎上する寸前に聞こえたエンジンの異音。 オイルが抜けたためにオイルポンプがカラ打ちして油圧低下(というか、無い)、ラッシュアジャスターにエアが入ってしまいバルブクリアランスを適正に保持出来なくなった結果、カチカチというカムの打音がヘッドから聞こえるのだろうと思っていた。
症状としてはこんな感じ。
アイドリングから2000回転まで、今まで通りのVVCユニットならではのメカニカルノイズを発生。 ところが、2000回転を越えてVVCユニットが動き出す回転域からは「カチカチ」と、如何にもタペットクリアランス不良だと言わんばかりの異音発生。
どんなシチュエーションで異音が発生するか、素人なりに観察。
年末から年明け早々に掛け、ヨコハマのWOTY SPEEDに入院。 ここから原因追及の日々始まった。
色々と試して戴いたり、分解して戴いたりした結果、目視で確認出来る事項発見。
バルブを押し下げるリテーナー、そのコッターが填る位置の中心開口部クリアランスが広がり、コッターの位置が適正でなくなっていた。 早速、外して計測して貰うと開口部の直径が0.4ミリも広がっていた。 中にはクラックが入っているモノまで発見。(@_@)
「これも、やはり以前やってしまったオーバーレヴの後遺症でしょう」との事。
やはり、エンジンにとって一番ダメージの大きいのはオーバーレヴ。
これをスチールリテーナーに交換し、エンジンに火を入れて見たのだが、まだ少しカチカチと音がする。 ヘッドは全バラシして確認したのだから、原因が残るとすれば腰下なのか?
これを書いている2/1現在、まだ入庫して調査中。
腰下と言えば、オイルポンプの作動チェックをお願いした所、オイルポンプのリリーフバルブが逝かれてしまっていて、回転の上昇と共にとんでもない油圧が掛かっていたらしい。
もしかしたら、これが原因でフィルターに想像を絶する圧力が掛かって破断する原因になったのかも。
しかし、見れば見るほど消火器の噴射された跡は酷い。
あの粉は水分を吸収して凝固するように出来ているようで、さらに聞いた所に依ると錆を呼ぶらしい。 最初、私のクルマはアルミとFRPで出来てるから腐食などしないと思っていたが、アルミも腐食するのを忘れていた。
時間がある時に少しずつ清掃しているが、正直言って手の入らない所まで侵入していて、文字通り手に負えない。(泣)
とにもかくにも今のままではスッキリしないので、もう一度じっくりと診断していただくことにしている。(こんな状態でレースには出てしまったのだが...)
■カシオペアカップ
1/11、カシオペアカップに出走。
私は1/19の111カップに参加することは決めていたが、カシオペアカップにはクルマが間に合わないと思い、エントリーしていなかった。
しかし、エリーゼ仲間の☆野さんがインフルエンザでダウンしてしまい、代走しないかと嬉しい言葉を戴いた。 勿論、2つ返事で出走する事に。
主催者の須△氏に携帯で連絡した所、快く承諾して戴いた。 そうなったら即行動。 仕事も早々に切り上げて準備開始しなきゃ。
当日、現地に着いたらビックリ。
さすが111の日、エリーゼがイッパイ(笑)
来週の111カップに参加するため、練習走行のつもりで参加しているんだろうな。 そういう私も実はそうなんですが。(^^;;
ココの模擬レースは一風変わっている。
スターティンググリッドは自己申告のベストタイム。 だから予選は無し。 なんとも和気藹々とした感じで私は好き。 それもグリッド順を譲り合っちゃったりして。 私は5番目のグリッドを図々しく戴きました。(⌒o⌒) さらに2ヒート制。
予選無しと言う事も有り、グリッドは上の方が断然有利。
私の前にはオレンジ色のエリーゼとエクシージ。
両者とも私より全然速い人達。
如何に離されないようにひっついていくかが勝負。
というか、速い人達の走りを参考にさせて貰いますかね。
まず、1ヒート目。
いつもなら心臓バクバクのレース開始前なのだけど、気楽に考えていたので緊張感無し。 過去最高のロケットスタートが切れた。 前方グリッドの2台はタイヤから白煙上げて可成りのロス。
が....
私の行く手を前の2台が閉めてくるじゃありませんか。 うーん、やられた。 後ろにいたBNR32が加速力にモノを言わせてゴボウ抜き。 あっさりと前に出られてしまった。
あれれ? なんだかGTRの動きが変。
オイルが路面に出ているのかと思うぐらいズルズルに滑っている。 こりゃヤバそうだと、いつになく冷静な私。 何かあっても避けられる位置をキープしつつ、後ろを走っている車をライン的には抑えるという、とってもイヤラシイ奴に成ってます。(笑)
と思っていたら案の定GTRがスピン。 後で解ったのだが、彼の車はラジアルタイヤ。 そりゃコーナリングスピードが違って当たり前。
この時点で私の前を走ってるのはオレンジ色のエリーゼのみ。
つまり総合2位。
しかし、GTRをパスするのに手こずってしまったので、このままチェッカー。 ふふふ、次のレースは違うぜ〜っ...っと、心の中で叫んだのだった。(笑)
さて第二ヒート。
今度は作戦なんか考えたもんで、ちょっとドキドキ。 小心者丸出し。
シグナルが青に変わると共にロケットスタート...の筈が、邪念が入って普通のスタート。 わはは。 でも、後ろから迫ってくるGTRのラインに「さりげなく」進路変更。
GTRのイカツイ顔がミラー一杯に映る。
私がそんなことして遊んでいるウチに、オレンジのエリーゼとエクシージが逃げていく。 そりゃダメヨ。 と、1周目から全開モード。 しかし、エクシージはとても追いつけそうにない加速。
そうそう、今回から私のエリーゼには武器が付いたのだ。
念願のタコ足と快音マフラー。(by WOTY SPEED)
これでハズレな私のエンジンも人並みの加速をするようになった♪
いや、本当に違うのだ。
正直言って予想以上。
おっと...余り書いて、みんなも装着しちゃったらヤバイ。(笑)
そんな秘密兵器でオレンジエリーゼの背後に迫る。 今日の私、ちょっと乗れてるみたいで、すっごいタイム出ちゃいました。 4秒4!!
レースの方は最後までしっかりと経験の差を見せつけられて、2台のオレンジなクルマの後方でチェッカー。 総合3位。
■111カップ第1戦
1/19、いよいよ2003年の111カップ初戦。
この日のために前週2時間も筑波を走ったのだ。 コンディション的にもコッソリとリヤだけ新品タイヤ履いてきたし、準備は万端。 しかし、みんな細かい所までチェックの嵐。
新品タイヤ履いてきたのなどはアッという間にバレて「やる気満々」とか言われる始末。 でも確かに、やる気は有りまっせ。(笑) それにしても、先週に4秒4を叩き出したのは周知の事実なのにはビックリ。
なんでも、その日の内にパーッと広がったらしい。 うーむ。
そんな感じで朝一から既にバトル開始の雰囲気濃厚。 空気圧チェックしていれば、それをチェックしている人。 シートに座って既にコンセントレーションを高めている人。 朝早くから現地入りし、予選でクリアラップを旨く使おうと思ってる人。 様々だ。
静寂を破ったのは大阪から遠征してきたTMRチーム。 にこやかな○村さんに、後ろから抱きつかれちゃった♪ やっぱり大阪のノリは好きだな〜 でも、クルマは本気仕様。 パワー漲っている凄そうな音。 一体、どんなチューンを施して居るんだろう。
と、思っていたらスポーツエリーゼ登場。 コイツはナンバー無しのサラブレッド。 まぁ、私の戦うE2クラスでは無いから安心だけど。
ドライバーズミーティングも終わって予選の時間。 思ったよりもタイトなスケジュールかも。 車載カメラのスイッチを入れてコースインの順番待ち。 まだドキドキはしてこない。 カシオペアカップの時のように楽しいレースが出来ればいいな。
そうそう、今回からはP−LAP2を装着したのでリアルタイムにラップタイムが解るのだ。 いままで、手計測で信用のないタイムを基準に予選を走ってきたのだが、今回からは正確なタイムが表示されるはず。
先頭車両がコースインを始めた。 暫くして私の番。
うん、変な緊張無しでコースイン出来た。
まずはウェービングして、タイヤのウォームアップと路面状況の確認。 朝一の時間帯なので季節柄冷え切っている。 ツルツルだ。 とりあえず目一杯のウェービングをしよう。
と、思っていたら関西勢が間を縫ってアタック開始。 触発された数台もアタック開始した模様。 私は地道に行きます。 これが良かったみたいで、私の前はクリア。 よーし、そろそろ行きますよ〜。
初っぱなから5秒フラット。 感触は良い....と書きたい所だけど、リヤタイヤがグリップしない。 このタイヤは噂のハズレロットか? もうすこし空気圧を高めにするべきだったかも知れない。
まぁ仕方ない。 抜くことは出来ても入れるのはタイムロス。 このまま内圧が上がるのを待つしかない。 ということはアタックして暖めないと。
4秒8が出た。 というか、何度走っても4秒8。
空気圧設定をミスったのが痛い。
予選結果は御覧の通り。
E2トップタイムから遅れること0.071秒。
ここからがいけなかった。
決勝までの僅かな時間.....魔の刻か?
フォーメーションラップを刻み、スターティンググリッドに着く頃、私は過呼吸気味に成っていた。 「落ち着け」 「落ち着け」。
30秒前。
5秒前。
看板が下げられ、レッドシグナル点灯。
グリーンシグナル点灯。
しまった。 スリップロス。 だけど、私の前のクルマもミスしたようで、間隔は変わらず...いや、むしろ縮まっているかも。 2つ後ろのグリッドから去年のチャンプが襲いかかってくる。 と思っていたら違うクルマにパスされてしまった。
1コーナー入り口、私が前車とぶつからないようにアクセルを少し緩めた直後、後ろを走っていた紺色のクルマがコントロールを失ったようだ。
私は私を追い抜いていったクルマを追いかける。 1ヘアピンでイン側は私。 ここで痛恨のミス。 冷えたタイヤはロックしてしまった。 インで先程のクルマをパスしようと焦ったのが最大の敗因。 ロックしたまま私のクルマはダートに出る。
しかし、止まりきれない。
アウトから先程の車両が見えた瞬間.....バキッ。 接触してしまった。
「ごめんなさい」 と、何度も呟く。 しかし、私にオシリを押されたソノ車両はコマのようにスピン。 「ごめんなさい」
自分のしでかした事態に落胆し、テンションゼロ。 衝撃の余韻が残っている。 私のクルマ、どうなってしまったのだろう。 とりあえず走行に支障の出るような感触はない。 ロックして出来ているはずのフラットスポットも感じられない。
興奮状態で感じていないだけだとしたら更なる重大なミスに繋がる。 バックストレートで後方から迫ってくる車両にココは進路を譲ろう。 この車両はパワーのあるE1クラスなんだし、邪魔してはいけないよな。
と思ったら、なんと水色の車両の陰に黄色い車両。 そう、E2トップタイムを叩き出した車両だ。 誤算。 先程のクラッシュでミラーが変な方向を向いてしまっていて死角になっていた。
最終コーナーの入り口で行かれてしまった。
一瞬緩めてしまったアクセルが更に命取り。 絶望的な差が付いてしまった。
出来る所まで着いていこうという、作戦とも呼べない作戦に変更。
先程から5000回転以上をキープすると、チャージランプが点滅するようになってしまった。 鋭くなった筈のエンジンも、何故か伸びない。 前を走っている111Sに着いていくのがやっと。
いや、やはり脱出速度が遅い。 先程のクラッシュが尾を引いてるのか?
この後、レースはトップ車両がミッショントラブルでオイル噴出から火の手が上がり赤旗中断。 まるで、このまえの私だ。 私はというと、先程の順位のままゴールラインを通過した時点で終了。
最終結果は御覧の通り。
■今月の記録
オイル・オイルフィルター交換 12,200キロ
デフ・ミッションオイル交換 12,200キロ
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